介護の仕事研究

老健で勤務する介護職の仕事内容は?気になる給料や向いている人の特徴を紹介!

「老健で働くことに興味があるけど、自分に向いているか不安だ」「老健と特養の違いがよく分からない」と悩んでいる人もいるかもしれません。介護施設には、それぞれ目的や特徴があります。理解しないままに勤務すると、「自分がやりたいことと違った」と後悔することになるかもしれません。
自分の希望に見合う施設で働くためには、正しい知識が必要です。そこで今回は老健の仕事内容や給料、特養との比較について紹介します。施設での勤務に興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。

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老健の特徴と特養との違い

ここでは老人保健施設(老健)の特徴と、よく比較される特別養護老人ホーム(特養)との違いについて紹介します。

老健の特徴について

老健とは利用者の在宅復帰を目的として、医学的管理の元でリハビリや医療ケアを行う施設のことです。退院後、自宅復帰が難しい場合に中間的な施設として利用されることが多くあります。
利用開始から原則3ヶ月で退去しなければならない点も大きな特徴です。またリハビリや医療的ケアに重点を置くため、レクリエーションやイベントなどはあまり充実していない施設が多い傾向にあります。それでは続けて、特養との違いについて紹介します。

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老健と特養の違いとは?

老健と特養の違いは以下の通りです。どちらも利用者をサポートする点では共通しています。
ただし、在宅復帰を目的とする老健と日常の生活を支援する特養では目的が異なるため、スタッフに求められる役割も変わってきます。介護職として、「どのような働き方をしたいか」を考えて職場を選ぶとよいでしょう。

介護老人保健施設特別養護老人ホーム
施設の主な目的リハビリを行い在宅復帰すること介護サービスを実施し利用者の生活をサポートする
サービス内容リハビリや医療的なケアがメイン身体介護や生活援助などの介護サービスがメイン
対象の利用者要介護1以上要介護3以上
利用できる期間3ヵ月ごとに在宅復帰を検討終身入居が原則
特徴リハや医療的ケアが充実レクや行事が豊富
学べること医師や看護師、リハビリ職と連携するので、医療的アプローチを学べる利用者の生活をサポートできるので、深く関われる。看取りについても学べる

以上は、あくまで一例です。実際には施設によって特徴は異なるため、見学などで確認することをお勧めします。
それでは続けて、老健で働く介護職の仕事内容について紹介します。

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老健で介護職が働くメリット3つと仕事内容を紹介!

ここでは、老健で介護職が働くメリット3つと仕事内容を紹介します。
具体的には、

1.同じ目的を持って多職種と協働できる
2.身体介護が比較的少なく体力的な余裕がある
3.医療・リハビリなどの知識や技術を学べる

それでは順番に解説していきます。

同じ目的を持って多職種と協働できる

介護職が老健で働くメリットとして、同じ目的を持ち多職種と協働できることが挙げられます。
老健では利用者の在宅復帰を目的として、医師や看護師、リハビリ職(理学療法士や作業療法士など)と共に働きます。「多職種での連携」は介護に必要不可欠な考え方です。
今後自分が管理者や現場リーダーなどにステップアップする際にも役立つ貴重な経験になるでしょう。

身体介護が比較的少なく体力的な余裕がある

介護職の主な役割は、日常生活のサポートや入浴や排せつの介助などの身体介護が中心です。老健の利用者は、特養などに比べて自立度が高い傾向にあります。よって、身体介助を行う際にも介護職の身体的な負担は少ないと言えます。
ただし、おむつ交換などの支援を必要とするケースもあるため、介護技術を身につけることは可能です。

医療・リハビリなどの知識や技術を学べる

老健では、医療職やリハビリ職と協働し利用者の在宅復帰を目指します。そのため、業務を通じて、医療やリハビリについて学べます。特養などの施設では、ここまで深く医療職などと関わることは少ないため、医療やリハビリについて学べるのは非常に大きなメリットです。もちろん医療行為やリハビリを行うには資格が必要です。
しかし、「どのように多職種が連携するか」「リハビリが行われるか」を知っておくことは介護職として大きな経験になります。総合的な知識を得ることは、ケアマネジャーなどの資格受験に活かすことも可能です。積極的に知識を吸収し、ステップアップしましょう。それでは続けて、老健で働く際の注意点について紹介します。

老健で介護職が働く際の注意点と仕事内容を紹介!

ここでは老健で働く際の注意点と仕事内容を紹介します。具体的には、

1.医療メインの関わりが多い傾向にある
2.長期的に関わる機会が少ない

の2点です。それでは順番に解説していきます。

医療メインの関わりが多い傾向にある

老健は在宅復帰を目指し医療的アプローチを行う施設なので、医療サービスが中心になりがちです。言い換えると、介護的な関わりが少ないとも言えます。レクリエーションよりもリハビリなどに注力する傾向にあるため、介護職中心の関わりを持ちたい人には、少し物足りないかもしれません。

長期的に関わることが少ない

老健では原則3ヵ月を目安に在宅復帰を検討するシステムなので、一人の利用者に長期的に関わることが少ないと言えます。
「一人の利用者を長期的にケアしたい」と考えている介護職にとっては、不足かもしれません。また利用者が入れ替わるペースが早いため、その都度情報を把握しなければならず負担を感じるスタッフもいるようです。

流れを確認!老健の1日のスケジュールを紹介!

ここでは、老健の1日のスケジュールについて紹介します。日勤と夜勤の2パターンに分けて紹介します。

日勤のスケジュール

8:30朝礼、夜勤スタッフからの申し送り
10:00バイタル測定、入浴介助
12:00昼食介助、口腔ケアなど
13:30リハビリの補助、医師による回診、レクリエーションなどの催し
15:00おやつ、排せつ介助など
16:00記録記入
17:00夜勤スタッフへの申し送り
17:30退勤

夜勤のスケジュール

17:00日勤スタッフからの申し送り
18:00夕食の準備、食事介助
20:00就寝準備、排せつ介助、おむつ交換など
21:30施設内の安全確認、見回り
6:00起床介助、バイタルチェック
7:00朝食準備、食事介助
8:00記録、日勤スタッフへの申し送り
9:00退勤

上記は基本的なスケジュールであり、各施設により詳細は異なります。

やっぱり気になる!老健で働く介護職の給料は?

令和3年度の老健で勤務する介護スタッフの平均給与は以下の通りです。介護職全体からすると2万円以上高い水準です。よく比較される特養より、7千円程度下回る形となっています。

※参考: 厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

老健の介護職に向いている人、向いていない人の特徴とは?

ここでは老健の介護職に向いている人、向いていない人の特徴について紹介していきます。

老健に向いている人の特徴

まずは老健に向いている人の特徴を3つ紹介します。

医師やリハビリ職など多職種と協働したい人

老健では、医師やリハビリ職と共に協働する場面が多くあります。これは、利用者の在宅復帰という共通の目的があるからです。
介護の多職種連携が重視されている現在でも、老健ほど介護職が医療やリハビリに深く関われる施設は他にありません。介護職として知識の幅を広げ、ステップアップしたい人には最適の施設と言えます。

利用者の在宅復帰にやりがいを感じられる人

「利用者の在宅復帰」を目的にしたケアにやりがいを感じられる人は、老健に向いています。利用者の大半は、「自宅へ帰りたい」気持ちを胸にリハビリに取り組むからです。利用者やリハビリ職と共に在宅復帰を目指し、目標達成の喜びを分かち合える人に老健は向いています。

医療的なケアや知識を吸収したい人

医療的なケアや知識を吸収したい人も、老健での勤務に向いています。老健では、医師やリハビリ職、看護師と協働することで、多くの医療的ケアや知識を吸収できるからです。将来管理職やケアマネジャーを目指す人にとっては、総合的な知識は必要不可欠です。積極的に医療的ケアやリハビリのサポートに参加し、介護職としての幅を広げましょう。

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老健に向いていない人の特徴

ここでは、老健での勤務に向いていない人の特徴を2つ紹介します。

利用者と長期間にわたって関わりたい人

老健では原則3ヵ月で、利用者の退所を検討します。よって「同じ利用者を変わらず介護したい」と思う人には老健は向かないかもしれません。一方で特養は、原則として終身入居制です。利用者を最期までケアする看取りケアなども頻繁に行われています。自分が介護職として、どのように利用者と関わりたいかで勤務先を判断するとよいでしょう。

介護主体のケアを行いたい人

老健では医療的管理の元にケアやリハビリが行われています。どちらかといえば、医療的なケアが中心です。介護職は、医療的ケアやリハビリのサポートを努めるイメージです。レクリエーションやイベントも、他施設に比べると重点が置かれていないこともあります。一方、特養の目的は「利用者の生活をサポートすること」です。レクリエーションなども充実しており、介護中心のケアと言ってもいいでしょう。レクリエーションに力を入れたい人や、おむつ交換などの身体介助を中心に勤務したい人は、老健は不向きかもしれません。

まとめ:老健の特徴を理解して、自分に合った施設で働こう!

今回は、老健の特徴について紹介しました。老健は、利用者の在宅復帰を目的とする施設です。医療的管理の元、ケアやリハビリが行われます。その過程で、医師やリハビリ職から得られる知識や経験は、介護職として非常に大きなものでしょう。管理職やケアマネジャーを目標にしている人には、最適な職場の一つです。ただし施設の性質上、どうしても医療的ケアが中心となる側面もあります。自分の望む働き方や目標に応じて、勤務する施設を検討してはいかがでしょうか。この記事を参考にし、最適な施設を見つけられれば幸いです。

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