介護の仕事研究

介護職員基礎研修ってどんな資格?他の資格との違いも解説!

介護に関わる資格や研修はさまざまありますが、介護職員基礎研修はご存じでしょうか。
現在はあまり聞かない研修ですが、どのような扱いになっているのか戸惑っているかたもいらっしゃると思います。
今回は現在開催されている研修とは何が違うのか、他の研修についても見ていきながら介護職員基礎研修についてみていきましょう。

介護職員基礎研修って?

そもそも介護職員基礎研修とはどのような研修なのでしょうか。介護職員基礎研修は当時、高齢化社会が見込まれる中、在宅や施設問わずに介護職員のサービスの質の確保と向上を目指し、平成18年に創設されました。
介護職員基礎研修は合計500時間の受講カリキュラムになっており、長期間の研修になります。介護職員基礎研修を修了することで、訪問介護員の任用資格として規定されており、サービス提供責任者になることもできます。
いわばヘルパー1級(現在の介護職員実務者研修)と同じ扱いです。さまざまな介護系の研修や任用資格があり、もともと平成24年をめどにヘルパー1級課程を介護職員基礎研修に一元化するという話もありました。

介護職員基礎研修のカリキュラム

介護職員基礎研修ではどのようなことを学ぶことができるのでしょうか。介護職員基礎研修のカリキュラムをみてみましょう。
【介護職員基礎研修のカリキュラム】
1 生活支援の理念と介護における尊厳の理解
2 老人・障害者等が活用する制度及びサービスの理解
3 老人・障害者等の疾患、障害等に関する理解
4 認知症の理解
5 介護におけるコミュニケーションと介護技術
6 生活支援と家事援助技術
7 医療及び看護を提供する者との連携
8 介護における社会福祉援助技術
9 生活支援のためのアセスメントと計画
10 介護職員の倫理と職務

上記カリキュラム360時間に加え、実習140時間 合計500時間となっています。毎日通っても、3カ月以上はかかる研修になっています。場所によっては就業しながらでも通えるように、半年や通年かけて修了するように日程が組んであるスクールもあります。

介護職員基礎研修が受講できるスクールは?

それでは介護職員基礎研修はどこで受講することができるのでしょう。介護職員基礎研修が受講できるのは、介護職員基礎研修事業者の指定を都道府県より受けた施設です。しかし介護職員基礎研修は2013年に廃止となり、現在は介護職員基礎研修事業者の指定を行っていないため、スクールは開催されていません。

介護職員基礎研修は介護職員実務者研修へ

現行はヘルパー1級も廃止され、介護職員実務者研へ一本化されています。
その理由としては、
・キャリアパスを簡潔化するため
・介護福祉士の質の担保
・複数の資格を取得する際に重複する内容がある
などが挙げられています。現在のキャリアパスは初任者研修修了後に実務者研修、介護福祉士国家試験と明確になりました。

介護職員基礎研修修了者は実務者研修の一部が免除

介護職員基礎研修を修了した方は廃止されたからといって研修が無駄になることはありません。2013年に廃止となってしまった介護職員基礎研修ですが、それまでに研修を修了していた方は実務者研修を受講する際は大幅に受講科目の免除があります。介護職員基礎研修の研修内容と実務者研修の研修内容はほぼ同じですが、医療的ケア(喀痰吸引等の研修)が新たに加わっているため、追加で受講しなければなりません。
医療的ケアは鼻腔・口腔内、気管カニューレ内部の喀痰吸引と胃ろう(腸ろう)または経鼻経管からの経管栄養法の5行為についての講義と演習となっています。介護福祉士の国家試験でも医療的ケアは試験範囲になっているため、しっかりと学習しておきましょう。

介護職員として取得しておきたい資格

それでは最後に介護職員が取得しておくとキャリアアップや転職に役立つ資格について見ていきましょう。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は以前までヘルパー2級と呼ばれていたレベルの研修になります。無資格から受講することは可能で、介護を行うための基礎知識や介護技術、応用力を身に着けることができます。介護系の資格の一番土台となる部分となるため介護職員初任者研修で始めの一歩を踏み出す方も多いです。介護職員初任者研修修了の段階ではサービス提供責任者には就くことができませんので注意が必要です。

介護職員実務者研修

介護職員初任者研修の次のステップとして作られているのが介護職員実務者研修です。介護職員基礎研修やヘルパー1級課程程度は介護職員実務者研修と同等程度になります。また介護職員初任者研修よりも専門的な内容となっており、サービス提供責任者に就くことができるため転職の際に有利になるのはこの段階からでしょう。前述した通り、介護職員基礎研修を修了していれば医療的ケアの科目を受講すると介護職員実務者研修を修了できます。介護職員基礎研修を修了されている方はぜひ、介護職員実務者研修まで修了しておくことをおすすめします。

介護福祉士

介護職員実務者研修を修了し、一定の期間の実務経験を積めば介護福祉士の国家試験を受講することができます。介護福祉士は介護系資格の中で唯一の国家資格です。そのため研修を受講するのではなく、国家試験に合格しなければなりません。介護福祉士国家試験の合格率は約70%程度ですので、さほど難関資格ではありません。介護職員実務者研修のカリキュラムが国家試験の出題範囲ですので、しっかり研修を受講していれば解けないことはないです。しかし介護保険法は3年に一度改訂があるため、研修を受講して時間が経っている方は要注意です。そして介護福祉士になると資格手当がもらえる施設がほとんどです。賃金アップのためにもがんばりましょう。

ケアマネージャー

ケアマネージャーは正式名称を介護支援専門員と言います。ケアマネージャーは保健医療福祉分野の国家資格を保有し、さらに5年以上の実務経験がないと受験することすらできません。正確にはケアマネージャーになるための研修を受講するための試験ですので、試験後にすぐ業務に就けるわけではありません。試験に合格して80時間以上の研修を修了してようやく介護支援専門員証を受け取ることができます。ケアマネージャーまで行きつくのは簡単ではなく時間もかかりますが、介護保険について体系的に学ぶことができ、自分の手腕で利用者の生活をマネジメントすることができます。また難関資格のため、資格を保有しているだけでも転職にかなり有利になります。介護福祉士を取得できたら、ケアマネージャーの仕事をするかどうかはさておき、ぜひ目指してみましょう。

まとめ

介護職員基礎研修は2013年に廃止となっている研修で、現在は開講しているスクールはありません。しかし廃止前に受講し、現在も介護職員基礎研修修了者として介護現場で活躍されている方はたくさんいらっしゃいます。現在は介護職員基礎研修とヘルパー1級課程が介護職員実務者研修に一本化されており、実務経験があれば介護福祉士を目指せるようになっています。介護職員基礎研修を修了していると、実務者研修は医療的ケアを受講するだけで修了することができるため、介護福祉士に近づけます。介護福祉士になると待遇がよくなったり転職で有利になったりとメリットも多く、さらにその先のケアマネージャーまで道が開けます。ぜひ次のステップへ進んでみてください。

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