認知症や構音障害、言語障害など、介護現場にはコミュニケーションに困難をかかえている利用者様が多く入居されています。特に新人介護職は、利用者様とのコミュニケーションがうまくいかず、悩む方も少なくありません。本記事では、介護職にオススメの高齢者コミュニケーターを目指すメリットについて解説します。
高齢者コミュニケーターとは?
高齢者コミュニケーターとは、高齢者に適した聞き方や話し方を理解しており、高齢者との円滑なコミュニケーションが図れる人のことを指します。高齢者とのコミュニケーションの図り方が学べる代表的な資格に、ニチイが実施している「高齢者コミュニケーター講座」というものがあります。高齢者コミュニケーター講座は、実践的なコミュニケーション技術を通信学習で学べる講座です。高齢者コミュニケーター講座で学んだ内容は、以下の場面で活かすことができます。
・介護現場
・医療現場
・高齢客が多い飲食業や販売業
・地域のボランティア活動
・ご家族の介護 など
高齢者コミュニケーター講座では、「日本式のおもてなしの心を込めた接し方」と「欧米式の明快なコミュニケーション」を融合したコミュニケーション技術が習得できます。高齢者に伝えたいことを理解してもらうための伝え方や、高齢者の要望をしっかりと聞き取る方法を学び、信頼関係の構築につながるコミュニケーションの図り方を身につけます。
介護現場でのコミュニケーションの悩み
多くの介護現場では、新人介護職の研修の第一歩として、「利用者様とコミュニケーションを図ってください」という課題を出します。利用者様に挨拶や自己紹介をして、自分自身のことを知ってもらい、安心して介護サービスを受けてもらうことにつながるからです。しかし、多くの新人介護職は、このような悩みを感じてしまいます。
「初対面の利用者様に、どう声をかけていいのか分からない」
「声をかけても、すぐに沈黙の時間が流れてしまう」
安心・安全に介護サービスを提供するために、欠かせない利用者様とのコミュニケーションや信頼関係の構築。しかし、利用者様とのコミュニケーションがうまくとれないことで、「自分は介護の仕事に向いていないのではないか」と悩み、早期離職してしまう新人介護職が多いです。まずは、利用者様とのコミュニケーションの図り方から教える必要がありますが、人手不足の介護現場では、新人介護職にきめ細かな教育を行う時間がなかなか確保できません。高齢者コミュニケーター講座の受講を通じて、利用者様との適切なコミュニケーションの図り方を学ぶことで、新人介護職の定着にもつながるのです。
高齢者コミュニケーターにオススメの4つの資格
高齢者コミュニケーターに関連する資格には、「高齢者コミュニケーター講座」以外にも、いくつかの種類があります。複数の資格取得にチャレンジすることで、豊富なコミュニケーションスキルを身につけることが可能です。ここからは、高齢者コミュニケーターを目指している方にオススメの4つの資格をご紹介します。
高齢者ケアストレスカウンセラー
高齢者ケアストレスカウンセラーは、「一般財団法人 職業技能振興会」が認定を行っている民間資格です。高齢者が抱えやすい悩みやストレス、精神疾患を中心とした、適切なコミュニケーションの図り方やアドバイスの仕方を習得できます。高齢者ケアストレスカウンセラーの概要は、以下の通りです。
●受験資格
・18歳以上であること
・同振興会が認定する「ケアストレスカウンセラー」の保有者であるとなお、ケアストレスカウンセラーは、高齢者ケアストレスカウンセラーとの併願受験が可能です。
●学習内容
・高齢者の心理
・高齢者が抱えるストレスと対処法
・高齢者とのコミュニケーションの図り方
・高齢者介護の実態
・高齢者に多い精神疾患
●試験内容
・公式テキストの内容から出題
・一般常識問題
●受験方法
全国220ヵ所以上ある受験会場にて、CBT形式で回答します。
※CBT形式:受験会場に設置されているパソコンを使用するWeb試験
●合格基準
正答率70%以上
高齢者傾聴スペシャリスト
高齢者傾聴スペシャリストは、「NPO法人 シニアライフセラピー研究所」が認定を行っている民間資格です。言語でのコミュニケーションだけでなく、表情や仕草などの非言語的コミュニケーションから高齢者の気持ちを汲み取るコミュニケーション技術が習得できます。高齢者傾聴スペシャリストの概要は、以下の通りです。
●受験資格
特になし(誰でも受験可能)
●学習内容
・傾聴の心構えや注意点、具体的なスキル
・高齢者や認知症患者に関する知識
・DVDによる動画学習
●試験内容
講座のテキスト内容から出題
●受験方法
・在宅受験
・マークシート方式での回答
●合格基準
正答率70%以上
介護コミュニケーションアドバイザー
介護コミュニケーションアドバイザーは、「一般財団法人 日本能力開発推進協会」が認定を行っている民間資格です。高齢者の気持ちや要望を傾聴・受容・共感し、信頼関係を構築するためのコミュニケーション技術を身につけます。介護コミュニケーションアドバイザーの概要は、以下の通りです。
●受験資格
協会が認定する教育機関でカリキュラムを履修済みの方
●学習内容
・相手本位での敬語を使った言葉かけ
・傾聴・受容・共感など、さまざまなコミュニケーション技法
・場面ごとの適切な声かけや応答
・コミュニケーション力向上のためのトレーニング法
●試験内容
介護コミュニケーションの基礎問題と実践問題
●受験方法
在宅受験
●合格基準
正答率70%以上
レクリエーション介護士(2級)
レクリエーション介護士は、「一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会」が認定を行っている民間資格です。介護現場でのレクリエーションの実施に必要なコミュニケーション技術を習得できる資格です。レクリエーション介護士には2級と1級があり、2級を取得することで、さらにレベルの高い知識が習得できる1級の受験が可能になります。ここでは、基礎知識が学べるレクリエーション介護士2級の概要について、ご紹介します。
●受験資格
特になし(誰でも受験可能)
●学習内容
・介護の基礎知識
・レクリエーションの実践方法
・DVDによる動画学習
●試験内容
講座のテキスト内容から出題(50問)
●受験方法
・在宅受験
・マークシート方式での回答
●合格基準
正答率60%以上
高齢者コミュニケーターを目指すメリット
介護職や、日々高齢者と接する機会が多い方が高齢者コミュニケーターになることで、以下のようなメリットが得られます。
・これまで苦手意識を持っていた「人とのコミュニケーション」が得意になる
・異なる世代を生きてきた高齢者とのコミュニケーションが円滑にできるようになる
・介護や医療、接客業など、さまざまな職場で活用できるスキルが身につく
高齢者コミュニケーターになる最大のメリットは、これまで苦手意識を持っていた人とのコミュニケーションが得意になり、自信がつくことです。特に、自分自身とは異なる世代の価値観を持つ高齢者と円滑にコミュニケーションが図れるようになることで、職場でも厚い信頼を得られるようになります。高齢者コミュニケーターは、介護や医療、接客業など、高齢者とコミュニケーションを図る機会が多い業界・業種の方には、特にオススメの資格です。
高齢者コミュニケーターになるうえで大切なこと
高齢者コミュニケーターに関連する資格を取得したとしても、学習した内容をうまく活かすことができなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。高齢者コミュニケーターの資格取得で学んだことを活かすためには、以下のポイントを意識することが大切です。
・高齢者一人ひとりの人生歴や生活歴を知ろうとすること
・人生の大先輩として、敬意を払った接し方をすること
・偏見や思い込みで決めつけず、高齢者の意思を尊重すること
高齢者とのコミュニケーションでは、これまでの人生歴や生活歴を知り、相手の価値観や意思を尊重しながら接することが重要になります。偏見や思い込みを持たず、事実をありのまま受け入れる姿勢が最も大切です。
まとめ コミュニケーションのプロとしての活躍を
高齢者コミュニケーターは、高齢者との適切なコミュニケーションの図り方や接し方を身につけた人のことを指します。超高齢社会の日本では、介護や医療、接客業など、さまざまな業界・業種で高齢者の方とコミュニケーションを図る機会が多くあります。高齢者とのコミュニケーションに苦手意識を感じている方は、是非資格の取得を目指してみてください。
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