「看護師にやりがいを感じているけど、夜勤が無くてそれほどプレッシャーのない職場で働きたい」そのように、考えていませんか?
病院の看護師は、プレッシャーが大きく夜勤も大変ですよね。生命にかかわる仕事なので、些細なミスも許されません。もし、病院以外で看護師として働きたいと感じているなら、特別養護老人ホームはいかがでしょう。特養でも看護師は活躍していますし、夜勤もなく病院ほどのプレッシャーもありません。
この記事では、特別養護老人ホームでの看護師の役割ややりがいなどを解説しています。本記事を参考にプレッシャーから解放されて、のびのびと看護師の仕事に精を出しましょう。
特別養護老人ホーム(特養)で働く看護師の実態とは
特別養護老人ホーム(特養)には、原則として要介護3以上で65歳以上のお年寄りが暮らしています。特養は病院のような医療の場ではなく、あくまでも生活の場です。
その生活の場である特養の中で、看護師はどのような働きをするのでしょうか?
ここでは特養で働く看護師の実態を、以下の項目に分けて解説します。
・看護師は何人必要?特養での配置基準
・特養で働く看護師の役割
・特養で働く看護師のスケジュール
・看護と介護の共通点
看護師は何人必要?特養での配置基準
特養において、看護師は介護職員と併せて、原則入居者3名に対して一人の割合で配置されます(看護職員・介護職員どちらも1名以上は常勤でなくてはなりません)。わかりにくいですが、最低でも常勤の看護師1名が必要になります。
特養で働く看護師の役割
特養での看護師の主な役割は、入居者の体調管理です。特養は介護度の高い方が多いため、急変時の対応や看取りの対応についても、看護師の役割になります。また、特養の看護師は夜勤がないため、多くの施設が24時間のオンコール体制を取っています。
特養で働く看護師のスケジュール
特養で働く看護師のスケジュールを紹介します。施設によっては、早番・遅番とわかれていたり夜遅くまでの勤務があったりと、さまざまなパターンがあります。
ここでは、基本的なスケジュールを見ていきましょう。
時間 | 業務内容 |
8:30 | 出勤・朝の申し送り 夜勤の介護職員から連絡事項の申し送りを受ける 前日〜深夜帯の記録を確認し、入居者さんの状態を把握する |
9:00 | バイタルチェック・定時の処置 入居者さんのバイタルチェック、朝薬の確認・定時に行う点眼や胃ろう処置の準備 |
10:30 | お昼の経管栄養準備・昼薬のセット |
12:00 | 経管栄養・食事のサポート |
13:00 | 休憩 |
14:00 | 口腔ケア・定時の処置・夕食の配薬準備 食後の口腔ケアは、介護職が行いますが、経管栄養食の方などは、看護師が行います |
16:00 | 看護記録の作成 |
17:00 | 申し送り 夜間帯の看護職へ、入居者の状態を申し送ります |
17:30 | 就業 |
看護と介護の共通点
看護は医療面から、介護は生活面から入居者さんを支えます。とはいえ、どちらも入居者さんの自立のために、日常生活をサポートする点は一緒です。雰囲気のいい施設は、看護と介護の連携が非常にスムーズに行われています。
反対に雰囲気の悪い施設は、看護と介護がお互いの仕事に明確に線を引き、けん制し合っている傾向があるようです。看護と介護はたしかに役割が違います。しかし、初めに述べたように、入居者さんの自立した生活を支える目標は共通します。特養ではお互いの役割を尊重しながら、同じ目標を確認していくのが重要になるのです。
特養老人ホームと病院での役割の違い
特養と病院の違いは、特養は生活の場だということです。医療は何より生命が優先されます。一方で生活の場である特養は、どのように生活したいか、本人の意思や自己決定が優先されます。そのため、特養で働く看護師も治療第一ではなく、本人の意思を尊重しつつ希望する生活・生き方を健康面から支える役割になるのです。
特別養護老人ホームで働く看護師の年収
特養で働く看護師の気になる年収ですが、厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」では、平均で445万6,080円となっています。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、病院で働く看護師の年収は508万1,300円ですので、その差は60万以上となります。病院は夜勤があるため、年収に差があるのは当然でしょう。大きな差ですが、日勤帯だけでこの給料なら満足する方も多いのではないでしょうか
※参考: 厚生労働省「令和3年介護従事者処遇状況等調査」
看護師が特別養護老人ホームで働くメリット
看護師が特養で働くメリットは、何と言っても夜勤がないことでしょう。夜勤がないだけで、ライフバランスは大きく変わります。家族と生活リズムを合わせるのも、楽になるでしょう。夜勤は体調を崩しやすく一度調子が悪くなると、生活リズムが不規則な状況では治すのにも時間がかかります。
また、体調が悪くても、夜勤の代わりを探すのは一苦労です。さらに、命を預かる病院の看護師は、毎日相当なプレッシャーです。そのようなプレッシャーから解放されるのもメリットといえるでしょう。
看護師が特別養護老人ホームで働くデメリット
病院と特養で大きく変わるのは給料です。しかし、特養には夜勤がないため、給料が低いのは仕方がありません。給料に目をつむれば夜勤がないのはメリットですが、その代わりオンコール体制をとっている施設がほとんどです。オンコール体制だと、施設からいつ電話が来るかわからないため、なかなか寝付けない方もいます。
また、看護師が数名ほどしか配置されておらず医師も常駐していないため、利用者の状態変化には看護師が率先して指示を出さなければなりません。緊急時のマニュアルが整備されてるとはいえ、不安を感じる看護師も多いようです。
こんな看護師は特別養護老人ホームに向いている
特養には病院と違い、医師が常駐していません。そのため、緊急時には看護師が指示をしなければならないといった、病院とは違った役割があります。
そのような特養の看護師に向いている人は、どのような特徴を持っているのでしょうか。
以下に、特養に向いている看護師の特徴をあげています。
・入居者さんに深く関わってやりがいを持ちたい方
・看護の実務経験がある方
・他職種とうまく連携できる方
入居者さんに深く関わってやりがいを持ちたい方
特養に入居したら、めったなことでは退所しません。病気やケガが治ったら退院する病院とは、大きく違います。そのため、長い時間をかけて入居者一人ひとり、その方の人生の最後まで向き合います。そのように深く関わっていく経験は、病院ではなかなかできないものです。入居者さんと深く関わりたいと感じている方は、特養の看護師に向いています。
看護の実務経験がある方
特養では医師が常駐していないため、入居者さんの体調が変化した場合は、看護師が主体となって対処します。そのさいは看護の実務経験が豊富な方ほど、落ち着いて冷静な対処ができます。そのため特養において、実務経験豊富な看護師は頼もしい存在となるでしょう。
他職種とうまく連携できる方
病院と同様、特養でも他職種と連携できる方が求められます。特に介護では、介護職が主体となる職場です。病院で看護助手は看護の補助的な存在でしたが、そのような感覚で特養で働くとうまくなじめません。ほかの職種ともうまく連携する能力は、特養では必須になります。
【まとめ】 夜勤のない特養で看護師の経験を活かそう
特別養護老人ホームの看護師は、病院とは違った役割を求められます。特に医療の場である病院では、何より患者の生命が優先されます。しかし、生活の場である特養では、本人の意思のもとで自立した生活を支えることが求められるのです。入居者さんに寄り添い、健康面で自立を支えることにやりがいを感じるなら、特養の看護師に向いているでしょう。特養の働き方に興味を持たれたなら、お近くの特養に求人がないかぜひ調べてみましょう。
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