介護の仕事研究

終末期ケア専門士は取得しやすい?合格率や受験資格を解説!

介護職向けの資格の一つに終末期ケア専門士があります。認定介護福祉士や認知症ケア専門士などの、他の介護分野の資格があることも事実です。受験資格や資格取得のメリットなどがわからないと、受験するべきかどうか判断できません。
そこで、この記事では終末期ケア専門士とは何かや受験資格、受験勉強で身につく知識、取得方法などについて解説します。終末期ケア専門士を取得して、勤務する介護施設で終末期ケアの中心的な役割を担いましょう。

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終末期ケア専門士とは

まずは終末期ケア専門士の基本的な内容について解説します。

終末期ケアのスペシャリスト

終末期ケア専門士は介護現場における終末期ケアのスペシャリストです。
令和2(2020)年に第1回試験が実施されたばかりの新しい資格で、利用者や患者のそばで人生の「最期」を支えられる終末期ケアを実践できる人材の育成を目指しています。認定試験合格後はイベントやSNSを通じて終末期ケア専門同士の交流も可能で、他職種の方もいるため職場で得られない知識が身につくでしょう。
なお、同資格は一般社団法人日本終末期ケア協会の認定資格で、国家資格ではありません。

終末期ケア専門士の受験勉強で身につく知識

受験勉強では終末期ケアを総合的に学べます。以下は受験勉強で使用する公式テキストの内容の一部です。

・終末期におけるチームケア:チームケアとは・チームケアの実際・よりよいチームとなるために
・意思決定支援:終末期の意思決定支援・バッドニュースの伝え方・終末期にまつわる倫理など・意思決定支援で大切なこと
・家族ケア:家族とは何か・家族のアセスメント・家族ケアの実際・終末期における家族のニーズなど
・スピリチュアルケア:スピリチュアルケアの成り立ち・スピリチュアルペインなど
・終末期を取り巻く社会資源:社会保障制度とは・社会保険制度・社会福祉法・公的扶助など

※参考: 一般社団法人日本終末期ケア協会

上記のように介護現場での利用者へのケアだけではなく、家族ケアや社会資源なども学べることが特徴です。受験勉強を通して介護施設の中では身につかない知識が得られます。

日本終末期ケア協会の認定資格は他にもある

終末期ケア専門士認定試験を実施している日本終末期ケア協会は、同認定試験の上級資格にあたる二つの認定試験を実施しています。

終末期ケア上級専門士は、終末期ケアの知識習得の他にチームマネジメントも目指す資格です。終末期ケアを資格保有者だけではなく、組織と人に広める「育む人」の役割もあります。そのため、同資格者が所属する施設で終末期ケアの勉強会をする際は、同協会の講義システムを利用できます。

また、JTCAアドバンスインストラクターは同協会の終末期ケアの最上級資格です。地域に根差して終末期ケアを「伝える人」としての役割があります。多死社会の日本において地域を巻き込んで終末期ケアを広めていきます。

さらなるスキルアップを目指したい方はこの二つの上級資格の取得も検討してください。

次章では同資格の取得方法について解説します。

終末期ケア専門士の取得方法とは

ここでは終末期ケア専門士の申し込みから受験・試験対策などについて解説します。
受験資格と実務経験が必要
受験するためには受験資格と、その資格にもとづく終末期ケアや高齢者ケアの実務経験が必要です。下表は同認定試験の受験資格の一部です。

【実務経験2年以上】
・理学療法士
・作業療法士
・歯科衛生士
・管理栄養士
・公認心理師
・介護福祉士

【実務経験33年以上】
・准看護師
・臨床心理士
・音楽療法士
・実務者研修修了

※介護福祉士は実務者研修修了後の実務経験とあわせて3年以上で受験可能

申し込みから受験までの流れ

参考までに2022年に開催された第3回試験の試験スケジュールをお伝えします。

申し込み期間:2022年4月1日から9月15日
受験資格該当審査:査委員会によって実施後、審査結果通知送付
試験会場の予約:希望日時と受験場所
試験実施:2022年10月11日から10月31日(パソコン試験)
合否結果郵送:2022年12月下旬

パソコン試験のため試験実施期間が3週間あることが特徴と言えます。

合格率と試験対策は?

終末期ケア専門士認定試験の第1回から3回までの受験者数と合格率は下表のとおりです。

開催年受験者数合格率
第1回2,31065.6%
第2回3,77569.5%
第3回4,01367.0%

※参考: 厚生労働省「終末期ケア専門士合格状況

合格率が65%から70%で推移していることから難しい試験ではないと言えるでしょう。また、受験者数が年々増加していることが特徴です。

なお、同認定試験では試験対策Web講習会があります。参考までに2022年の試験対策Web講習会の内容をお伝えします。

・申し込み期間:2022年4月1日から9月30日
・受講方法:オンライン
・視聴期間:申し込み後から試験最終日
・受講費用:19,800円

講習会をパソコンだけではなくスマートフォンやタブレットでも視聴できるため、通勤中も受験勉強ができることが特徴です。ただ、受講費用が約2万円と高い金額であることがデメリットと言えるかもしれません。

最後に同資格の活躍の場や、終末期ケアの継続的な学習について解説します。

終末期ケア専門士は活躍できる?

ここでは介護施設でいかに必要とされているかや活躍できる理由について解説します。

介護施設で必要とされる

終末期ケア専門士は介護施設で頼りにされる存在と言えます。なぜなら、介護施設において終末期ケアは必要な知識であるからです。

介護施設ではターミナルケア加算や看取り介護加算を算定するためにも、終末期ケアに熟知した介護職を求めています。同資格試験の受験勉強と資格の更新で身につけた知識があれば、勤務している介護施設で終末期ケアの中心的な役割を担えます。スキルアップのために資格取得で悩んでいるのなら、終末期ケアで介護施設の中心になれる同資格がおすすめです。

資格更新が必要だから知識が定着する

終末期ケア専門士は3年ごとの資格更新が必要なことがメリットです。デメリットのように感じるかもしれませんが、資格更新で終末期ケアの知識が着実に定着していきます。資格更新は資格更新システム「ココリンク」で、更新に必要な単位を取得していきます。ココリンクの特徴は以下のとおりです。

・動画視聴機能:動画の視聴によって更新単位が獲得できる
・イベント機能:日本終末期ケア協会や関連団体などが主催するイベントの検索や予約などができる
・更新単位管理機能:ココリンク上で簡単に単位が管理できる

資格取得のためだけに知識を身につけるのではなく、生涯にわたって役立つ知識を定着させ活躍し続けたいのなら、同資格の取得を検討してください。

終末期ケア専門士を取得して介護業界で活躍しよう!

終末期ケア専門士は介護現場における終末期ケアのスペシャリストです。さらに終末期ケアを身につけたい方は、同資格の上級資格も目指せます。同資格の認定試験を受けるためには、指定の資格と実務経験が必要です。
ただ、合格率が65%から70%で推移しているため難易度は高くありません。また、試験団体が主催している試験対策Web講習会もあるため、比較的受験しやすい認定試験と言えます。
勤務している介護施設で終末期ケアの中心的役割を担いたい介護職は、ぜひ終末期ケア専門士の認定試験を受けてみましょう。

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