介護のスキルアップ

介護士の重要な仕事!洗身の方法と注意点とは?

日常生活で切り離せない入浴時の洗身。介護において洗身は必要不可欠で、洗身が無くなるとご利用者様の健康も害します。洗身の方法を知る1記事です。

求人を紹介してもらう

入浴介助における「洗身」の目的とは

日常の生活で当たり前のように行なっている入浴ですが、高齢者の方で自立して行えない方のために私たち介護士が入浴介助で洗身というサービスを提供しています。
日常で当たり前のように行なっている洗身は、実際のところなぜ必要なのか。
今回は介護における、洗身の必要性とその理由についてお伝えしていきます。

清潔を保つため

入浴の際の洗身はまず第一に、ご利用者様の体の清潔を保つためにあります。当たり前と感じる人もいると思いますが、実は年を重ねるにつれてこの清潔を保つことが困難になってくる傾向があります。

その理由は、「面倒くさい」からです。
筆者が以前仕事をしていた入浴サービス付きデイサービスには、認知症の方が数人通っていましたが、中に頑なに入浴を拒否する女性のご利用者様がいました。
その方は、単刀直入にいきたくない意志を主張していましたが、職員の試行錯誤により入浴をおこなった後は、「入ってさっぱりしたわ。ありがとう。」と笑顔で会釈をする人でした。
ある日、その女性のご利用者様になぜ入りたくないか聞いたところ、「面倒くさいから」と素直に教えてくださいました。つまり年を重ねるにつれて洗身を含む入浴は、面倒な作業になっているのです。

この補助をするのが介護士の役目です。身体を洗身して清潔を保つのは、気分も良くなりますし実は体に良い影響が多くあります。ここからは、そのメリットについてご説明します。

洗身で病気や感染症予防

清潔にすることは、病気や感染症の予防につながります。年を重ねると、入浴を行う過程が面倒くさくなってきて入る回数が減ったり、2〜3日入らなくても平気になってきます。
しかし、入浴の回数を減らしてしまうと細菌感染を促してしまいます。その症状として皮膚トラブルで肌に発疹ができたり、尿道に細菌が入り尿路感染を発症して発熱してしまう人もいました。
介護の必要なご利用者様は免疫力も衰えてきている傾向にあるため、洗身で清潔にすることはご利用者様ご自身の身を守るためにも有効なのです。

心にも良い影響がある

入浴による洗身は、清潔を保つことにより心の健康を保つこともできます。
先ほどお伝えした入浴拒否の女性の例ですが、入浴するまでは面倒くさかったけれど、浴後は笑顔でお風呂場を後にしています。その女性のご利用者様は「さっぱりした」と話していました。
入浴による、介護士の洗身はご利用者様の気分転換にもなりリフレッシュにもなるのです。介護の洗身により気分良くなることは、ご利用者様の心の充実に良い影響を与えるのです。

洗身の手順と注意点

入浴介助における洗身の手順と注意点があります。本章でご説明していきます。

入浴は準備から始まる

まず初めに入浴時に必要なものとして以下を準備します。

・バスタオル
・ボディタオル
・保湿剤、爪切り
・着替え

※おむつ、リハパン、尿取りパッド
※アズノールやプロペトなどの軟膏
※浴槽用転倒防止マット
※浴室用転倒防止マット
(※印のものは、必要な人だけ準備する)

大体の場合、ご利用者様の洗身の介助をするときは職員はその場を離れられません。なぜかと言うと見守りとの仕事も併用して行なっているため、入浴準備は事前にして臨むようにしてください。ご利用者様を1人にしてしまうと、事故になる可能性もあるため気をつける必要があります。
また介護士も準備する必要があります。

・ゴム製のサンダルなどの履物、入浴専用の靴など
・ゴム手袋
・防水エプロン

基本は上のものを用意します。洗身を行うときは、ご利用者様の陰部の洗浄なども行うため不衛生な部分の洗浄をするので準備する必要があります。
一例ですが過去に筆者が仕事をした施設で、裸足で洗身をしていた職員が水虫になったことがあります。
またご利用者様の突然の排便処理をすることもあるため、上で説明したものは準備すると職員の身を守ることができます。
以上のものを準備して、いざ入浴介助開始です。

洗身の時に注意すること

まず初めに入浴時に必要なものとして以下を準備します。介護において、ご利用者様の洗身は思いのほかデリケートな業務です。
洗身をする上で注意することを、気をつけて欲しい点をご説明します。

・体温と血圧の確認、体調確認は必須
ご利用者様の体は高齢ということもあり、洗身でお湯をかけると意識を失う人もいたりします。中には心臓の弱い人もいるため、血圧と体温、体調確認は必ずしてください。

・お湯の温度38〜40度、室温は一定にする
冬の時期などは温度差でヒートショックを起こすことがあります。
そのため脱衣場や部屋の温度は一定に設定し、お湯の温度は熱すぎない温度に設定し、浴後はすぐにタオルなどで包むなどし極端な温度差を与えないようにしたほうがいいです。急激な血圧の変化で、脳出血や心筋梗塞などを起こす可能性があります。

・シャワーは足から慎重にかける
洗身の時にシャワーの温度を熱すぎない温度にしているかもしれませんが、いきなり上半身にかけないようにしてください。まずは、介護職員であるあなたが温度を確認し、ご利用者様の足から徐々に上半身へかけていきましょう。

ご利用者様の足にお湯をかけても、上半身で感じる温度が脚で感じた温度と一緒とは限りません。時間をかけて、ご利用者様がお湯の温度に慣れるように洗身を進めていくと良いです。

洗身の順番と注意点

ご利用者様の洗身は順番があります。場合によっては命に関わる洗身の順番をご説明します。

身体に負担をかけない

年を重ねると、体の身体機能の衰えもあり入浴は特に心臓への負担が不安です。そのため、洗身は身体の端である頭部から身体に行くように行うと良いです。
注意点としては、身体に傷がないかなどを確認しておいた方がいいです。若い頃と違い、高齢のご利用者様は内出血などの怪我をすることが多いです。皮膚も柔らかくなっているため、髪や頭皮を洗う時は指でマッサージするように行い、身体の洗身はあまり強く擦りすぎないようにしましょう。
人によっては、内出血などが破けてそのまま出血してしまう人もいるので気をつけてください。
その他に、浴槽内や浴室の足元が滑りやすそうな環境であれば、職員も注意深く見守りをするようにしましょう。足元の筋肉低下もあるため歩行も不安定です。なので環境によっては足元に滑り止めを敷くなどし、安全に配慮し洗身を行うと良いです。

気持ちに寄り添ってケアをする

排泄介助などと同様に、洗身などの入浴介助はデリケートな部分を見せることもあり、ご利用者様によっては拒否をする人もいます。特に女性のご利用者様が、男性に介護されるのを嫌がる傾向が強いです。介護現場は人手不足ということもあるため、男性が行わないと現場が回らないということが起きます。なのでそういう場面に出くわしたら、ご利用者様への声かけや配慮を忘れずに洗身するようにしましょう。

まとめ

介護における洗身はご利用者様の命を支える上で非常に重要であり、必要になってくる仕事です。もちろん介護において重要で大事な仕事は他にもありますが、その中でも清潔を保つ洗身は介護の仕事で優先順位が高い仕事なので、しっかりと学んで取り組んであげてください。読んでいただきありがとうございました。

「ミラクス介護」では、あなたの転職活動を求人紹介から入職決定まですべて無料でサポートさせていただきます。

ミラクス介護とは?

ミラクス介護の特徴

  • 介護職がおすすめする求人サイトNo.1(実施委託先:日本トレンドリサーチ 2020年1月実施:サイトのイメージ調査)。
  • 介護業界では最大級の求人数を保有しています。
  • 介護の専門知識を有するコンサルタントがサポート。

「ミラクス介護」に登録するメリット

  • 求人情報には載っていない、評判や施設情報を提供します。
  • 無料で履歴書・職務経歴書を添削します。
  • 無料で面接対策をサポートします。
  • 登録した方限定で、ご案内可能な求人があります。

上記の特徴のようにあなたの転職を全力でサポートさせていただきます!

伺った希望条件からピッタリの求人をピックアップすることやお給料・勤務時間などの待遇面の交渉などをあなたに代わって、弊社のコンサルタントが行います。きっとあなたが希望するお仕事を見つけることができます。

ご相談をお待ちしております!

ミラクス介護 無料登録