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その症状は溢流性尿失禁かも?気になる原因とすぐできる予防策を解説

「溢流性尿失禁」という症状で悩んでいる方がいます。人知れず尿失禁に悩む方は、案外多いものです。「尿に勢いがない」「いきまないと、なかなか尿がでてこない」「でも、知らないうちに、少しずつ尿がもれている」そのような症状で悩んでいませんか。
この記事では、溢流性尿失禁の症状や原因となる疾患、予防法などを解説します。本記事を読めばその予防法や対策がわかります。ぜひ最後までお読みください。

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溢流性尿失禁とは膀胱にたまった尿が少しずつあふれる症状のこと

溢流性尿失禁になると「尿意があるのにおしっこが出てこないが、知らないうちに少しずつもれていく」症状があらわれます。溢流性尿失禁の主な原因は、疾患などによって引き起こされた排尿障害(尿閉など)によるものです。排尿障害により膀胱に尿が溜まり、少しずつあふれていくのが特徴です。溢流性尿失禁は、原因となっている病気を治せば症状の改善が期待できます。
しかし、加齢や手術などの後遺症で膀胱機能が低下する低活動膀胱では、膀胱機能の改善は難しいでしょう。そのため、日常生活や社会生活において、支障をきたしている方も多いようです。それでは溢流性尿失禁の症状には、どのようなものがあるのでしょうか。具体的に見ていきます。

このような症状は溢流性尿失禁かも

次のような症状が見られたら、溢流性尿失禁かもしれません。気になる方はチェックしてみましょう。

・尿意が無く気づかないうちに尿が少しずつもれている
・尿がでるまで時間がかかる
・尿意が曖昧
・尿に勢いがなく、少しずつしか出てこない
・残尿感がある

これらの症状を放置しておくと、尿失禁だけでなくさまざまな病気を引き起こす可能性があります。例えば、膀胱に絶えず尿が残っているため、細菌が繁殖しやすい状態です。そのため、繁殖した菌が腎盂にまで入り込み、腎盂腎炎を引き起こすかもしれません。ほかにも、社会生活の中で失禁をしてしまうと、外出をためらうようになりがちです。外出の頻度がおちて引きこもるようになると、気分の落ち込みなど抑うつ的な症状をまねくケースも考えられます。ここでは溢流性尿失禁の症状を見てきましたが、そもそも溢流性尿失禁の原因は何でしょうか。その原因について解説します。

溢流性尿失禁の主な原因4つ

溢流性尿失禁の原因となる病気はさまざまですが、いずれも排尿が正常に行われなくなる点で共通しています。以下で代表的な4つの原因をみていきましょう。

・前立腺疾患
・骨盤臓器脱
・脊髄障害
・糖尿病

溢流性尿失禁の原因は、ほかにもあります。例えば、薬の副作用や膀胱周辺の手術の影響などがあり、女性の場合は良性腫瘍の子宮筋腫によっても引き起こされるのです。

前立腺肥大

前立腺肥大では前立腺が肥大して、尿路を詰まらせます。前立腺は加齢によって肥大しやすく、60歳以上の3人に1人は前立腺肥大症といわれています。
次のような症状がある方は、前立腺肥大の症状かもしれません。

・トイレに何度も行く
・夜中もトイレのため何度も起きる
・尿の勢いがない

前立腺肥大症になってしまっても、ほとんどの場合服薬治療により改善が期待できます。上記の症状に悩んでいたら、早めに医師に相談してください。

骨盤臓器脱

骨盤臓器脱は、妊娠出産や加齢などで骨盤底筋群の衰えで引き起こされる、女性に特有の症状です。子宮や膀胱は骨盤底筋群によって支えられていますが、その骨盤底筋群の筋力が弱くなると子宮や膀胱などの臓器を支えられなくなってしまいます。その結果、それらの臓器が下に下がり、時には膣から飛び出してしまいます。それが骨盤臓器脱と呼ばれるものです。また、子宮や膀胱が下がると尿路を圧迫します。そのため尿が出にくくなってしまい、溢流性尿失禁となってしまうのです。

脊髄障害

脊髄障害では、排尿をスムーズに行えなくなるケースがほとんどです。脊髄からの神経伝達がうまくいかなくなるため、排尿筋がうまく反応しなくなります。そのため、尿漏れの原因となってしまうのです。

糖尿病

生活習慣病でおなじみの糖尿病もまた、溢流性尿失禁の原因となります。糖尿病が進行すると、末しょう神経障害がおこり、膀胱の収縮機能が働かなくなります。そのため、排尿がうまくできなくなるのです。また、糖尿病はのどが渇きやすくなるため、大量の水分を摂取するようになります。そのことで尿量が増え、尿失禁に拍車をかけてしまうのです。

溢流性尿失禁についての検査や診断

溢流性尿失禁と思われる症状がある場合は、病院を受診しましょう。病院ではまず医師の問診により、尿もれの状況を確認します。そのあとに、排尿日記を記録し排尿の状態や尿失禁の頻度を把握します。具体的な主な検査は以下を参考にしてください。

内診・超音波検査膣の外側と内側から超音波を当て、尿道や骨盤底筋の動きを見みます
膀胱・尿道内圧測定膀胱に細い管を挿入して少しずつ水を注ぎ、膀胱や尿道の圧力を測定します
尿流量測定排尿の勢いと時間を、測定器のついたトイレで測定します
残尿測定膀胱内の尿量を、超音波を用いて測定します

長期にわたり症状が続いていた場合は水腎症の可能性もあるため、超音波検査などの検査も行います。

溢流性尿失禁の治療法と予防策

溢流性尿失禁の予防には、その原因となる病気の予防が重要です。前立腺肥大などは、肥満、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病とかかわりが深いと言われている病気です。そのため、食事や運動の生活習慣の見直しが、溢流性尿失禁の予防に直結します。また、薬の副作用で溢流性尿失禁が起こる場合もあるので、注意が必要です。特に抗コリン薬やヒスタミン薬などは、溢流性尿失禁を引き起こします。心配なら医師や薬剤師に相談しましょう。
手術の後遺症や糖尿病などの神経障害が原因の場合は、自分で尿道からカテーテルを挿入して尿を排出する、間歇(かんけつ)自己導尿という方法があります。間歇自己導尿は患者本人や家族でも行えます。本人やその家族が行えるのは、大きなメリットと言えるでしょう。間歇自己導尿を行えば日常生活の中で尿もれを防ぎ、尿パットなどの着用も必要ないため、生活の質の改善が期待できるでしょう。
注意したいのは、溢流性尿失禁のある方はなかなか尿がでないため、腹部に力を入れていきむ傾向があります。そのような行為は、膀胱や尿道にさらなる負担をかけダメージを与えてしまいます。なるべく力を入れすぎないようにしましょう。

流性尿失禁の対策をして自立を保とう【まとめ】

溢流性尿失禁は、尿が少しずつもれていく失禁です。さまざまな病気などにより尿がだせなくなり、膀胱が尿でいっぱいになるためそのような症状があらわれるのです。溢流性尿失禁を予防するためには、原因となる疾患の予防が大切です。前立腺肥大や糖尿病などは、溢流性尿失禁の原因となりますが、それらは運動や食生活など生活習慣の見直しで予防できます。たとえ溢流性尿失禁の症状が出たとしても、間歇自己導尿という方法があります。間歇自己導尿をすれば、日常生活での失禁を防ぎ、生活の質の改善が期待できるでしょう。
尿失禁が日常的になれば、社会生活をおくるうえで大きな支障となります。外出や人と出会うのをためらうようになり、家に引きこもるようになる方も珍しくありません。いつまでも充実した人生をおくるためにも、まずは生活習慣の見直しから始めてみましょう。

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