介護のスキルアップ

ケアマネの研修には、どんなものがある?主任ケアマネの研修についても解説

「ケアマネジャーが受けるべき研修について知りたい」「研修の内容や費用についても知りたい」と考えておられるかもしれません。
そこで今回は、ケアマネジャーが受けるべき研修の内容や特徴について解説します。

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介護支援専門員実務研修:ケアマネ試験合格後に受講

ケアマネジャーになるためには、試験合格後に「介護支援専門員実務研修」の受講が必要です。実務研修を修了した後、介護支援専門員証の交付を受けケアマネジャーとしての業務を行えるようになるのです。
ここでは、介護支援専門員実務者研修について詳しく解説していきます。

研修の目的

厚生労働省は、研修の目的について以下のように述べています。

・地域包括ケアシステムの中で、医療職をはじめとした多職種との連携、協働する
・利用者の尊厳を守り、自立支援のためのケアマネジメントを実践する

ケアマネジャーは、多職種連携の要です。利用者の自立支援を目指したケアマネジメントを実践するためには、医療・介護・社会資源など幅広い知識が必要です。また知識だけでなく「実践力」を研修で身につけるため、演習時間も確保されています。

※参考: 厚生労働省「ケアマネジャーの研修制度について

研修の内容について

実務研修は、「講義」「演習」「実習」の3つで構成されています。受講時間は、合計87時間です。まずは座学で、ケアマネジャーとして理解するべき基礎知識を習得します。単に知識を詰め込むのではなく、「なぜそうなるのか」などの考え方も学ぶのです。教材は、研修修了後にも振り返りで使用できるものになっています。演習では、実務を想定した訓練が行われます。ロールプレイやシミュレーションを組み合わせるので、実践的な学習が可能です。
実習では、居宅介護支援事業所の先輩ケアマネから直接指導を受けます。利用者宅を先輩ケアマネと同行したり、担当者会議を見学したりするのです。またアセスメントやモニタリングについても実際に行います。つまり実務者研修とは、ケアマネジャーとしての基礎を学びつつ実践する場なのです。

※参考: 厚生労働省「介護支援専門員実務研修ガイドライン

費用など

受講料は自治体によって異なります。各自治体のホームページ等でご確認ください。令和2年、全国平均受講料は57,017円でした。

※参考: 厚生労働省「令和4年3月全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料

それでは続けて、専門研修課程Ⅰに関する説明に⼊ります。

専門研修課程Ⅰ:初回更新のみ受講

平成18年からケアマネジャーは5年毎の更新制になりました。資格を更新するためには、更新研修を受講する必要があります。初回更新時のみ、専門研修課程Ⅰを受講しなければなりません。

研修の内容について

実務経験が6か月以上の初任〜中堅クラスのケアマネジャーが対象です。必要に応じた専門知識や技能の習得を図ります。医療との連携や多職種協働に必要な知識・技術について学びます。合計10日間の研修です。

費用など

受講料は自治体によって多少異なります。各自治体のホームページ等でご確認ください。令和5年、東京都で開催される研修の受講料は34,500円です。

※参考: 東京都福祉保健財団「令和5年度第1期東京都介護支援専門員専門研修課程Ⅰ開催のお知らせ

専門研修課程Ⅱ:資格更新に必要

専門研修課程Ⅱは、ケアマネジャーの資格を更新するために受講する必要があります。受講には、専門研修課程Ⅰを修了していることが要件となっています。実務経験3年以上のケアマネジャーが対象です。

研修の内容について

実務経験が3年以上のケアマネジャーが対象です。中堅・ベテランのケアマネジャーも多く参加します。
専門研修課程Ⅰが基礎的な内容の習得を目指すのに対し、こちらでは支援困難な事例も多く取り上げます。

事業所や施設で中核的な役割を担うケアマネジャーを養成するための研修です。座学やディスカッションを通じて、支援についての理解を深めます。

費用など

開催期間は6日間です。専門研修課程Ⅰと同様に、受講料は自治体によって異なります。各自治体のホームページ等でご確認ください。令和5年、東京都で開催される研修の受講料は23,800円です。

※参考: 公益財団法人総合健康推進財団「令和5年度 東京都介護支援専門員専門研修課程Ⅱ募集

主任介護支援専門員研修:主任ケアマネになるため

主任介護支援専門員研修とは、主任ケアマネになるための研修です。主任ケアマネは、ケアマネジャーの上位資格として2006年に創設されました。受講要件は、以下の通りです。

● 介護⽀援専⾨員更新研修修了者であって、1~4いずれかに該当する者

1.専任の介護⽀援専⾨員として従事した期間が通算5年以上
2.ケアマネジメントリーダー養成研修修了者⼜は⽇本ケアマネジメント学会が認定する認定ケアマネジャーであって、専任の介護⽀援専⾨員として従事した期間が通算して3年以上
3.主任介護⽀援専⾨員に準ずる者として地域包括⽀援センターに配置されている
4.介護⽀援専⾨員の業務に関し⼗分な知識と経験を有し、都道府県が適当と認める者

※ただし都道府県によって、要件が異なる場合があります。詳細は自治体のホームページなどで確認してください。

※参考: 厚生労働省「居宅介護支援の管理者要件に係る経過措置及び地域区分について

研修の内容について

主任ケアマネの役割は、福祉ネットワークの構築や新人ケアマネへの指導など多岐に渡ります。主なカリキュラムは、以下の通りです。

・主任ケアマネの役割と視点
・人材育成と業務管理
・地域援助技術
・個別事例を通じたケアマネジャーに対する指導・支援の展開など

研修は講義と演習に分けられます。合計70時間での習得を目指します。

費用など

主任介護支援専門員研修の受講料は、各都道府県で異なります。各自治体のホームページ等でご確認ください。令和2年の全国平均受講料は、44,727円でした。

※参考: 厚生労働省団「令和4年3月全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料

主任介護支援専門員更新研修:主任ケアマネの更新に必要

主任ケアマネ資格の有効期間は5年間です。期間内に更新研修を受講しなければ、主任ケアマネの資格は失効してしまいます。再び主任ケアマネ資格を取得するには、前章で紹介した「主任介護支援専門員研修」を再度受講しなければなりません。

研修の受講要件について

更新研修を受講するには、都道府県が示す要件を満たす必要があります。詳細については、各都道府県のホームページにてご確認ください。
以下は、令和元年に大阪府が示した要件です。参考にしてください。

● 主任介護⽀援専⾨員更新研修受講要件:以下1〜7のいずれかを満たすこと

1.介護支援専門員に係る研修の企画、講師やファシリテーターの経験がある者
2.地域包括⽀援センターや職能団体等が開催する法定外の研修等に年4回以上参加した者
3.日本ケアマネジメント学会が開催する研究大会等において、演題発表等の経験がある者
4.日本ケアマネジメント学会が認定する認定ケアマネジャー
5.地域包括支援センターで、主任介護支援専門員として業務をしていると証明される者
6.実務研修等において、指導した実績がある主任介護支援専門員である者
7.その他、主任介護⽀援専⾨員の業務に⼗分な知識と経験を有する者であり、大阪府が適当と認める者

費用など

主任介護支援専門員更新研修の受講料は、各都道府県で異なります。ちなみに、令和2年の全国平均受講料は、37,306円でした。

まとめ

今回は、ケアマネジャーが受講する研修について解説しました。ケアマネジャー資格には5年間の有効期間があります。業務を継続するためには更新研修を受講しなければなりません。主任ケアマネについても同様です。研修の内容については統一されていますが、受講料や主任ケアマネの受講要件などは都道府県によって異なる場合があります詳細については、ホームページ等で確認してください。この記事を参考に、ケアマネジャーの研修について知識を深めていただければ幸いです。

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