「ケアマネジャーに興味があるけど、試験の合格率が気になる」「ケアマネジャーの試験は難易度が高いと聞いたけど、自分にできるかな」あなたは、そんな悩みを抱えていませんか?
この記事では気になるケアマネジャー試験の合格率や、難易度を解説します。さらに、ケアマネジャーになったらどんな仕事をするのか、その将来性なども紹介します。最後まで記事に目を通せば、ケアマネジャー試験について詳しくなるだけでなく、資格を取った後についても見通せるようになるでしょう。ぜひ最後まで、ご覧ください。
ケアマネジャーの試験とはどんなもの?
ケアマネジャーの試験とは「介護支援専門員実務研修受講試験」を指します。介護支援専門員はケアマネジャーと呼ばれる場合が多く、しばしばケアマネ試験と略されます。
ケアマネジャー試験のアウトライン
ケアマネジャーになるためには、介護支援専門員実務研修を受講しなければなりません。そしてこの介護支援専門員実務研修を受講するためには、介護支援専門員実務研修試験を通ることが必須になります。介護支援専門員実務研修を受講後、3ヵ月以内に「介護支援専門員資格登録簿」へ登録してはじめて、介護支援専門員(ケアマネジャー)として従事できるのです。
ケアマネジャー試験を受けるためには?
ケアマネジャー試験を受けるには、下記のいずれかを満たさなければなりません。
- 保険利用福祉分野での実務経験(医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士等)が5年以上かつ900日以上あるもの。
- 生活相談員として一定の業務につき、5年以上かつ900日以上の実績があるもの
※参考:東京都福祉保健財団「『令和5年度(第26回)東京都介護支援専門員実務研修受講試験』の実施について」
次に気になる試験の合格率を見ていきます。
ケアマネジャー試験の合格率はなぜ低いのか
ケアマネジャー試験の合格率は、大幅な改正が行われた2018年(第21回)が10.1%と特に低いのが目立ちます。改正後20%以下の年が続き、令和3年度は23%ほどになっています。ケアマネジャー試験の合格率はなぜ低いのでしょうか。ここ数年の合格率と併せて、合格率が低い理由を次項で解説します。
気になるケアマネジャー試験の合格率は?
ケアマネジャー試験の合格率を、以下の表にまとめました。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
第21回(平成30年度) | 49,332人 | 4,990人 | 10.1% |
第22回(令和元年度) | 41,049人 | 8,018人 | 19.5% |
第23回(令和2年度) | 46,415人 | 8,200人 | 17.7% |
第24回(令和3年度) | 54,290人 | 12,662人 | 23.3% |
第25回(令和4年度) | 54,406人 | 10,328人 | 19.0% |
※参考:厚生労働省「第25回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」
第21回ケアマネジャー試験の合格率が低いのが、見て取れます。次に合格率が低い理由です。
ケアマネジャー試験の合格率が低い理由
ケアマネジャー試験を受験するのは、主に介護福祉士や看護師などが多数を占めます。いずれの職種も仕事に従事しながら勉強している方が多く、試験対策の時間の確保が難しい職種です。さらにケアマネジャー試験は出題が特殊(五つの選択肢の中から2〜3つの正解を選ぶ)なのも、受験生を悩ます一因でしょう。
また、昨今はケアマネの質を重視されるようになり、より試験の厳格化が進んでいます。特に前述の2018年には大幅な受験資格の改定があり、ハードルがより高くなったのも影響しています。ではケアマネジャー試験は、どの程度難しいのでしょうか。次項で詳しく見ていきましょう。
ケアマネジャー試験!難しさはどれくらい?
ケアマネジャー試験は、難易度が高いと言われています。介護福祉士の合格率が70%前後という数字からも、難易度の高さが伺えます。試験の問題数は60問あり、合格ラインは正答率70%といったところです。前述した通り、試験問題も特殊で受験資格も厳しくなってきています(介護福祉士試験は実務経験が3年以上に対し、ケアマネジャー試験については5年以上が必要)また毎年何らかの変更がある介護保険に関する問題が、幅広く出題されるのも難易度をあげています。介護保険制度は頻繁に新しい制度を導入するため、そのたびに知識をアップデートさせなければなりません。
ケアマネジャー試験!合格を勝ち取るために必要な勉強時間は?
ケアマネに合格するためには、平均100〜200時間の学習が必要といわれています。学習時間にムラがあるのは、保有する資格によって知識に差があるからでしょう。介護保険にたずさわる職種だと、当然有利に働きます。しかし介護保険に関係が薄い職種だと、その分多くの勉強時間が必要となります。
ケアマネジャー試験の対策
先に述べたように、ケアマネジャー試験は独特な問題の出し方をします。そのため勉強時間は200時間、約6か月ほどの期間でじっくり学習するのをおすすめします。ケアマネ試験の合格を目指すなら、勉強時間を確保するのが何より大切です。
ケアマネ試験を受験しようとする方の中には、働きながらの方も多いと思います。仕事をしながら受験勉強するのは大変です。家庭を持っているとなるとなおさらでしょう。仕事が定時に終わればいいのですが、残業続きだと勉強時間が確保できません。仕事が忙しく、どうしても時間がとれない場合は、働きやすく残業がない(少ない)職場への転職も考えましょう。
知っている?ケアマネジャーという仕事について
合格率が低く、難しいと言われるケアマネジャー試験。それではケアマネジャーは、どんな職業なのでしょうか?以降ではケアマネジャーの仕事について、見ていきます。
試験に通ればケアマネジャーになれる?
ケアマネジャーになるには、介護支援専門員実務研修を受けなければなりません。ケアマネジャー試験はその通過点にすぎないのです。介護支援専門員実務研修終了後に資格登録が可能となります。ケアマネジャーの登録を済ませ、ケアマネジャーとして職場に配置されてはじめて、ケアマネジャー(介護支援専門員)として第一歩を踏み出せます。
ケアマネジャーの仕事内容
ケアマネジャーはケアプラン(介護支援計画書)の作成が、主な仕事です。ケアプランは他の職種(医師や介護福祉士、看護師等)の役割を明確にするために、必要な計画書です。
このケアプランをもとに、他の職種は各々のサービスを提供します。ケアマネジャーは、他の職種をまとめる調整役といえるでしょう。ケアマネジャーの主な職場は、以下の二つです。
- 在宅で生活している方のための介護サービスを調整する居宅介護支援事業所
- 特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの介護保険施設
利用者の生活の場が、在宅か施設かで仕事内容が変わります。しかしケアプランを作成し他の職種の調整役という立場は変わりません。
ケアマネジャーのメリット
ケアマネジャーになると、以下のメリットが期待できます。
- 給与が高い
- キャリアアップが期待できる
ケアマネジャーの給与は他の介護従事者に比べると、高い傾向にあります。令和2年度の介護職員の平均給与額は325,550円でしたが、ケアマネジャー(介護支援専門員)の給与は362,510円でした
※参考:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」
またケアマネジャーとして働くと、さらなるキャリアアップが期待できます。ケアマネジャーの資格があると、介護施設や居宅介護支援事業所だけでなく公的機関の地域包括支援センター等、さまざまな職場に転職する道が開かれます。場合によっては、自分自身で居宅介護支援事業所を立ち上げるのも可能です。
ケアマネジャーの辛いところ
ケアマネジャーは介護保険制度を、しっかり把握しなくてはなりません。ですが、介護保険制度は毎年のように変化していきます。刻々と変わる介護保険制度について、絶えずアンテナをはり、アップデートしなければなりません。
また、利用者と事業所の間に挟まれる場合も、少なくないようです。ケアマネジャーは介護サービス事業所だけでなく、行政や医療機関、さらには家族との間を取り持たなければなりません。ケアマネジャーという役割上、どうしても板挟みになりやすいのです。
ケアマネジャーの将来性
ケアマネジャーは、将来性がある職種といえるでしょう。厚生労働省はケアマネジャーの資質の向上を図るために、受験資格を厳格化しています。そのためここ数年、ケアマネジャー不足が顕著になってきました。厳格化の流れは今後も続くと思われるため、ケアマネジャーの価値は上がると予想されます。ケアマネジャーの数が減る一方で、事業所はケアマネジャーを確保するために好待遇で募集するところが増えてきました。ケアマネジャーの価値は、今後もますます大きくなるものと期待できます。
ケアマネジャー!合格したその先は?
「ケアマネジャーの資格を取得してケアマネジャーになりたい」介護の仕事をしていたら、そう思う方は多いでしょう。ですが、前述した通りケアマネジャーの資格があっても、事業所がケアマネジャーとしてあなたを設置しないとケアマネジャーを名乗れません。
施設の場合、ケアマネジャーは1〜3人といったところでしょう。介護職員として働き続け、ケアマネジャーのポストが空くのを待つのも、一つの手です。しかしすぐにでもケアマネジャーになりたいなら、転職という選択肢も考えられます。いずれにせよ、せっかく頑張って取得したケアマネジャーという資格です。十分にその資格を活かしてください。
【まとめ】キャリアアップのためにケアマネジャーを目指そう!
ケアマネジャーになるためには、まず介護支援専門員実務研修試験(ケアマネ試験)に合格しなければいけません。しかしもともと低かった合格率ですが、大幅な試験の改正が行われた2018年以降、合格率はさらに低くなっています。合格率が低いのは勉強時間の確保が難しい場合や、試験の出題方式が特殊である(五肢の中から複数の正解を選ぶ)など、いろいろ考えられます。難関資格といえるケアマネジャー試験ですが、受験資格をお持ちなら試験を受験してはどうでしょうか。
ケアマネジャーはケアプランを作成し、利用者を支える様々な職種を調整する重要な仕事です。大変な仕事ですがその分やりがいがあり、他の介護系の職種よりも給与は高めです。
「受験資格を持っているが、残業が多く勉強時間がない」「資格を取ったとしてもベテランのケアマネジャーがいるし、自分がなれそうにもない」そんな悩みを抱えている方は、転職するのも一つの手といえます。
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