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効果的な徘徊対策とは?介護するうえでのポイントを解説

介護の仕事をしていると、徘徊する方の対応を行うことがあります。このとき、徘徊する人にどう対応したらよいかわからず困ってしまうことはありませんか。
徘徊をする人には徘徊をする理由があります。その理由を理解して適切に対応すれば、今よりも困らず対応できるようになるでしょう。
この記事では、効果的な徘徊対策について解説します。

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徘徊とは?

まず、徘徊とは何なのかについて解説します。
徘徊は、認知症の行動・心理症状のひとつで、「目的もなくうろうろと歩き回る」という意味です。(最近は、「徘徊」という言葉が認知症の人に不適切ということで、「ひとり歩き」など別の言葉に言い換える動きも見られます。)
認知症の症状は、「中核症状」と「行動・心理症状」の2つです。それぞれどのような症状でしょう?
中核症状は、記憶障害や見当識障害のことです。少し前のことや日にち、時間などがわからなくなります。程度の差はありますが、中核症状は認知症になるとすべての人に見られる症状です。
一方、行動・心理症状は「物盗られ妄想や」「幻覚」といったような、中核症状に付随した症状のことを言います。その人の状態や環境によって、症状が出ることもあれば出ないこともあるのが特徴です。徘徊は、この行動・心理症状に含まれます。
では、認知症の人が徘徊すると、どのような問題が起きるのでしょうか。次は、徘徊によって起きる問題について解説します。

徘徊によって起きる問題

ここでは、認知症の人が徘徊をすることで起きる問題を解説します。認知症の人が徘徊をすることで、以下の3つの問題が起こります。

・道に迷ってしまう
・転倒やケガをしてしまう
・介護職員が付きっきりになる

それぞれ詳しく解説していきます。

道に迷ってしまう

認知症の人が徘徊をすることで起きる問題の1つめは、道に迷ってしまうことです。認知症によって今いる場所がわからなくなると、道に迷ってしまうことがあります。自分の家に帰れず、ときには警察に保護されるケースもあるでしょう。
また、介護施設の中を徘徊する人もいます。介護施設の中を徘徊する人は、フロア内を何度も行き来したり、自分の部屋がわからなくなってしまったりすることがあります。

転倒やケガをしてしまう

認知症の人が徘徊をすることで起きる問題の2つめは、転倒やケガをしてしまうことです。認知症によって注意力や判断力が低下すると、転びやすくなります。
お年寄りは若い人よりも骨が弱いので、転倒によって骨折するケースも少なくありません。徘徊することによって、転倒やケガをするリスクが高まると言えるでしょう。

介護職員が付きっきりになる

認知症の人が徘徊をすることで起きる問題の3つめは、徘徊する人に介護職員が付きっきりになることです。
認知症の人が道に迷ったり転倒したりすることを防ぐため、介護職員は付きっきりで対応しなければなりません。しかし、徘徊する人以外にも支援が必要な利用者はたくさんいます。そのため、介護職員が徘徊する人に付きっきりになると、他の人への支援が行き届かなくなることがあるのです。
このように、徘徊にはたくさんの問題点があります。では、なぜ認知症の人は徘徊してしまうのでしょう。次は、認知症の人が徘徊する理由について解説します。

徘徊によって起きる問題

認知症の人は、意味もなく徘徊しているわけではありません。では、認知症の人はどんな理由で徘徊をするのでしょう。認知症の人の気持ちを一概に決めつけることはできませんが、ここではよくある徘徊の理由を紹介します。
認知症の人が徘徊する主な理由は、以下の3つです。

・家に帰りたい
・今どこにいるのかわからない
・仕事に行こうとする

それぞれ詳しく解説していきます。

家に帰りたい

認知症の人が徘徊する理由の1つ目は、家に帰りたいからです。認知症の心理・行動症状のひとつに、「帰宅願望」があります。帰宅願望とは、「家に帰りたい」と何度も話され、実際に外へ出て行こうとする症状のことです。自宅にいるのにもかかわらず、自宅と認識できずに「家に帰りたい」と話されることもあります。この帰宅願望が徘徊の理由になるケースが多いです。

今どこにいるのかわからない

認知症の人が徘徊する理由の2つ目は、今どこにいるのかわからないからです。認知症の中核症状に、「見当識障害」があります。見当識障害とは、時間や人、場所がわからなくなる症状のことです。見当識障害によって自分が今いる場所がわからなくなってしまい、徘徊するようになるケースが多くあります。

仕事に行こうとする

認知症の人が徘徊する理由の3つ目は、仕事に行こうとするからです。認知症の中核症状に、「記憶障害」があります。最近のことは覚えていられなくても、過去のことは覚えているのが認知症の特徴です。認知症の人は、若いころ働いていたときの習慣を覚えているため、実際はもう働いていないのに仕事に行く気になります。それが徘徊の理由になることが多いです。
では、徘徊する人に介護者はどのように関わっていけばよいでしょう。次は、徘徊対策のポイントについて解説します。

徘徊対策のポイント

認知症の介護をする人は、徘徊の症状に対してどう関わればよりよい支援ができるでしょう。
徘徊対策のポイントは、以下の4つです。

・動きを止めない
・集中できることを見つける
・徘徊センサーを使用する
・病院へ相談する

それぞれ詳しく解説していきます。

動きを止めない

徘徊する人の動きを無理に止めようとすると、感情的になり余計に落ちつかなくなることが多いです。認知症がない人でも、無理矢理動きを止められればイラッとします。認知症の人もそれは同じです。
無理に相手の動きを止めたり行動を否定したりせず、相手の動きに合わせて対応することで、徘徊する人とうまく関わることができるでしょう。

集中できることを見つける

何もすることがないと、手持ち無沙汰になって徘徊してしまうケースがあります。そこで、認知症の人が手持ち無沙汰にならないよう、趣味や集中できるものを見つけましょう。
何か集中できることが見つかれば、それをしている間は徘徊せずにすみます。認知症の人も楽しく過ごすことができ、よい効果が期待できるでしょう。

介護職員が付きっきりになる

利用者が徘徊すると、転倒やケガをする危険性があります。介護職員が付き添うことで転倒やケガを予防できますが、ずっと付き添っていることはできません。
そこで、お部屋に徘徊センサーを設置するという方法があります。徘徊センサーとは、徘徊する人の動きを感知するセンサーです。徘徊センサーを使用することで利用者の動きに職員が気付き、すぐに駆けつけられます。徘徊センサーは便利な機器ですが、認知症の人の行動を抑制するために使用してはいけません。利用者を動けないようにする目的で徘徊センサーを使用すると、「身体拘束」とみなされる可能性があります。あくまでも利用者に付き添うために使いましょう。

病院へ相談する

あまりにも徘徊がひどく手におえない場合は、病院へ相談するのも方法のひとつです。医師から処方してもらった薬を使用することで、徘徊の症状が改善する可能性もあるでしょう。介護面からだけでなく医療面からアプローチを考えることも、徘徊する人をケアするうえでのポイントです。

まとめ

認知症の人が徘徊する理由と、徘徊対策のポイントについて解説しました。徘徊する理由は人それぞれありますが、ポイントを押さえて対応すれば適切な介護が行えるようになります。効果的な徘徊対策を覚えて、よりよい介護を目指しましょう。

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