「ケアマネジャーの役割について詳しく知りたい」「自分がケアマネジャーに向いているか分からない」と考えておられるかもしれません。
今回はケアマネジャーの役割や必要なスキル、向いている人の特徴について解説します。
ケアマネジャーの役割とは
ケアマネジャーの役割は多岐に渡ります。ここでは、2つの役割を紹介します。
具体的には、
1.ケアプランの作成と給付管理
2.利用者とサービス事業所との連絡調整
それでは順番に解説していきます。
ケアプランの作成と給付管理
ケアプランとは、利用者が望むくらしを実現するために必要な「目標や介護サービス」が書かれたものです。例えば、「自宅では入浴できないので、週3回デイサービスで実施する」などの具体的な内容が記載されています。デイサービスや訪問ヘルパーなどの介護サービスは、このケアプランに基づいて実施されているのです。
またケアマネジャーの重要な仕事のひとつに、給付管理があります。一ヵ月に利用できる介護サービスの量は、介護度に応じて定められています。ケアマネジャーは、介護サービスの利用で「介護費用がどれくらい発生したか」も管理しているのです。
利用者とサービス事業所との連絡調整
利用者とサービス事業所の間を取り次ぐのもケアマネジャーの役割です。利用者や家族は困りごとがあっても、「どの事業所やサービスを利用すればいいか」を知りません。
ケアマネジャーは近隣のサービス事業所について把握しているので、最適な事業所やサービスを利用者に紹介することが可能です。例えばデイサービスには、「リハビリ特化型」「認知症対応型」などの特色があります。それらの中から、利用者のニーズに適したサービスを紹介します。利用者とサービス事業所との橋渡しを行うのは、ケアマネジャーの重要な役割です。
それでは続けて、施設ケアマネと居宅ケアマネの違いに関する説明に⼊ります。
施設ケアマネと居宅ケアマネの違い
ケアマネジャーは、「施設」もしくは「居宅支援事業所」で勤務することが大半です。どちらの職場で勤務するかで、仕事内容は異なります。ここでは、それぞれの職場での役割や仕事内容について紹介していきます。
施設ケアマネジャーについて
施設ケアマネジャーとは、特別養護老人ホームやグループホームなどの介護施設に勤務するケアマネのことです。施設に入所している利用者を支える役割を持っています。利用者が施設内にいるので、心身の状態を確認しやすいのがメリットです。また、介護職員や医療職とも連携を取りやすいでしょう。施設では、介護職員とケアマネジャーを兼務するケースも珍しくありません。夜勤をする場合には手当も支給されるため、収入は高くなる傾向にあります。
居宅ケアマネジャーについて
居宅ケアマネジャーは、自宅で生活している利用者を支援する役割を持ち、居宅介護支援事業所に勤務しています。デイサービスやヘルパーなど、介護サービスの調整を行います。利用者が安心して自宅で暮らせるかどうかは、ケアマネジャー次第と言ってもいいでしょう。居宅ケアマネジャーが介護職を兼務することは、あまり多くないようです。仕事に支障がなければ、連休なども取得しやすい傾向にあります。それでは続けて、ケアマネジャーに向いている人の特徴に関する説明に⼊ります。
ケアマネジャーに向いている人4つの特徴
ここでは、ケアマネジャーに向いている人の特徴を4つ紹介します。
具体的には、
・コミュニケーションが得意な人
・チームワークを大切にできる人
・デスクワークが苦にならない人
・複数の作業を進めていける人
それでは、順番に解説していきます。
コミュニケーションが得意な人
ケアマネジャーには、コミュニケーション能力が欠かせません。なぜなら、ケアマネジャーは「利用者の代弁者」だからです。認知症や病気が原因で、自分の気持ちを上手に伝えられない利用者もいます。ケアマネジャーには、「利用者の思いを聞き取る力」が必要です。また利用者とサービス事業所との橋渡しを行うのもケアマネジャーの役割です。利用者が「困っていることや希望すること」を正しく事業所に伝える力が求められます。
チームワークを大切にできる人
チームワークを大切にできる人は、ケアマネジャーに向いています。利用者を支えるためには、介護職や看護師などの多職種が連携することが重要です。ケアマネジャーは「チームの要」として各職種の強みを引き出し、利用者に利益をもたらす役割があります。そのためには、チームワークを大切にする必要があるのです。
デスクワークが苦にならない人
デスクワークが苦にならない人も、ケアマネジャーに向いています。ケアマネジャーには、以下のような事務作業があります。
・ケアプラン作成
・給付管理
・サービス利用票、提供表
・アセスメントやモニタリング作成など
中にはケアマネジャーになったものの、「自分はデスクワークよりも、介護現場で働く方が向いている」と感じる人もいるようです。自分に合った働き方をイメージしておくことが重要です。
複数の作業を進めていける人
ケアマネジャーには、複数の仕事を同時進行するスキルも必要です。ケースによりますが、居宅ケアマネには約35人、施設ケアマネには約100人の担当利用者がいます。仕事に優先順位をつけて作業を進めていくスキルが必要です。
また利用者の体調不良など、予定が変更になるのも日常茶飯事です。そんな中でも、利用者が安心して生活できるように支援しなければなりません。ケアマネジャーには、複数の作業を同時に進行する力が必要とされます。
それでは続けて、ケアマネジャーのスキルを向上させる方法に関する説明に⼊ります。
ケアマネジャーとしてのスキルを向上させる3つの方法
ここでは、ケアマネジャーとしてのスキルを向上させる方法を3つ紹介します。
具体的には、
・研修に参加する
・先輩からのフィードバックを活用する
・自己管理を忘れない
それでは、順番に解説していきます。
研修に参加する
様々な研修に参加しスキルを向上させる方法です。ケアマネジャーは、5年ごとに更新研修を受ける必要があります。ベテランケアマネジャーも参加しているので、得るものは非常に多いでしょう。また地域包括支援センターや行政が主催する「事例検討会」への参加を要請されることもあります。困難な事例を検討することで、新たな発見も多くあるはずです。
先輩からのフィードバックを活用する
特に新人ケアマネジャーにとっては、先輩からのフィードバックは重要です。ケアの方針に迷ったり、うまく利用者との関係を築けなかったりする時には、先輩ケアマネジャーへ相談するのが有効です。きっと今の自分が「できていること、できていないこと、これから何をするべきか」に気づかせてくれるでしょう。特に「主任ケアマネジャー」は、後輩の指導方法についても習得しています。迷ったり悩んだりしたときは、必ず先輩に相談しましょう。
自己管理を忘れない
ケアマネジャーとして長く仕事を続けるためには、自己管理も重要です。ケアマネジャーは介護保険制度の要であり、責任も伴います。よって、体力的にも精神的にも消耗しやすい職種と言えるでしょう。多忙が原因で、自分の体調管理が後回しになってしまうこともあるかもしれません。しかしケアマネジャーが体調を崩し長期離脱することになれば、一番困るのは利用者です。休暇はしっかり取りましょう。ストレスを解消するため自然に触れたり、運動したりするのもよいでしょう。自己管理を行うことは、利用者の利益にも繋がるのです。
まとめ
今回は、ケアマネジャーの役割や必要なスキルについて解説しました。ケアマネジャーの役割は、多岐に渡ります。利用者がどのようなことに困っているかを把握し、必要な介護サービスを提供するためにケアプランを作成します。サービス開始後もプランが計画通りに進行しているかを確認し、必要に応じて修正を行っているのです。また給付管理を行い、1ヶ月でどれくらいの介護費用が発生しているかも把握します。
ケアマネジャーは、「施設」もしくは「居宅支援事業所」で勤務することが大半です。どちらの職場で勤務するかで、仕事内容は大きく変わります。施設ケアマネは現場を兼務することも多く、利用者の様子を身近で見られる特徴があります。居宅ケアマネは、デイサービスやヘルパーなどの介護サービスを調整し、利用者が自宅で生活するのを支援します。
どちらが自分のやりたい仕事なのかを、事前にイメージしておきましょう。ケアマネジャーには、コミュニケーション能力やチームワークを大事にすることが求められます。今は全ての要件に当てはまらなくても、これらを意識して業務に取り組むことで能力を高めることも可能です。
この記事を参考にして、ケアマネジャーへの理解を深めていただければ幸いです。
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