介護の仕事内容

介護老人福祉施設で働く社会福祉士のスケジュールは?

社会福祉士は様々な現場で活躍しています。その中の一つが、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)です。
この記事では、介護老人福祉施設で働く社会福祉士がどのようなスケジュールで一日を過ごすのか、どんな仕事内容なのかについて詳しく解説します。

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社会福祉士とは?

社会福祉士は福祉業界における相談援助の専門家です。福祉全般に関わる高度な専門知識と技術を有しています。
ここでは、社会福祉士の仕事内容や職場について紹介します。

社会福祉士の仕事内容

社会福祉士は困っている方々の話を聞いて、必要な制度やサービスにつなげていくことが大きな役目です。
仕事内容は主に次の3つに分けられます。

①相談援助
利用者のヒアリングを行い、適切な支援方法を考えて、必要な制度やサービスに誘導する。

②関連機関との連絡調整
病院や施設、学校など、利用者の支援のため関連機関との連絡と調整を行う。

③サービスの提供
高齢者や障害を持つ方の介護予防プランの作成をする。

この他にも働く場所によって、社会福祉士の仕事は多岐にわたります。

社会福祉士の職場

社会福祉士は高齢者介護、障害者支援、児童虐待、貧困など福祉に関わる施設が職場となります。他にも、医療機関や行政も職場として挙げられるでしょう。

・行政
・児童相談所
・福祉事務所
・地域包括支援センター
・高齢者施設
・障害者施設
・障害者の就労支援施設
・病院など

この内、医療・介護・福祉分野で働く社会福祉士の39.3%が高齢者福祉関係の職場で働いており、4割近くの社会福祉士が高齢者福祉に携わっています。

介護老人福祉施設とは?

高齢者施設はさまざまな種類があってよく分からないという方も多いのではないでしょうか?ここでは、介護老人福祉施設について詳しく紹介します。

介護老人福祉施設の概要

介護老人福祉施設は在宅での介護が難しい、常時の介護を必要とする方の生活の場となる施設です。在宅での介護が難しく、長期入所の方も多いのが特徴とされています。
介護老人福祉施設は要介護度3以上の方しか入居ができず、入居の空きを待っている方も多いです。施設で受ける介護サービスは介護保険により、一部負担で利用することが可能です。
また、長期の入所だけなく、短期入所、デイサービスに対応している事業所もあります。

従来型とユニット型

介護老人福祉施設は大きく分けて従来型とユニット型の2つの種類があります。

施設の種類従来型ユニット型
特徴多くが4人部屋などの多床室で構成されていて、
食事などは大部屋で提供される。
およそ利用者10人に対して1~3人の介護職員を配置したユニットを作り、
ユニット毎にケアを提供する。個室のケースが多い。
メリット・ケアの提供が効率的
・職員が複数いるため、仕事やトラブルの際にカバーしやすい
・仕事がマニュアル化しやすい
・プライバシーが守られる
・専任の職員がケアするため、安心する
・個別のケアを受けられる
デメリット・プライバシーを守るのが難しい
・利用者に合わせたケアを提供しにくい
・スタッフ不足の際にカ バーしにくい
・夜間のスタッフが少ないので、トラブルへの対応が難しい
・小さいコミュニティのため、利用者間のトラブルが起こることがある

介護老人福祉施設のサービス内容

介護老人福祉施設は在宅での介護が難しい、常時の介護を必要とする方に対して、その方に合わせたケアプランを基にして次のようなケアを提供します。

・食事、入浴、排泄などの身体介護
・移動の補助
・機能訓練(レクリエーション、歩行訓練など)
・その他、必要とするケア

身体的な介護だけでなく、心身の機能低下を防ぐために1人1人に合わせたリハビリテーション(機能訓練)を行います。
レクリエーションは身体機能の低下防止だけでなく、高齢者の意欲を高める目的もあります。カラオケ大会や料理教室、クラブ活動などの楽しいレクリエーションも取り入れて、日々の生活を楽しんでもらうように努めます。

介護老人福祉施設で働く社会福祉士

介護老人福祉施設で働く社会福祉士は日々、どのような仕事をしているのか気になりますよね。
ここでは、介護老人福祉施設で働く社会福祉士の仕事内容やスケジュールについて紹介します。

介護老人福祉施設で働く社会福祉士の仕事内容

介護老人福祉施設では、社会福祉士としての仕事だけでなく、介護業務も兼務する場合があり、社会福祉士の仕事内容は多岐にわたります。

【社会福祉士の主な仕事内容】
①入居説明と入居時の調整
施設へ見学に来た方々に対して、施設の案内やサービス内容、料金などの入居に当たって必要な説明を社会福祉士が担うことが多いです。また、契約に至った場合には、担当のケアマネージャー、かかりつけ医療機関、家族などとの連絡調整を行い、安心して入居してもらえるように施設側の体制を整えます。

②関連機関との連絡調整
入所中、医療機関や行政などとやりとりが必要となる場合には、関連機関との調整を図ります。入所中の利用者に医療的ケアが必要となることも。医療ケアの必要があるときはご家族、ケアマネージャー、医療機関と連絡・調整を行い、速やかに利用者が必要なケアを受けられるように誘導します。

③利用者や家族の相談を受ける
社会福祉士は相談援助のプロです。利用者やそのご家族の不安や悩みをヒアリングして、アドバイスしたり、必要があればサービスや制度を紹介します。

④利用者の金銭管理
生活保護を受けている方など、金銭管理が必要な入居者に対しては社会福祉士が金銭を管理するケースも。
また、施設の利用料金などでご家族から相談を受ける際には、ケアマネージャーと相談してサービス内容を再検討するなどして調整を図ります。

⑤介護業務
高齢者施設では、社会福祉士が介護業務を兼業する場合もあります。
※介護業務と社会福祉士としての相談業務が完全に分化している施設もあります。

⑥退去時の調整
退去して医療施設や在宅介護へ移行する場合には、関連機関と連絡を取り、スムーズな移行ができるように調整します。
医療機関の場合は今までの介護記録や服薬記録について提出したり、在宅への移行の場合は住環境も含めて介護が可能な状況か確認して、必要なサービスを紹介したりします。

介護老人福祉施設で働く社会福祉士のスケジュール

介護老人福祉施設での一日のスケジュールの例は次のとおりです。

8:30  朝礼。申し送りや本日の予定、注意事項について他のスタッフと共有する。
9:00  新規利用者とそのご家族への入居説明
10:30 歯科往診が必要な利用者についてご家族、提携歯科医院へ連絡調整
11:00 昼休憩
12:00 利用者の食事介護
13:00 先日入居した利用者へのヒアリング
14:00 在宅介護へ移行する利用者宅の住環境の確認に同行
16:30 利用者のご家族からの相談に対応
17:30 夕方以降しか連絡が取れない利用者のご家族へ連絡調整
18:00 申し送り事項の記入、事務処理
18:30 夜勤スタッフへ申し送り後、退勤

社会福祉士の仕事は幅が広いため、毎日同じことの繰り返しではありません。相談があれば対応し、連絡調整が必要な案件はたくさんあります。社会福祉士は施設のサービスの窓口とも言えますので、利用者やご家族、そして関連機関との関係を作りながら業務を進める必要があります。

介護老人福祉施設で働く社会福祉士の特徴

介護老人福祉施設で働く社会福祉士には次のような特徴があります。

他の業務との兼務が多い

社会福祉士としての相談支援の対応だけでなく、他の業務と兼務するケースも多いです。

社会福祉士の他の資格の所有状況を見ると次の資格を持つ方がいます。
・介護支援専門員(ケアマネージャー)37.6%
・介護福祉士 30.7%
・精神保健福祉士 21.1%
・訪問介護員(ホームヘルパー)20.9%

他の資格を持っている方がすべて兼業しているわけではありませんが、特にケアマネージャーと介護福祉士は社会福祉士と兼業しているケースも多いでしょう。
また、こうした他の資格を持っている方が人材としての需要が高まるとも言えます。

利用者の生活に密接に関わる

社会福祉士は相談援助の専門家です。そのため、利用者の生活に密接に関わります。
ヒアリングを行うことで利用者の来歴や人となりを知り、利用者の隠れたニーズをも汲み取る必要があります。そのため、社会福祉士は利用者が安心して相談できる相手になれるよう努めます。

主体的な行動が求められる

社会福祉士は国家資格を持つ福祉の高度の専門知識とスキルを持つ有資格者です。
そのため、介護の現場ではリーダーとしての立場を求められることも。常に主体的な行動を心がけて、利用者目線でのサポートができるように現場での動きを誘導することも必要とされます。

まとめ

この記事では介護老人福祉施設で働く社会福祉士について詳しく紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

この記事のポイントは次の3つです。
・相談援助や関連機関との連絡調整が主業務
・介護やケアマネージャーの業務を兼任することもある
・仕事内容が多岐にわたる

社会福祉士の仕事は幅が広く、職場によっては様々な仕事との兼務を任される場合もあるかもしれません。
自分のキャリアアップのためにも、他の資格の取得も視野に入れてみてはどうでしょうか?
これから社会福祉士を目指す方、転職を考える方はぜひ参考にしてみてくださいね。

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