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介護職の平均給料は22万円!給料のアップさせる4つの方法

「介護の仕事に就きたいけど給料はどうなのか?」介護報酬の変更や、給付金などで給与の見直しが行われている介護職ですが、世間のイメージは「薄給」「肉体労働」など改善されていません。近年では、コロナによる介護施設でのクラスターの発生や、感染のリスクから、さらにイメージを悪くしている方もいるでしょう。今回は、これから介護の仕事に就きたい方に向けて介護職の給料事情を解説します。「どうすれば給料が上がるか」も詳しく解説して行きますのでこれから介護職に就着たい方はぜひ最後までご覧ください。

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介護士の平均給料は22万円!給与の推移は?

種別金額
平均月収22万2756円
平均賞与額55万1073円
平均年収345万7917円

※参考: 厚生労働省「令和3年介護労働実態調査

なお、国税庁の調査によると日本人の平均年収は「433万円」となっています。100万円近く下回っており、この部分だけ見ると安い印象があります。では、これから介護職を目指す方へ向けて、初任給、年齢別の給与も確認してみましょう。

介護士の初任給

介護職員の初任給は17万4680円となっています。
※参考: 厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると、大卒の初任給は21万200円、高卒の初任給は16万7400円となっています。大卒に比べて低いようですが、資格手当や、夜勤回数によって額は変動します。

介護士の年齢別給与

年齢別に見ると、男女共に40代が最も高くなっています。

年齢男性女性
29歳以下356万6880円344万8800円
30歳〜39歳408万1560円367万320円
40歳〜49歳426万8400円372万6120円
50歳〜59歳387万2040円378万9120円
60歳以上344万2800円351万2520円

※参考: 厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果
この額は、基本給、手当(夜勤、資格など)、賞与などを合わせた額です。40代では管理職となる方も多く、一般企業の平均年収と並ぶ収入が得られるイメージです。とはいえ、やはり介護士の給与は安い印象です。

介護士が給与をアップさせるには

介護士が給与を上げる方法は以下の通りです。

  • 資格を取得する
  • 夜勤手当をもらう
  • 管理職へキャリアアップする
  • そもそも給与の良い職場を選ぶ

それぞれ見ていきます。

資格を取得する

介護士は資格手当によって給与が大きく変動します。主な資格ごとの平均年収は以下の通りです。

資格月収
介護支援専門員35万3,560 円
介護職員31万6,610円
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士又は機能訓練指導35万0,080円
看護職員36万9,210円

※参考: 厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

夜勤手当をもらう

夜勤手当も介護職の給与を支える大切な手当です。夜勤手当は「2交替」と「3交替」、施設種別によって異なります。
詳細は以下の通りです。
【施設別】2交替の夜勤手当額

 

施設平均額最高額最低額
特別養護老人ホーム6,004円8,000円5,000円
介護老人保健施設7,740円12,900円5,000円
グループホーム5,386円9,627円4,000円
小規模多機能型6,543円10,600円3,500円
介護医療院4,257円4,600円3,913円
全体6,632円12,900円3,500円

※参考: 厚生労働省「2020年介護施設夜勤実態調査結果
有効回答数は83件でした。最も高かったのは12,900円となっています。平均額は5,986円となっています。
【施設別】3交替の準夜手当

施設平均額最高額最低額
特別養護老人ホーム2,000円2,000円2,000円
介護老人保健施設3,171円4,300円1,322円
小規模多機能型2,500円2,500円2,500円
介護医療院4,257円4,600円3,913円
全体3,445円4,600円1,322円

※参考: 厚生労働省「2020年介護施設夜勤実態調査結果

【施設別】3交替の深夜手当

施設平均額最高額最低額
特別養護老人ホーム4,325円6,000円3,000円
介護老人保健施設4,057円4,700円3,305円
小規模多機能型3,700円3,700円3,700円
介護医療院5,050円7,100円3,000円
全体4,349円7,100円3,000円

※参考: 厚生労働省「2020年介護施設夜勤実態調査結果
準夜、深夜勤務の平均額は3,632円となっています。最高金額は7,100円です。同調査による3交替の平均実施回数が5.8回、2交替の平均実施回数が4.3回となっています。仮に2交替の最高額を、平均実施回数で計算すると51,600円となります。夜勤は収入アップの重要な要素になります。これから介護職へ転職を目指す方はこうした夜勤手当の金額もしっかり確認しましょう。

管理職へのキャリアアップしていく

管理職へキャリアアップすることも給与アップするためには重要です。下記は管理職と管理職でないものの給与の差です。

管理職の有無平均給与額
管理職34万4,470円
管理職でない30万8,930円

※参考: 厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果
差額は、3万5,540円となっています。事業所によってはさらに管理者手当が高いところもあるでしょう。

そもそも給料が良い職場を選ぶ

介護士で高額な給与を得る方法として、まず考えるのが「そもそも給料が良い職場を選ぶこと」です。というのも、介護士は昇給が少ないためです。介護士の昇給状況は以下の通りです。

【介護士の昇給状況】

勤務年数月収額
1年​​​27万7,350円
5年30万9,610円
10年31万8,980円
15年33万9,230円
20年37万8,010円

※参考: 厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果
基本となる給与が少ない事業所に入ると昇給もなく低収入のまま、何年も働かなければなりません。前述した、資格手当や夜勤手当てで稼ぐことと合わせて、「そもそも初任給が良い事業所に入る」ことは重要です。

未経験から給与の良い職場で働くためのポイント

では、これから介護士に転職する場合、「給与面」においてどのようなことに注意すれば良いのでしょうか。下記の通りです。

  • 資格を取得しておく
  • 処遇改善金は職員に還元されているか
  • ハローワークを利用する
  • 転職エージェントを利用する

それぞれ解説していきます。

資格を取得しておく

まずは前述した通り、資格を取得していくことが大切です。

資格は「資格手当」として給与に直結します。事業所から評価されやすく、未経験者でも取得しやすいのは以下の2つです。

1.介護職員初任者研修
2.実務者研修

上記は、決められた時間数を研修を受講することで取得することができます。研修は全国で開催されています。

資格取得に必要な金額受講時間数取得にかかる時間学習形態
介護職員初任者研修3〜8万円前後​​​130時間1〜4ヶ月​​​通信+通学
実務者研修10〜15万円前後​​​450時間4〜6ヶ月​​​通信+通学

この2つの資格は「介護職のキャリアパス」として、厚生労働省に認められている資格です。基礎となるのが「介護職員初任者研修」、次の段階となるのが「実務者研修」です。事業所でも「資格手当」の対象としている事業所がほとんどです。研修内容も充実しているのでこれから介護をはじめる方は取得しておいて損はありません。

処遇改善金は職員に還元されているか

処遇改善金が、職員へ還元されているかも給与を考える上で重要です。処遇改善金とは、一定の条件を満たすことで、国から事業所へ支給される補助金のようなものです。
本来、介護職員の給与を上げるための施策ですが、使い方は事業所へ一任されており、設備投資などに使われるケースもあります。
「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、令和3年4月〜9月の月の平均支給額は、48,320円となっています。年間で考えると57万9000円です。なお、募集要項では、「過去の支給実績」として、古いデータを記載して、うまく誤魔化していることもあります。実際に、職場見学にいき、今の状況を確認してみるべきでしょう。

ハローワークを利用する

転職の際に利用すべきなのがハローワークです。ハローワークのメリットは以下の通りです。

  • 相談や就職対策ができる
  • 就職/転職の圧力が少ない

ハローワークでは、転職に関するプロであるキャリアコンサルタントへ無料で、相談、職業指導を受けることができます。また、ハローワークは公的機関で、中立な立場なのでミスマッチした企業を無理にすすめるということもないでしょう。

転職エージェントを活用する

もうひとつ転職者が利用したサービスが「転職エージェント」です。転職エージェントは企業と、求職者をマッチングさせるサービスです。具体的なサービス内容は以下の通りです。

  • コンサルタントによるカウンセリング
  • 求人の紹介
  • 応募書類、面接のアドバイス
  • 企業との細かな条件交渉
  • 転職後のフォロー

複数の求人を所有しており、条件で比較できるため「未経験者」「これぐらいの給与で…」といった、条件に合う求人を探しやすいです。もちろん、理想の求人が必ず見つかる訳ではありませんが、未経験の業種に転職を考えてくれる方には心強い味方になってくれるでしょう。

職場はどうやって選べば良いのか

介護職員といっても、事業所によって取り組みや、雰囲気、給与などは大きく異なります。

  • 福利厚生はどのようなものがあるか
  • 離職率はどのくらいか
  • 処遇改善金は職員へ還元されているか
  • 人間関係は良好か
  • 給与はどれくらいか(※募集要項と差はないか)

大切なのは、実際に職場見学して雰囲気を確かめてみることです。離職率が高いブラック施設は、バタバタしていたり、居心地の悪さを感じるかもしれません。また、ひとりで転職活動をするのが不安な場合はハローワークや、転職エージェントに依頼してコンサルタントから情報をもらうのも良いでしょう。コンサルタントは、離職率や、給与などのひとりでは知り得ない情報も持っています。

介護士の給与|まとめ

今回は、介護士の給料について解説しました。介護士は他の職業に比べて平均給料は高くはありません。しかし、資格取得や、管理職へのキャリアアップで給与を上げていくことは十分可能です。高齢社会で介護職へのニーズは高まっていますので、人員確保のための国による保険制度の改変や、給与が上がることも考えられます。一人一人の努力も大切ですのでこれから働く方は、専門性を意識しながら働くと良いでしょう。

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