介護の仕事研究

ユニット型特養とは?従来型特養との違いから就職の注意点まで徹底解説

特別養護老人ホーム(特養)には、従来型とユニット型の2種類の施設があります。これから特養で働こうと考えている方の中には、従来型とユニット型との違いがよくわからない方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ユニット型特養の特徴と、ユニット型特養に就職する前にあらかじめ押さえておきたいポイントを解説します。
ユニット型特養に興味がある、ユニット型特養で働きたいという方はぜひチェックしてみてください。

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ユニット型特養とは?

まずは、ユニット型特養の特徴について解説します。
ユニット型特養は、ユニットケアの理念に基づいて作られた新しいタイプの特養です。
ユニットケアとは、入居者ひとりひとりの生活リズムに合わせた個別ケアを実践する取り組みのことを指します。2002年には、ユニット型特養への施設整備に補助金が設けられ、介護の手法のひとつとして徐々に広まってきました。
ユニット型特養では、入居者を10人程度の「ユニット」にわけ、入居者、スタッフとも少人数の空間で過ごします。プライベートが守られた個室や、ひとりひとりに合わせた1日のスケジュールが、ユニットケアの特徴です。
このように、ユニットケアの理念に基づいて作られたユニット型特養は、従来型の特養と比べて様々な違いがあります。
では、ユニット型特養は従来型の特養と比べて、具体的にどのような違いがあるのでしょう。次は、ユニット型特養と従来型特養の違いについて解説します。

ユニット型特養とは?

ユニット型特養と従来型特養の違いについて解説します。ユニット型特養と従来型特養の違いは、以下の3つです。

・建物の作り
・スタッフの人数
・利用料金

それぞれ詳しく解説していきます。

建物の作り

多くの従来型特養は、多床室を中心に作られています。ユニットケアが浸透する前までは、あまりプライバシーに配慮された作りではありませんでした。
それに比べてユニット型特養は、プライバシーに配慮された個室中心の作りです。
ユニット型特養は、建物の中にユニットと呼ばれるフロアがいくつかあります。従来型の集団ケアではなく、それぞれのユニットで個別ケアを行なうのが、ユニット型特養の特徴です。

スタッフの人数

従来型の特養と比べて、ユニット型特養はスタッフの人数が多いです。
特別養護老人ホームの人員基準では、従来型もユニット型も同じ3:1の基準が定められています。この3:1という基準は、入居者3人に対してスタッフを1人以上配置するというものです。
しかし、実際にユニット型特養を運営していくためには、3:1の基準より多くのスタッフを配置しなければなりません。そのため、施設で働くスタッフの人数は従来型特養よりユニット型特養のほうが多くなります。

利用料金

ユニット型特養は個室であるため、従来型特養の多床室に比べて居住費用が高いです。
厚生労働省のホームページには、要介護5の人が多床室を利用した場合約104,200円であるのに対して、ユニット型個室の場合約141,430円であるというように、1ヶ月の自己負担の目安が掲載されています。
※参考: 厚生労働省「介護サービス情報公表システム
また、介護報酬も従来型特養よりユニット型特養のほうが高いです。同じ要介護5の人の場合、令和3年度の介護報酬では従来型が847単位であるのに対し、ユニット型は929単位となっています。
ここまで、ユニット型特養と従来型特養の違いについて解説してきました。

では、ユニット型特養へ就職を考える場合、どのようなポイントを押さえておけばよいでしょう。
そこで次は、ユニット型特養で働く場合のメリットとデメリットについて解説します。

ユニット型特養で働くメリット

まず、ユニット型特養で働くメリットについて解説します。
ユニット型特養で働くメリットは、以下の3つです。

・入居者に深くかかわれる
・判断力が身につく
・建物が新しい

それぞれ詳しく解説していきます。

入居者に深く関われる

ユニット型特養で働くメリットの1つ目は、入居者に深く関われることです。
ユニット型特養は、ユニットごとに少人数の入居者が生活し、専任のスタッフが働いています。そのため、入居者とスタッフの距離が近く、お互いになじみの関係を築くことができるでしょう。
入居者と深く関わりながら個別ケアを実践できるため、仕事にやりがいを感じられます。

判断力が身につく

ユニット型特養で働くメリットの2つ目は、判断力が身につくことです。
ユニット型特養では、ユニットごとに少人数のスタッフが働いています。そのため、大勢のスタッフがいる従来型特養と比べ、自分ひとりで考えて行動することが多くなるでしょう。
また、個別ケアを実践するためには、入居者ひとりひとりに合った介護をその都度考え実践しなければなりません。
スタッフひとりひとりに判断を任される機会が多い分、状況に応じた判断力が身につきます。

建物が新しい

ユニット型特養で働くメリットの3つ目は、建物が新しいことです。
ユニット型特養は、2000年代に入って徐々に作られるようになりました。現在新しくできる特養は、ほとんどがユニット型です。ですから、建物は新しく、設備や備品もよいものを使用できます。就職先にユニット型特養を選ぶと、環境のよいきれいな職場で働くことができるでしょう。

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ユニット型特養で働くデメリット

次に、ユニット型特養で働くときのデメリットについて解説します。
ユニット型特養で働くデメリットは、以下の3つです。

・シフトがきつい
・仕事を教えてもらいにくい
・夜勤が大変

それぞれ詳しく解説していきます。

シフトがきつい

ユニット型特養で働くデメリットの1つ目は、シフトがきついことです。
前述した通り、ユニット型特養の職員配置基準は従来型特養と変わりません。しかし、ユニット型特養ではスタッフを各ユニットに配置し、ユニットごとにシフトを組むことが多いです。
仮に1ユニットの入居者が10人だとすると、スタッフ5人程度で回していくことになります。スタッフ5人で、早番や遅番、夜勤を含めてシフトを組むのは大変なことです。また、スタッフが急に休みになったときに受ける影響も大きいでしょう。
以上のことから、ユニット型特養ではシフトがきつくなりがちです。

仕事を教えてもらいにくい

ユニット型特養で働くデメリットの2つ目は、他のスタッフに仕事を教えてもらいにくいことです。
ユニット型特養のスタッフは、ユニットにわかれて各ユニット少人数で働いています。そのため、マンツーマンで仕事を教えてもらう機会が、従来型特養などと比べてあまり多くありません。「わからないことがあっても教えてくれるスタッフがいない」ということもあり得るでしょう。

夜勤が大変

ユニット型特養で働くデメリットの3つ目は、夜勤が大変なことです。
人員配置基準では、夜勤のとき2ユニットごとにスタッフ1人以上を配置することになっています。つまり、スタッフ1人で2ユニット対応することもあり得るのです。
仮に1ユニットの入居者が10人だとすると、夜勤者は1人で入居者20人をみなければなりません。従来型特養の夜勤と比べると、負担に感じる人もいるでしょう。

まとめ

ユニット型特養の特徴と、働く前に押さえておきたいポイントについて解説しました。
ユニット型特養は、少人数の入居者を少人数スタッフで介護するのが特徴です。
入居者となじみの関係を作りやすいメリットがある一方で、少人数のスタッフで仕事を回していかなければならないデメリットもあります。
ユニット型特養の特徴を理解して、自分に合った職場選びをしましょう。

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