この記事では、ストレスの原因や対処法、燃え尽き症候群についての対策などを詳しく解説していきます。せっかく理想的な介護ケアの実現を目指し、介護の仕事に就いたのに、ストレスに潰されては本末転倒です。記事を参考にストレスに打ち勝ち、楽しんで介護ケアに取り組める環境を自分で整えてみましょう。
介護職員のストレスの原因とは
介護の仕事は素晴らしい面が多い反面、ストレスを抱えやすい部分もあります。
以下では、介護職員のストレスの原因で多い5つを詳しく解説していきます。
スタッフ同士で介護観が合わない
同じ現場で働く者同士で、介護観が合わないということもあります。さまざまな介護観があり、それ自体は問題ないのですが、介護観が合わないことで衝突してしまえばストレスになります。また、当人同士での間で衝突するだけなら、いいのですが、場合によっては周りを巻き込むことも。
Aスタッフは「〇〇のやり方でやってほしい」というけど、Bスタッフは「△△のやり方で行うべきだ」と言い、主張が違っていたら、周りのスタッフも混乱してしまいます。
利用者とのコミュニケーションが難しい
介護施設の利用者はさまざまな方がいます。気難しいタイプの利用者であれば、コミュニケーションが特に難しく、厳しいことを言われ落ち込んでしまうこともあるでしょう。さまざまなタイプの性格や疾患に合わせたコミュニケーションが得意でないとストレスが溜まってしまいます。
責任が重い
介護の仕事は、命に関わることも多く責任重大です。自分の判断一つで、利用者の命が左右される場面があると思うと、そのプレッシャーがストレスになってしまうこともあります。また、ミスをしてしまった時は落ち込んでしまい立ち直れないことも。ミスは許されない緊張感ある状況下で、仕事をするのがストレスに感じてしまうのでしょう。
身体への負担が重なる
介護ケアは、さまざまな日常生活をサポートするため、その都度介助が必要な場合があります。特に、移乗介助や排泄介助などは、介護者の身体に負担がかかりやすいです。身体の疲れをストレスに感じ、気が晴れない介護職員も少なくありません。
忙しすぎる
介護施設の仕事は多忙で息つく間もない時もあります。特に利用者は一人ひとり要望も違えば、必要な介護ケアも異なるため、それに合わせて対応すると時間がなくなりがちです。毎日、目まぐるしく時間が過ぎていくのをストレスに感じてしまうことも。利用者と向き合って丁寧に介護ケアしたいのに、それができない状況であることにも憤りを感じてしまうのです。
ストレスが溜まり過ぎて陥る「燃え尽き症候群」とは
燃え尽き症候群とは、仕事を一生懸命頑張っていた人が、突然無気力状態に陥ってしまう症状のことです。介護職員の中には、こういった燃え尽き症候群になってしまう人もいます。燃え尽き症候群は、誰にでも陥る可能性があるものであるため、理由や対策方法を知って予防しておく必要があるでしょう。
ここからは、燃え尽き症候群の原因や症状、対策などを詳しく解説していきます。
介護職員が燃え尽き症候群になりやすい理由
介護の仕事は、忙しく責任も重いため、それが積み重なった時に燃え尽きてしまう人も多いのが現実です。また、介護の仕事自体の待遇が良くないと考える人も多く、頑張っても正当に評価されないことに対し、やる気をなくしてしまうというのも原因の一つです。
燃え尽き症候群になってしまう時の症状
燃え尽き症候群に多い症状は以下になります。
・やる気がなくなる
・仕事に行きたくなくなる
・ちょっとしたことでイライラする
・アルコールを飲む頻度が増える
いずれも、積み重なったストレスから、心に余裕がなくなり出てしまう症状であるといえます。
燃え尽き症候群にならないための対策
燃え尽き症候群にならないための方法は主に以下の3つです。
・休息をしっかりとる
・無理をしない
・自己否定しない
燃え尽き症候群は、高い目標に向かって無理して頑張った結果なってしまうこともあります。すぐに状況を変えようとするのではなく、身近な目標から少しずつ理想の介護ケアに近づいていくイメージを持つと良いでしょう。また、できない自分に対して自己否定してしまうことで燃え尽き症候群の症状を悪化させてしまいます。
「今すぐできない自分が悪い」のではなく、「今はできなくてもゆっくりと目標に向かっていけばよい」などと考え方をプラスに変換することも大切です。
介護職員がストレスを感じた時の対処法5つ
介護職員がストレスを感じた時におすすめの対処法は以下になります。
・運動する
・趣味を見つける
・充分な睡眠を取る
・上司に相談してみる
・悪化してしまう場合は転職・休暇も検討する
ここからは、対処法5つについて詳しく解説していきます。簡単に試せるものですので、是非参考にしてみてください。
運動する
ストレス発散方法としては、体操したり、球技をしたりと運動をする時間を作ることがおすすめです。運動でのストレス発散は、健康な体づくりにもなります。体を動かすことで、気持ちが前向きになることもありますので、悶々と悩んでしまう方は、是非運動の時間を作ってみてはいかがでしょうか?
趣味を見つける
運動以外にも自分の時間として趣味を始めてみることもおすすめです。趣味というと難しく思えてしまいますが、仕事とは無関係の好きなことをする時間を作るのは大切です。絵を書いてみる、手芸をやってみるなど、目の前の作業に没頭できるような時間を作るとストレス発散になります。趣味として、一人カフェ巡りをしてみるのも良いでしょう。
充分な睡眠をとる
脳の疲れやストレスに最も効果的なのは睡眠です。ストレスのあまり、睡眠時間にも影響がでていて眠れないという方は、まずは不定期でも良いので少しでも多く睡眠を取ることから始めましょう。寝て起きたら頭がスッキリして、悩みがどうでも良くなったというのはよくあることです。
上司に相談してみる
ストレスが溜まり過ぎているにも関わらず、自分一人で解決することが難しければ上司に相談してみるのも一つの手です。職場環境がストレスの原因である場合は、上司の意向次第で改善できるかもしれません。一人で悩まず、他人に相談してみるのも良いでしょう。ただし、ストレスの原因を話したことで、噂が立ってしまう可能性もあるため、相談するのは上司が信頼できる相手である場合に限ります。
悪化してしまう場合は転職・休暇も検討する
ストレス状態が悪化してしまうことは一番避けたいものです。ストレスの原因がわかっていて、改善が見込めない場合は転職を検討するのもいいでしょう。環境が変われば、ストレスが軽減されるかもしれません。
また、寝付けない、ご飯が食べられないなど体に支障をきたしてしまっている場合には、休暇を取ることも選択肢として入れておくほうが良いです。自分の体を大切に考え、最善の方法を探してみましょう。
まとめ
介護の仕事はストレスになってしまいやすい面もありますが、一方で素晴らしい側面も持つものです。ストレスが溜まりそうになった時、適切な対応ができれば、それを乗り越えることができます。ストレスに上手く対応できれば、本来目指すべき介護ケアに集中することができるでしょう。介護の仕事が好きな方は、ストレスに押しつぶされることのないように自分に合った対処法を試してみてください。
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