社会福祉士になるための講座を受けるときに、一定の条件を満たせば受講費用の一部を補助してもらえる制度があるのをご存知でしょうか?
教育訓練給付金の支給を受ければ、社会福祉士の講座費用を最大70%抑えることができます。
この記事では、教育訓練給付金について解説します。これから社会福祉士になるために講座受講をお考えの方は、お得に受講するためにぜひこの記事をチェックしてみてください。
教育訓練給付制度とは?
教育訓練給付制度とは、働く方々の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的として、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部が支給されるものです。(厚生労働省ホームページ 「教育訓練給付制度」より引用)
教育訓練給付には、専門実践教育訓練給付金、特定一般教育訓練給付金、一般教育給付金の3種類があり、それぞれ給付金額が異なります。給付金額は以下の通りです。
①専門実践教育訓練給付金…最大で受講費用の70%(年間上限56万円で最長4年)
②特定一般教育訓練給付金…受講費用の40%(上限20万円)
③一般教育訓練給付金…受講費用の20%(上限10万円)
教育訓練給付金のうち、社会福祉士になるための講座の給付対象となるのは、専門実践教育訓練給付金と特定一般教育訓練給付金です。
雇用保険の加入者が対象
教育訓練給付金の給付対象者は、雇用保険に加入している人です。初めて教育訓練給付金を受ける方の場合、雇用保険の加入期間(従業員として働く期間)が2年以上(条件によっては1年以上)あれば給付の対象になります。
ただし、現在雇用保険に加入していない人でも、退職してから1年以内であって、退職するまでの雇用保険の加入期間が2年以上(条件によっては1年以上)あれば、給付対象です。
対象の教育訓練を受講修了すると支給される
教育訓練給付金の対象となる社会福祉士の講座は、厚生労働大臣によってあらかじめ定められた講座です。たとえ社会福祉士の講座であっても、厚生労働大臣による指定を受けていないものは、教育訓練給付金の対象外となります。
では、どのような講座が教育訓練給付金の対象となっているのでしょうか。次は、対象となる講座について解説します。
対象となる講座は?
教育訓練給付金の対象となる社会福祉士の講座は、以下の3つです。
・社会福祉士一般養成施設
・社会福祉士短期養成施設
・社会福祉士試験対策講座
ひとつひとつ解説していきます。
社会福祉士一般養成施設
社会福祉士一般養成施設は、社会福祉士になるために通う施設です。社会福祉士一般養成施設のカリキュラムを修了することで、社会福祉士の受験資格が得られます。
社会福祉士一般養成施設に入れるのは、福祉系以外の大学を卒業した人や一定期間の相談援助実務を行った人などです。通信課程が多いですが一部通学過程もあり、修了するためには1年以上の受講が必要となります。
この社会福祉士一般養成施設は、教育訓練給付金のうち専門実践教育訓練の対象となる講座です。
社会福祉士短期養成施設
社会福祉士短期養成施設は、社会福祉士一般養成施設と同様に社会福祉士になるために通う施設です。社会福祉士短期養成施設のカリキュラムを修了することで、社会福祉士の受験資格が得られます。
社会福祉士短期養成施設に入れるのは、あらかじめ定められた基礎科目を履修して福祉系の大学を卒業した人や、短大等で基礎科目を履修して卒業し一定期間の相談援助実務を行った人などです。基本的に通信課程で実施されており、修了するためには6ヶ月以上の受講が必要となります。
この社会福祉士短期養成施設は、教育訓練給付金のうち専門実践教育訓練の対象となる講座です。
社会福祉士試験対策講座
社会福祉士の受験資格を得るための講座だけでなく、社会福祉士試験合格のための対策講座も教育訓練給付金の対象となっています。
この社会福祉士試験対策講座は、教育訓練給付金のうち特定一般教育訓練給付金の対象となる講座です。
教育訓練給付金を使って、以上の講座が受けられます。
では、教育訓練給付金を受給するためにはどのような手続きが必要になるでしょう。次は、教育訓練給付金の受給方法について解説します。
受給方法
ここでは、教育訓練給付金の受給方法を解説します。教育訓練給付金を受けるための流れは、以下の通りです。
受ける講座が給付対象か確認
まず、ご自身の受けようと思っている講座が教育訓練給付制度の対象講座かどうか確認しましょう。対象講座となっていなければ教育訓練給付金は出ませんので、注意が必要です。
訓練前キャリアコンサルティングを受ける
受ける講座が対象講座である確認をしたら、次は訓練前キャリアコンサルティングを受講します。
訓練前キャリアコンサルティングとは、キャリア選択がしっかりとできるよう職業訓練前に受ける相談のことです。
訓練前キャリアコンサルティングを受けるためには、ハローワークへ相談し予約を取ります。
ジョブ・カードを作成する
ジョブ・カードとは、働く人のキャリア整理のために個人で作成するツールのことです。
訓練前キャリアコンサルティングを受け、ジョブ・カードを完成させます。
事前に必要事項をジョブ・カードへ記入し、訓練前キャリアコンサルティング時に持参しましょう。
※参考: 厚生労働省「マイジョブ・カード」
このジョブ・カードは、訓練前キャリアコンサルティングを受けてから1年以内のものが有効です。
ハローワークへ受講前手続き
訓練前キャリアコンサルティングを受けてジョブ・カードを作成したら、ハローワークへ提出し、講座受講前の手続きを行います。
受講前手続きには、ジョブ・カードの他に教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票などの書類が必要です。
この受講前手続きは、講座を受講する1ヶ月前までに行わなければなりませんので、時間に余裕をもって手続きするとよいでしょう。
受講申し込み
ハローワークへの受講前手続きが済んだら、実際に受講する講座へ申し込みをします。その後は、講座のカリキュラムに沿って学習を進めていきましょう。
なお、講座への出席率や、定期試験で一定以上の得点など、教育訓練給付金を受給するためにはあらかじめ定められた要件を満たしたうえで講座を修了することが必要です。
ハローワークへ支給申請する
要件を満たしたうえで受講を修了したら、教育訓練給付金の支給申請を行います。ハローワークへ必要書類を提出しましょう。申請期間は、受講修了した日の翌日から1ヶ月以内です。
給付金支給
ハローワークへ申請後、教育訓練給付金の種類によって決められた金額が支給されます。
給付金の支給額は、専門実践教育訓練の場合、受講費用の50%(年間上限40万円)、特定一般教育訓練の場合、受講費用の40%(上限20万円)です。
なお、専門実践教育訓練の場合、講座の修了後に社会福祉士国家試験を受験して資格を取得し、訓練修了後1年以内に雇用保険に加入すれば(すでに雇用されている場合も有効です)、受講費用の20%(年間上限16万円)が追加で支給されます。
まとめ
教育訓練給付金について解説しました。
社会福祉士になるための講座を受ける際、教育訓練給付金を受給することによって講座費用を大幅に抑えることができます。教育訓練給付制度をうまく活用し、お得に講座を受講して社会福祉士の資格取得を目指しましょう。
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