介護施設で働く上で、高齢者とのコミュニケーションは大切なことです。コミュニケーションが上手くできると、利用者の生活の質向上にも繋がります。
効果的な言葉掛けや楽しめる会話をしたいものです。そこで、この記事では、高齢者の喜ばれる言葉や会話を続かせるポイントなどを詳しく解説していきます。
記事を参考に、効果的なコミュニケーションを取りましょう!
よいコミュニケーションや会話の効果
よいコミュニケーションは、相手の心を癒す効果を持っています。しかし、心を癒すだけではなく、他にも大きな効果が存在します。以下では、よいコミュニケーションや会話の効果を紹介していきますので、是非ご覧ください。
生活のメリハリになる
会話をすること自体が生活のメリハリとなります。誰かと話しをすることで、脳へ良好な刺激を与えることもできます。「利用者が1日中ぼーっとしているな」と思ったら、まずは声掛けを行うことから始めましょう。
孤独感がなくなる
誰かと関わることで、孤独感を解消する効果も生まれます。特に家族と離れ介護施設で暮らしている利用者さんは、孤独感を感じているものです。スタッフが優しくコミュニケーションを取り、家族のような心地よさを感じてもらえるようにしましょう。
共感してもらえたことに安心する
施設生活の中で、利用者自身が淋しい気持ちになることもあります。また、怒りなど、自分ではコントロールできないようなマイナス感情に囚われてしまうことも。
そんな時に誰かに自分の気持ちを共感してもらえると、それだけで気持ちが安らぎます。寄り添って話を聞く姿勢は、介護現場に置いて重要なことであると言えます。
高齢者に声掛けする時のポイント
高齢者に声掛けする時はいくつかのポイントがあります。以下では、そのポイントを4つ解説していきます。
威圧感を与えないよう姿勢を低くする
声掛けをする時は、高齢者の目線に合わせた位置から話しかけるようにしましょう。
例えば、座っている高齢者に声掛けをする時、かがんでから話しかけるといった具合です。上から見下ろすように声掛けすると、相手に不信感や恐怖感を与えてしまいます。
わかりやすく簡単に伝える
高齢者に何かを伝えたい時、長い話は避けたほうが賢明です。相手が理解しやすい表現で、簡潔に話しをまとめるようにしましょう。話が長すぎると、結局なにが言いたいのか理解されず、意思疎通が取りにくくなってしまいます。
聞こえる声でゆっくりと話す
高齢者は、相手の言葉が聞こえにくいと思うことがあります。そのため、小さな声で要点の掴めない長い話をされると、相手が何を伝えたいのか理解できない場合も。高齢者に対して、話をする時はゆっくりと聞こえる声で話すようにしましょう。
相手を傷つけない表現に意識する
悪気がなくても、雑な言葉の表現で相手を傷つけてしまうことがあります。例えば洋服が汚れている際に、「洋服が汚いので着替えてきてください」などと伝えたらどうでしょう?
「汚い」と「着替えてきてください」は、強い表現に思う方もいます。
中には気にならない方もいるかもしれませんが、逆に傷ついてしまう方がいるとしたら表現を柔らかく直したいもの。この場合は「洋服に何かついてしまっているようですね」などと、本人が汚れに気付くような優しい言い回しで伝えるようにしましょう。
>高齢者の喜ぶ言葉の「さしすせそ」
高齢者に対する相槌や会話を広げるきっかけとして、喜ばれるような声掛けをしたいものです。そこで、高齢者の喜ぶ言葉「さしすせそ」を使ってみましょう。
高齢者が喜ぶ「さしすせそ」の言葉は以下です。
・さ:「さすがですね」
・し:「知らなかったです!」
・す:「すごいですね」
・せ:「センスが良いですね」
・そ:「そうだったのですね…」
これから5つの言葉の使い方を、詳しく解説していきます。
「さすがですね」
・難しい言葉を知っていた
・過去の栄光を話してくれた
など、利用者さんの素晴らしい部分を感じたら「さすがですね!」と表現してみるのも良いでしょう。
「さすがですね」は、相手の自己肯定感を上げるセリフの一つでもあります。
「知らなかったです!一つ勉強になりました」
利用者さんが何かを教えてくれた時に「知らなかったです!」と伝えると喜ばれることが多いです。年長者を立てる姿勢に、好感を持ってもらえるかもしれません。「一つ勉強になりました」と伝えることも、謙虚な姿勢が伝わり、尚良いでしょう。
「すごいですね」
「すごいですね!」はさまざまなシーンにおいて使える、便利な誉め言葉です。しかし、やたらと「すごいですね」ばかり連呼してしまうのは、中身がないと思われてしまう可能性もあります。
「すごいですね」と褒める時は、その前になにか付け足して「何のことですごいと言っているのか」が相手にわかるようにしましょう。
「センスが良いですね」
工作で高齢者の作品などに対して「センスがいいですね!」と表現するのは、誉め言葉として有効です。実は、作品を褒めることは、単純なようで難しいコミュニケーションの一つ。
こちらが褒めているつもりでも、相手の受け取り方によって傷つけてしまうことも稀にあるからです。
例えば「〇〇が上手ですね」と言うセリフは、そのまま誉め言葉として受け取ってくれる人が大半ですが、中には「他の部分は下手ってこと?」と勘繰る可能性もあります。
しかし、「センスがいい」の誉め言葉は、悪く受け取られる可能性が低く、いい意味で便利なセリフです。作品への誉め言葉に迷ったら「センスが良い」と伝えてみることがおすすめです。
「そうだったのですね…」
利用者さんから悲しい話や怒りを覚えた出来事など、共感を欲した雰囲気の時に、少しトーンを下げて「そうだったのですね…」と言うようにしましょう。
不満や悲しさを相手が表現した時には、いかに寄り添ってあげられるかが大切です。
マイナスな感情を打ち明けるのは、あなたに聞いてほしいからです。相手の不安や不満が緩和されるような、優しい声掛けを心掛けてください。
高齢者との会話を続かせるポイント3つ
話しかけることはできるものの、「高齢者との会話が続かない…」と悩んでいませんか?
特に相手の返事が淡泊であったり、話が広がらなかったりすると、すぐに会話が終わってしまい、「もう少しスムーズにコミュニケーションを取りたい」と感じることもあるのではないかと思います。
実は、会話を続かせるのにはいくつかのポイントがあります。そこで、ここからは高齢者との会話を続かせるポイントを3つ紹介していきます。
高齢者自身が良い思い出としている話を引き出す
・若い頃勉強ができた話
・大変な仕事を頑張っていた時の話
・懐かしい子育ての話
など、高齢者自身が懐かしく良い思い出としている話は、掘り下げてOKです。
自身の中の良い思い出は、他人に話したくなるため、こちら側が質問していくことで、会話が自然と盛り上がります。
高齢者自身が「良い思い出」としている話かどうかは、少しずつ質問をしながら様子を見て判断しましょう。
昭和時代の一般家庭にありそうな話題を振ってみる
高齢者の過去に触れていいのかわからなければ、昭和時代の一般的な話題を振ってみるのも一つの手です。
例えば、
・昭和初期の風呂や食事など道具や家事に関する話
・昭和時代にあった事件や社会現象(オイルショックなど)
・高齢者世代に馴染みのありそうな歌手や俳優
ほとんどの人が知っている懐かしの話題は、相手の境域に踏み込まずとも、盛り上がる会話に繋げることができます。会話ネタに困っていると言う方は、昭和初期頃に流行したものを調べてみましょう。
相手の地雷を踏まないようにNG話題を見極める
実は、一番難しいのが「相手の地雷を踏まないこと」です。
よくある例で、「過去の栄光の話を聞き出すことで高齢者に喜んでもらえると思っていたら微妙な反応をされた」ということがあります。
過去の仕事などの功績を話題に持ち出し、「すごいですね!」と言ってみたら、実は本人にとっては嫌な思い出だったなどということも。
本人が喜ぶであろう話が必ずしも喜ばれるとは限らないことを頭の片隅に置いておくと、より寄り添ったコミュニケーションとなるでしょう。
まとめ
高齢者とのコミュニケーションで一番大切なことは、相手を思いやる気持ちです。
相手が自分になにを求めているのか、想像しながらコミュニケーションを取っていけば、自然と相手にとって心地よい空気となります。
この記事を参考に、コミュニケーション技術を高めながら寄り添いの介護ケアを実践していきましょう。
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