24時間をシフト制で働く介護職は、夜間帯は人手も少ないうえに緊急事態対応など忙しくなることがあります。ですから日勤帯で働くときとは違う緊張感や責任感で苦手意識を持っている方もいるのではないでしょうか。
そういう時には、介護職として夜勤前の過ごし方のポイントを知ることで、限られた介護職の数でも夜勤業務を効果的におこなうことができます。
この記事では介護職に参考にしてもらいたい「夜勤前に効果的な3つの過ごし方」を厳選し、それぞれのポイントを紹介します。
夜勤業務とは
介護施設では、24時間を通して介護サービスが提供されるため、深夜も介護職が常に働いています。日中に比べると入居者のほとんどは就寝しているため、業務のほとんどは安眠のサポートや定時の排泄介助、安否確認などが主となります。
ですから当然職員の配置人数も、フロアに介護職が1名しかいない施設もあります。
そのため、新人や経験が浅いスタッフの中には、一人しかいない勤務体制や緊急事態を考えると不安に感じる方があります。
夜勤業務の実態
介護職が夜勤業務をおこなう代表的な介護施設には、特別養護老人ホーム(以下:特養)があります。特養では、介護職が一人当たり夜勤業務に配置されるのは、一ヵ月で4回から6回が平均です。国は特養の夜間の見守り機器や配置加算の取得状況によって、夜勤業務をおこなう介護職の配置基準が定められています。
たとえば、入所定員が70名の特養で、見守り機器なし、配置加算取得という施設であれば、夜勤は4名の配置が必要となります。
施設はシフトを組んで24時間体制で介護職を配置します。日勤と夜勤の2パターンでカバーするシフトが二交代制、日勤、遅出、夜勤の3パターンでカバーするシフトを三交代制といいます。両者の夜勤業務は勤務時間がおおきく異なります。
では、それぞれの特徴をみてみましょう。
二交代制の場合
二交代制の場合、日勤と夜勤で24時間の勤務が組まれます。
日勤業務が8時30分から17時30分の9時間勤務の場合、夜勤業務は午後5時から午前9時までの16時間と長時間働くことが多いです。勤務中に仮眠をとることもできますが、長い間働くことになるので、ゆっくり体を休めたうえで出勤することが大事です。
三交代制の場合
三交代の場合、日勤と準夜勤、夜勤で24時間の勤務が組まれます。夜勤業務は午後11時から午前8時までの深夜帯に9時間働く場合が多いです。出勤時間が深夜からとなるため、夕食を済ませてから勤務したり、仮眠をとってから出勤したりできるので、二交代制に比べて勤務時間も短く、心身への負担は軽くなります。
夜勤前の過ごし方3選
夜勤は、日中に比べてスタッフ配置が少ないため、緊急事態への不安や緊張感をもって働くことになります。その分ご利用者が安心して休むためにも夜勤スタッフは万全の準備をして夜勤に備えることが重要です。
この章では、夜勤前に体を休めることができるおすすめの過ごし方3つを紹介します。夜勤中の眠気対策に興味がある方や仮眠がとれず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
質の高い仮眠をとろう
夜勤前には、仮眠をとっておくことをおすすめします。
夜勤前だからといって、前の晩遅くまで起きていたり、当日起きる時間を昼頃にしたりすることは、かえって生活リズムが乱れ、仕事にも影響が出てしまいます。つまりたくさん寝たからといって夜勤中に眠くならないとは限らないのです。睡眠は量ではなく、質が重要ということです。
人間の睡眠は、90分サイクルで睡眠、覚醒を繰り返すといわれています。仮眠に適しているのは90分または180分程度の睡眠時間となります。起床時間を睡眠周期に合わせて時間を設定すれば、質の高い仮眠がとれることになります。
※参考: 厚生労働省「e-ヘルスネット 眠りのメカニズム」
消化しやすい食事をとろう
消化の良い食べ物は胃腸への負担が少ないため、仮眠を妨げることはありません。満腹の状態で仮眠をとっても、起床後の膨満感で仕事に支障が出たり、食生活の乱れにもつながりかねません。
夜勤前におすすめする消化しやすい食べものは、うどんや大豆食品、白身魚や野菜などです。これらのものは消化しやすいだけでなく、カロリーも低いため体重が気になる方には一石二鳥といえます。
リラックスして体力を蓄えよう
夜勤前の過ごし方で重要なのは、体力を温存しておく事です。もしも仮眠できなかったとしても、リラックスして過ごすことができれば、夜勤中の疲労や眠気を最小限に抑えることができます。
おすすめの方法としては、外部からの遮断を控えるために部屋の明るさを落とし、目を閉じて横になっているだけです。好きな音楽の音量を小さめにして流したり、深呼吸を繰り返したりするだけで、心身共にリラックス効果が得られます。リラックス状態から眠気がくる場合もあるので、時間があればそのまま仮眠をとりましょう。
夜勤中の過ごし方は?
夜勤の前にリラックスして過ごせたとしても、必ず眠気が来ないとは限りません。
緊急時の対応のあとでホッと一息ついた時や明け方の疲れが出てくる時間帯に、もしも急な眠気に襲われた場合を想定して、自分にあったリフレッシュ対策をいくつか用意しておくことが重要です。
眠気対策を用意しておく
睡眠欲求は目覚めている時間が長いほど強くなります。仮眠が取れなかったり二交代制で夕方から勤務していると、ホッとした瞬間急に眠気に襲われるかもしれません。
そんな時の眠気対策をいくつか紹介します。
カフェインをとる
カフェインが取れる代表的なものとしては、コーヒーやエナジードリンクと呼ばれる飲み物があります。カフェインには覚醒作用があるので、集中力の持続や気分の高揚が期待できます。ただし、利尿作用もあるのでトイレが近くなりやすいことにも注意が必要です。
軽い体操やストレッチをする
体を動かすことで心拍や血圧があがり、眠気を解消することができます。スクワットや全身の軽い体操、背伸びなどのストレッチは場所も取らずにおこなえるのでおすすめです。
ほかにも洗顔や外気にあたるなど、自分なりのリフレッシュ対策を探してみましょう。
夜勤中に仮眠をとる
夜勤中どうしても眠気が取れない場合は、休憩時間に仮眠をとりましょう。短時間でも脳を休めることができれば、持続している緊張を緩めたり気分転換にもなるので、休憩後の仕事にも身が入りやすくなります。
ただし、寝過ごさないように目覚ましやアラームの設定を忘れないようにしましょう。
夜勤後の過ごし方も大切
夜勤が終わったあとで、急激に疲れや眠気を感じたり、反対に全く疲労を感じず活動的な状態(いわゆる夜勤ハイ)になったりするなどを経験することがあります。
夜勤後の過ごし方で大切なことは、不規則な生活が慢性化して生活リズムを乱さないようにすることです。ですから次の勤務に備えて早めに帰宅し、体を休めておくことが重要です。
二交代勤務の場合、勤務時間が長いので夜勤明けの日は丸一日休みとなります。三交代夜勤の場合は8時間勤務なので、施設によっては夜勤明けの同じ日にまた夜勤となることがあります。三交代の場合、連続して夜勤をおこなうことで規則的な夜型の生活リズムを保ち、夜勤専従スタッフとして働いている人もあります。
なお、事業主と労働者の間で夜勤協定を結び、一ヵ月単位で夜勤に関する基準を定めているところがあります。たとえば一ヵ月の夜勤につく回数や夜勤配置の人数など、夜勤に関するさまざまな取り決めを設けている施設もあるので、確認してみましょう。
まとめ
夜間の時間帯はご利用者が就寝しているので、夜勤は日中の勤務に比べて業務量は少なくなります。とはいっても夜間帯に限られたスタッフ数しかいないので、体力や精神的な負担は大きくなります。そのため慣れないうちは生活リズムが乱れやすく夜勤中に強い眠気に襲われることもあります。
今回紹介した夜勤前の過ごし方を実践すれば、夜勤での疲労やストレスを最小限におさえることが期待できます。気軽にできる内容だと思いますので、色々と試してみながらご自身にあった対策を手に入れましょう。
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