転職だけじゃない！看護師と介護士のダブルライセンスはメリットがたくさん

看護師から介護士へ、または介護士から看護師への転職を考えたことがありますか？
いきいきと働いている他職種の人をみると、今の仕事が自分にあっているか考えてしまいますよね。「介護の仕事もいいけど、看護師に魅力を感じる」「看護師だけど、介護士もいいよね」と考えている方は、ぜひこの記事をお読みください。
本記事では看護師と介護士のダブルライセンスを持つメリットや、どのようなキャリア形成があるかを解説しています。この記事を参考に、ダブルライセンスでキャリアの幅を広げましょう。

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介護職員のキャリア形成について

介護職のキャリア形成には、主に以下の4つの方法があります。

・認定介護福祉士
・現場職員から主任や管理職などへキャリアアップする
・ケアマネージャー
・看護職やリハビリ職へキャリアチェンジ

主任やケアマネジャーを目指すなど、同じ介護業界でキャリアアップを目指すケースが多くなりますが、看護職やリハビリ職などの医療職へキャリアチェンジする方法もあります。

介護士が看護師の資格を取得するためには

介護士が看護師の資格を取得するためには看護師国家試験を受験しなければならず、国家試験を受験するためには、受験資格を満たさないといけません。受験資格を満たすにはさまざまなルートがありますが、介護職として仕事をしている方は最低でも3年以上かかるのが現状です。

介護士が看護師国家試験の受験資格を取得するための流れ

介護士が看護師国家試験の受験資格を得るには、主に次の方法があります。自分に適したのはどれか、よく考えて選択しましょう。

・看護系大学で学ぶ
・看護師養成所（専門学校）で学ぶ
・准看護師になって経験を積む

看護系大学で学ぶ

文部科学大臣の指定した看護系の大学で必要な学科を納めて卒業すれば、受験資格が得られます。看護系大学には3年制の短期大学と、期間は4年になるが保健師や助産師、そのほかの一般教養について学べる4年制大学があります。短期大学は最短で看護師国家試験を受験でき、4年制大学は将来の選択肢が増えるのがメリットです。

看護師養成所（専門学校）で学ぶ

看護師養成所を卒業すれば、看護師国家試験を受験できます。看護系の大学とは違い、看護師に特化した学習を行います。また、特徴として社会人学生が多いので、介護士から看護師への転職を考えている方にはおすすめのルートといえるでしょう。

准看護師になって経験を積む

まずは准看護師を取得して実務経験を積み、そのあとに看護師資格の取得を目指す方法もあります。准看護師の資格を取得するためには准看護師養成所に2年間通い、准看護師試験に合格すれば資格取得が可能です。准看護師の資格を取得したあとは看護師学校養成所で2年間学習するか、准看護師として実務を積めば看護師の資格が取得できます。

一部のカリキュラムが免除！共通基礎課程制度はいつから？

看護師の資格を目指している介護士について、カリキュラムが一部免除される「共通基礎課程」制度が検討されています。この制度が導入されれば、介護士は最短2年で看護師資格が取得できるようになります。共通基礎課程制度は2021年度に実施見込みとされていましたが、今現在も導入時期については明言されていません。今後の動きに、注目しましょう。

介護士が看護師に転職するメリット

介護士と看護師の資格を持つダブルライセンスの方は、多くのメリットがあります。特に介護士から看護師に転職した場合は、以下にあげるメリットが考えられます。

・収入が上がる
・職場の選択肢が増える
・できることが増える

収入が上がる

介護士が看護師にキャリアチェンジした場合、収入アップが期待できます。看護師の平均給与は34万4300円で、介護職員は25万600円となっており、その差は9万円以上になります。給与アップを考えている方は、看護師へのキャリアチェンジも視野に入れましょう

※参考： 厚生労働省「e-Stat　統計で見る日本」

職場の選択肢が増える

介護士が看護師の資格を持てば、職場の選択肢が増えます。看護師の資格を求めている職場は、病院だけではありません。保育園や幼稚園、訪問看護事業所、一般の企業などでも看護師は求められています。介護士だけでは望めなかった職場にも、看護師の資格を持てば選択肢に入ってくるのです。

できることが増える

介護士が行う業務は、看護師が行っても差し支えはありません。しかし、看護師が行う医療行為は、介護士にはできないケースがほとんどです。介護士が看護師の資格を持つことで医療行為を行えるようになり、業務範囲の拡大につながります。

看護師と介護士の違い

介護士は利用者さんの身体介護や生活支援を通して、自立を支えるのが役割になります。また、日常生活の支援と心理的・社会的なケアに焦点を置き、コミュニケーションと連携が重要です。対して看護師は、利用者さんの健康維持やその管理がメインになります。病状の評価や治療の監視、利用者さんの健康管理に関与し、さまざまな医療ケアを提供します。

看護師なのに介護士！ダブルライセンスのすすめ

介護士から看護師になる方法を解説しましたが、看護師が介護士の資格を取得するのも有効です。
以下で、その理由について解説します。

・業務の幅が広がる
・就職・転職に有利
・キャリア形成につなが

業務の幅が広がる

介護の知識があると看護の業務に幅がでます。看護的な側面にとどまらず総合的なケア能力が向上し、より幅広く利用者さんのサポートが可能となるでしょう。心理的・社会的なニーズにも対応できるようになり、患者や家族の不安や困難に寄り添う力への強化も期待できます。

就職・転職に有利

介護施設では人手不足が続いています。一人で幅広く仕事をこなせる人材は、どの施設でも重宝されるでしょう。特に看護師・介護職員両方の「配置基準」が一人でみたせるダブルライセンスの保持者は、どの施設も欲しい人材でしょう。

※配置基準とは、利用者さんに対して配置しなければいけない職員の人数を定めたものです。

キャリア形成につながる

看護師が介護士の資格をもつと、介護の現場におけるキャリア展開が広がり多様な職務に挑戦できる機会が増えます。看護の領域だけでなく生活相談員やケアマネジャー、さらにはその先の管理職・施設長などへも挑戦しやすくなるでしょう。

【まとめ】看護師・介護士のダブルライセンスを目指そう

看護師と介護士のダブルライセンスの取得は、キャリア形成において多くのメリットがあります。看護師は健康管理や医療ケアに関与する一方、介護士は日常生活支援や心理的・社会的ケアに重点を置きます。両方の資格を持てば業務の幅が広がり、就職・転職にも有利になるでしょう。また、ダブルライセンスを保有すれば収入が上がるだけでなく職場の選択肢が増え、できることも拡大します。実施は未定ですが、介護士が最短2年で看護師資格を取得できるようになる「共通基礎課程制度」も検討されています。ダブルライセンスを取得して、介護・医療のプロとしてさらなるキャリア展開を目指しましょう。

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