介護施設で定番の長寿祝いに気をつけたい常識があるって知っていますか？

介護施設での長寿祝いは、大切なイベントです。しかし、その長寿祝いには、気をつけたい常識がいくつかあります。介護の仕事をしている方なら「介護施設で長寿祝いを盛り上げたい」と思っているはずです。その一方で「常識はずれなことをして、失礼にならないだろうか」と不安になっていませんか。
今回は長寿祝いの種類や由来を解説したあとに、イベントの盛り上げ方と相応しくない贈り物などを取り上げます。本記事を参考にすれば、利用者さんにとって忘れられない長寿祝いになるでしょう。ぜひ最後までお読みください。

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長寿祝いにはどのようなものがある？

長寿祝いとは長生きを祝福し、感謝とさらなる長寿を願うお祝いです。長寿の祝いとして「還暦」や「米寿」などがよく知られています。そのほかにも、節目ごとにさまざまなお祝いがあります。それぞれのお祝いには「還暦＝赤」のようにテーマカラーがあり、お祝いをするときはそのカラーの贈り物をするのが一般的です。
そのほかのお祝いについては、以下の表を参考にしてください。

【長寿祝いの常識？】満年齢・数え年お祝いの日はどちらで行う

もともと「還暦」を除くほかの長寿祝いは、数え年の誕生日に行われていました。しかし、近年「数え年」は、なじみがなくなりました。そのため、還暦以外でも満年齢で行う所が増えています。「数え年」「満年齢」どちらが正しいというわけではありません。その地域の風習や、本人・家族の意向に添ってお祝いしましょう。

※「還暦」は「暦が還る」つまり生まれ年の干支が、一周してもどってくることが由来です。そのため、生まれた年と一致させる必要があり、数え年で計算するとズレてしまうのです。

介護施設での長寿祝いの盛り上げ方

イベントを盛り上げるためには、いつもの日常とは違う「特別な日」の演出が大切です。以下にあげるイベントの盛り上げ方を参考に、対象の方だけでなくほかの利用者さんや参加する職員にも印象に残るイベントにしてください。介護施設において、長寿祝いは重要なイベントです。しっかりとポイントをおさえ、大いに盛り上げましょう。
イベントを盛り上げるポイントは、以下のものになります。

・雰囲気づくり
・家族の協力
・思い出に残す

雰囲気づくり

長寿の祝いでは、いつもと違う「非日常」を演出しましょう。例えば長寿祝いに合った衣装を着てもらうだけでも、特別感が出てくるものです。また、飾りつけも大切な要素です。テーマカラーを活かした飾りつけだと、さらに雰囲気が出てくるでしょう。
とはいえ、毎回一つひとつ飾りつけを準備するのは、職員の負担が相当なものになります。毎回利用できる飾りつけを作るなど、職員の負担にならない配慮も必要です。飾りつけのほかにも、雰囲気に合った音楽も工夫したいところです。曲の選定に決まりはありませんが、対象の利用者さんの好みも考慮しましょう。

家族の強力

ここ数年は新型コロナウィルスの流行で、家族の面会もままなりません。そのため、家族の協力は、家族や本人に大変喜ばれる演出です。たとえ直接会えなくても、手紙やビデオメッセ―ジなどでお祝いの言葉を伝えるなどの方法があります。なかなか会えない今の状況では、その喜びもひとしおでしょう。ただし、家族への依頼は相談員や上司を通して行いましょう。
家族と利用者の関係は、現場の職員はうかがい知れません。もしかしたら不仲な関係かもしれないのです。家族に依頼するさいには、相談員や上司に相談するのがよいでしょう。

思い出に残す

長寿祝いをその日のイベントだけで終えるのは、もったいないと思います。職員の工夫一つで、思い出に残る大切なイベントになるかもしれません。写真に撮ってアルバムをつくったり、映像に残したりと、さまざまな方法で思い出に残しましょう。それらをご家族さんにも見てもらえれば、本人もまた喜ぶはずです。

介護施設の長寿祝いで喜ばれるプレゼント

長寿祝いを記念してプレゼントをおくれば、ご本人も喜ばれるに違いありません。しかし、いざプレゼントしようとしても、何を送ればいいのか迷ってしまいます。そのような方のために、長寿祝いのプレゼントで喜ばれる品を3つ紹介します。

・お花
・趣味に使える小物
・お菓子

お花

お花のプレゼントは、男女問わず喜ばれるものです。価格帯もお手頃な物から、豪華なものまで幅広く選べます。お花を選ぶさいには「還暦なら赤」「米寿なら黄色」など、その長寿祝いのテーマカラーに合わせたものがオススメです。また、生花だけでなく、長持ちするブリザードフラワーなども喜ばれます。

趣味に使える小物

お年を召しても趣味を持っているのは、非常に素晴らしいと思います。その趣味に合わせた小物のプレゼントも、喜ばれるに違いありません。編み物が好きな方に、ちょっとした毛糸やかぎ針ケースなどはどうでしょうか。また、手工芸が好きな方には、おしゃれなハサミなども良いと思います。趣味を一段と楽しくしてくれるアイテムは、きっと喜ばれるはずです。

お菓子

お菓子は和・洋問わず、どれも手軽に贈れて誰もが喜ぶプレゼントです。価格も幅広く、贈る方としても選びやすいと言えます。ただし、介護施設に入所している方には、持病を持っている方が多くいるので配慮が必要です。また、誤嚥などのリスクがあるため、固い物やのどに詰まるものも避けた方がいいでしょう。

長寿祝いに気をつけたいプレゼント

長寿祝いには贈ってはいけないプレゼントがあります。せっかくの長寿祝いです。「利用者さんに喜ぶプレゼントを贈りたい」と誰もが願うはずです。しかし、以下にあげる品は、長寿祝いには相応しくありません。しっかりと確認して、プレゼントしないように気をつけましょう。

・特定のお花
・櫛・刃物など
・老眼鏡・補聴器・杖
・日本茶

特定のお花

先に「お花」は喜ばれると紹介しましたが、例外があります。いくつかのお花は、お祝いの場には相応しくありません。例えば、椿は枯れるさいに花がポトリと落ちてしまいます。その姿は首が落ちるのを連想させるため、お祝いの場では忌み嫌われます。また、シクラメンも「死」や「苦」など縁起の悪い言葉を思い起こさせるため、長寿祝いには相応しくありません。

櫛・刃物など

お花以外にも、長寿祝いにそぐわないものはあります。例えば、櫛（くし）は「苦」や「死」を連想させるため、不適当です。また、包丁などの刃物も「縁を切る」とされ、縁起が悪いとされています。以上のものは、長寿祝いの場には相応しくありません。プレゼントとしては、選ばない方が無難です。

老眼鏡・補聴器・杖

老眼鏡や補聴器などの齢を取ったと感じさせる品も、長寿祝いにはそぐわないでしょう。日常生活で必要なものを贈りたい気持ちは、十分理解できます。しかし、贈られる方からすれば、年寄り扱いされていると感じる品です。中には不快に感じる方も、いるはずです。本人からの要望なら別ですが、そうではないなら避けた方が無難でしょう。

日本茶

お茶が好きな方は、多くいます。しかし、日本茶は香典返しなどに用いられるイメージが強く、縁起が悪いと感じる方もいるようです。お茶好きな方にどうしても贈りたい場合は、紅白や金箔などの華やかな飾りつけで、お祝いの品だとわかるようにしましょう。

介護施設の長寿祝いは常識を守って盛り上げよう【まとめ】

介護施設で行われる長寿祝いのイベントは、大切にしたいものです。施設で生活していると、どうしても毎日がマンネリ化してしまいます。生活にメリハリを与え、生きがいを得るためにも、長寿祝いのイベントは重要でしょう。そのような大切な長寿祝いを成功させるためにも、盛り上げるポイントはしっかりとおさえたいものです。また、常識はずれのプレゼントをして、ひんしゅくを買わないように気をつけてください。
以上をふまえ、普段の一日とは違う特別な日を演出してください。そうすれば、長寿祝いを盛大に盛り上げられるはずです。

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