【2023年最新版】介護事務管理士の資格取得方法・資格を取得するメリットを紹介

介護事務管理士とは、介護事務の仕事に必要な知識・スキルが習得できる民間資格です。介護事務は資格不問で働くことが可能ですが、介護事務管理士の資格を保有していることで、介護保険制度や介護報酬請求に必要な知識を有していることが証明できます。本記事では、介護事務管理士の資格取得方法や資格を取得するメリットについて解説します。

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介護事務管理士とは？

介護事務管理士とは、介護事務に必要なスキルを有していることを証明する民間資格です。「介護事務管理士」は介護保険制度が創設された2000年に、医療・福祉関連事務の技能認定試験を主催している技能認定振興協会（JMSA）が新設しました。介護事務に必須とされる資格は定められていない一方、介護事務には介護報酬請求や介護保険制度に関する専門知識が求められます。介護事務管理士の資格を保持していることで、介護事務に必要なスキルや介護報酬・介護保険制度に関する知識を有していることが証明できます。
介護事務への就職・転職を検討している方は、是非「介護事務管理士」の資格取得を目指してみてください。

介護事務管理士の資格取得方法

これから介護事務の仕事を始める方や、既に介護事務の仕事をしている方には、仕事に必要なスキルがあることが証明できる介護事務管理士の取得がオススメです。介護事務管理士の資格取得方法・資格試験の概要は以下の通りです。

【受験要件】
介護事務管理士の資格取得に必要な条件は特に定められておらず、実務経験や年齢など関係なく誰でも受験することができます。なお、介護事務管理士を受験するには、試験日の約1ヶ月前にインターネットまたはコンビニエンスストアの端末から申し込む必要があります。

【試験概要】
介護事務管理士の資格試験には、「実技」と「学科」の2つがあります。試験日は年に6回あり、いずれも「奇数月の第4土曜日」に行われます。詳しい試験日については、技能認定振興協会（JMSA）の公式サイトで確認してください。なお、介護事務管理士の試験内容は以下の通りです。

・実技：レセプトの作成2問・レセプトの点検1問
・学科：マークシート式で10問出題
（介護保険制度や単位数の算定方法・介護用語に関する基礎知識など）

【試験の合格率】
介護事務管理士の実技試験・学科試験の合格基準点は以下の通りです。

・実技：各問題50%以上の得点に加え、合計得点が70%以上であること
・学科：70%以上の得点

介護事務管理士の資格試験合格率は「例年50%」と、難易度はやや高めです。介護事務管理士の資格試験前は、勉強に十分な時間を費やせるよう、予定を調整しておくことも重要になります。

【受験方法】
介護事務管理士の資格試験は、インターネットやコンビニエンスストアの端末から申し込みます。また、介護事務管理士の受験場所は以下の中から選択できます。

①技能認定振興協会（JMSA）の指定会場での受験
②在宅受験（通信講座で受講した者）
在宅受験では、テキストや資料、電卓の持ち込みが可能です。
試験終了後、答案用紙を提出用封筒に入れ、期日までに投函します。
③通学で受講した専門学校やスクールでの受験

介護事務管理士の仕事内容

介護事務管理士の仕事内容は、介護事務で行う「介護報酬請求」「来客や電話の対応」「介護施設の経費管理・従業員の給与管理」などです。介護事務管理士の資格があることで、事務長の役職を任せてもらえやすくなります。介護事務管理士の主な仕事内容を3つご紹介します。

介護報酬請求（レセプト業務）

介護報酬は介護サービス提供の対価として、利用者から1割～3割・国から7割～9割の負担割合で、介護施設へと支払われます。介護施設は提供した介護サービスの月額利用料を「利用者本人」と「介護給付費の支払いを行う国民健康保険団体連合（国保連）」に請求します。利用者と国保連に対して請求書として送付するのが「介護給付費明細書（レセプト）」です。
介護事務は、計算間違いや不正がないよう、正確かつスピーディーにレセプト作成を行います。月に1回、期日に間に合うように介護施設を利用する利用者全員のレセプトを作成するため、月末～月初にかけて多忙になりやすいです。

来客・電話対応

介護事務のメイン業務は「介護報酬請求（レセプト業務）」ですが、それ以外にも介護施設の窓口として来客や電話の対応を行うという重要な業務があります。来客対応では主に、利用者のご家族や、実地指導・監査などで来訪した行政職員など、関係各所から来訪された方の対応を行います。また、電話対応は「問い合わせ」や「利用者のご家族への案内」が主な内容です。

介護施設の経費管理・介護職の給与管理

介護事務では、介護職の給与明細書の作成や、介護施設の経費や備品の管理も行う場合があります。また、介護職のシフト作成を行う介護施設もあるようです。介護事務は窓口担当だけでなく、介護施設の運営に関わる業務も多く担当します。

介護事務管理士の資格を取得するメリット

介護事務の必須資格は特に定められておらず、介護事務は資格不問の求人が多いです。無資格で介護事務の仕事を始めるのと、介護事務管理士の資格を取得した上で介護事務の仕事を始めるのとでは、どのような違いがあるのでしょうか。介護事務を始めるにあたって、介護事務管理士の資格を取得するメリットを3つご紹介します。

介護事務に必要なスキルを有していることが証明できる

介護事務では、介護報酬請求や介護保険制度に関する専門知識を有していることが重視されます。介護報酬の算定方法や介護保険制度に関する専門知識においては、介護職員として利用者の介護業務を行うだけではなかなか身につきません。介護事務管理士の資格を保持していることで、介護事務の仕事に必要なスキルを有していることが証明でき、就職面接での採用率がぐっと上がります。

入社から最短で実務を任せてもらえる

入社から最短で実務を任せてもらえる介護事務は無資格でも始めることができるため、先輩が新入社員に丁寧な指導を行い、介護報酬請求や介護保険制度に関する基礎知識を教える必要があります。しかし、介護事務管理士の資格を保持している方は、介護事務に必要なスキルを有しているため、入社から短い期間で実践的な業務を任せてもらうことができます。

就職・転職に有利になる

介護事務の求人は介護職よりもかなり少なく、応募者が募りやすい傾向にあります。それは、介護現場で活躍する介護職に比べて肉体労働や夜勤勤務を担うことがなく、平日5日フルタイム・土日定休で生活リズムが整いやすいからです。介護事務管理士の資格があれば無資格者との差がつき、就職・転職に有利になります。

介護事務管理士の仕事に向いている人

日本の高齢化社会に伴い、介護施設・介護事業所の数が年々増加しています。需要が高まっている介護事務の仕事ですが、仕事への適性がなければ長続きしません。ここでは、介護事務管理士として、介護事務の仕事に向いている人の特徴を3つご紹介します。

コツコツと正確に仕事が進められる

介護事務のメイン業務は「介護給付費明細書（レセプト）」の作成です。決められた期日までに、間違いのないよう正確にレセプトの作成を行います。そのため、長時間デスクワークをしていても苦にならない方や、計算が得意な方に向いています。介護事務では、間違いが許されないレセプト作成にコツコツと取り組める方にオススメの仕事です。

常に新しいことを学ぶ姿勢がある

介護報酬請求に関する規定は、3年ごとに行われる介護保険制度改正によって変動が生じます。そのため、介護報酬請求や介護保険制度に関する基礎的知識を持ち合わせていることはもちろん、制度の改定に順応することも求められます。仕事に慣れてきた頃でも初心を大事にし、常に学ぶ姿勢がある方に適した仕事です。

コミュニケ―ション能力が高い

介護事務の仕事内容は、介護報酬請求や資料作成などの事務業務だけではありません。介護施設の窓口として来客・電話の対応をするため、コミュニケーション能力が高い方ほど来客や電話をかけてきた方に好印象を与えられます。介護事務は介護保険に関する知識や事務スキルだけでなく、コミュニケーション能力が重要です。

介護事務管理士は介護事務のスキルアップに最適

近年、高齢化社会の進行に伴い、介護事務の需要が高まっています。介護事務は無資格・未経験でも働くことができますが、仕事に必要なスキルを有していない分、仕事を覚えるのに時間がかかってしまいます。介護事務管理士は、介護事務に必要な知識・スキルを有していることを証明する資格です。これから介護事務の仕事を始める方や、現在介護事務の仕事をしている方は、スキルアップのために介護事務管理士の資格取得を目指してみてください。

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