介護の仕事内容

訪問リハビリとは?リハビリが必要となる原因やメリット・デメリットも解説

「訪問リハビリってどんなことをするの?」「リハビリが必要になる原因ってどんな病気があるの?」このような疑問を持つ方も少なくないのではないでしょうか。
訪問リハビリが目指すのは、生活を送るうえで必要な心身機能の維持・回復です。リハビリが必要になる原因はいくつかありますが、脳卒中や骨折が原因となる割合が高くなっています。
本記事では、訪問リハビリの概要とリハビリが必要となる原因を中心に解説します。

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訪問リハビリとは?

訪問リハビリは、自宅に専門職が訪問して心身機能の維持・回復に必要なリハビリテーションを行います。自立した日常生活を送ることを目標としており、介護する家族に対して助言したり相談を受けたりして支援します。

対象者

訪問リハビリの対象となる条件は次のとおりです。

・要介護1以上の認定を受けている方
・主治医が訪問リハビリを必要だと認めた方

上記の条件を満たすと、訪問リハビリが受けられます。
なお、訪問リハビリが必要な状態として、筋力の低下により歩行に不安がある場合や麻痺や拘縮がある場合などが該当します。

サービス内容

訪問リハビリは次のようなサービスを行います。

・歩行、起き上がり、立ち上がり、座るなどの機能訓練
・麻痺や褥瘡を予防・解消するためのマッサージ
・食事、排泄、更衣などの生活動作訓練
・福祉用具の活用方法などの助言
・住宅改修の助言
・口腔ケア、口腔体操などの摂食嚥下訓練
・ご家族に対する介助方法の指導

上記のサービス内容は一例ですが、リハビリ当日の利用者の状態に応じて行います。

介護保険または医療保険が適用される

訪問リハビリは、介護保険か医療保険のどちらか一方が適用され、原則として併用できません。
介護保険が適用されるのは、次のような方です。

・65歳以上で要介護認定を受けている方
・65歳以下であっても特定疾患に該当し、要介護認定を受けている方

医療保険が適用されるのは、次のような方です。

・要介護認定を受けていない方

介護保険と医療保険のリハビリは目的が異なります。病気や怪我を治療して回復させるのが医療保険の目的であり、疾患別にリハビリの種類が異なります。また、原則としてリハビリの種類ごとに、日数制限が設けられているのも特徴です。
一方、介護保険でのリハビリは、月々定められている上限額はあるものの日数制限はありません。
なお、介護保険が適用される特定疾患は、次の16種類があります。

・がん(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。)
・関節リウマチ
・筋萎縮性側索硬化症
・後縦靱帯骨化症
・骨折を伴う骨粗鬆症
・初老期における認知症
・進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病

【パーキンソン病関連疾患】
・脊髄小脳変性症
・脊柱管狭窄症
・早老症
・多系統萎縮症
・糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
・脳血管疾患
・閉塞性動脈硬化症
・慢性閉塞性肺疾患
・両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

上記の疾患によって介護が必要な状態になった場合は、40歳以上~65歳未満であっても介護保険が適用されるのです。
続いて、訪問リハビリを実施できる専門職を解説します。

訪問リハビリを行える専門職

利用者の自宅に訪問してリハビリを実施できるのは、次の専門職です。

・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士

それぞれの職種について解説します。

理学療法士

理学療法士は、運動療法や物理療法などを用いて支援する専門職です。おもに歩行・立ち上がる・座るなどの基本動作能力の維持や回復や、障害の悪化の予防を目標とし、利用者ごとに適切なリハビリを提供します。

作業療法士

作業療法士は、調理や掃除、趣味活動などの作業療法を通じて支援する専門職です。基本的動作能力・応用的動作能力・社会的適応能力の維持・回復を目指し、社会のなかで豊かに生きるために必要なリハビリを提供します。

言語聴覚士い

言語聴覚士は、言語訓練や構音訓練、嚥下訓練などを通じて支援する専門職です。それぞれの利用者のことばによるコミュニケーションの問題に対し、必要なリハビリを提供します。

続いて、訪問リハビリのメリットを解説します。

訪問リハビリのメリット

訪問リハビリには、自宅において個別でリハビリを受けられるというメリットがあります。介護が必要な方のなかには、歩いて移動することが困難な方も少なくありません。自宅で移動せずに受けられるため、移動の負担や交通費などもかからずにリハビリできます。
また、通所リハビリなどでは集団でリハビリを行いますが、訪問リハビリであれば個別に対応してもらえます。生活する場において身体能力に応じたリハビリを受けられるため、日常生活にも役立てられるのもメリットでしょう。
続いて、訪問リハビリのデメリットを解説します。

訪問リハビリのデメリット

使用できる器具に限りがあるという点がデメリットです。訪問リハビリは自宅で行うため、大型の機器類の持ち込みは困難です。スタッフは自宅でできるリハビリを考案するため、受けられるメニューは限定されるでしょう。
続いて、訪問リハビリが必要になる原因について解説します。

訪問リハビリが必要になる原因は?

「通所・訪問リハビリテーションの目的を踏まえた在り方に関する調査研究事業」の報告書によると、訪問リハビリが必要となった原因として、次の傷病の割合が多くを占めます。

・高血圧
・脳卒中
・関節症、骨粗しょう症
・認知症
・廃用症候群
・骨折

なかでも、「脳卒中」はもっとも多い割合となっており、次に多いのが「骨折」です。続いて、脳卒中について解説します。

脳卒中とは?

脳卒中には、血管が詰まって引き起こされる脳梗塞、血管が破れて引き起こされる脳出血とくも膜下出血の3つが含まれます。いずれの病気も身体の麻痺や言語障害、意識障害などの症状がありますが、差が出やすいのは後遺症の残りやすさです。脳梗塞と比較すると、脳出血は後遺症が残りやすい傾向があります。
脳卒中によって引き起こされやすい障害は次のとおりです。

・身体の麻痺(下肢・上肢・四肢・顔面・舌など)
・失語症
・記憶障害
・失読
・小脳性失調(身体のバランスがとりづらくなるなど)
・感覚障害
・失明

なお、脳の障害される部位によって引き起こされる障害は異なります。

訪問リハビリによる効果は?

医療法人永生会は訪問看護ステーションにおいて、新規依頼があった脳卒中を患っている76名を対象に訪問リハビリの効果を研究しました。研究の効果を評価するにあたって、生活に必要な日常生活動作(ADL)を評価するFIMを採用しました。
研究の結果、おもに効果が認められたFIMの項目は次のとおりです。

・歩行
・階段
・移乗(ベッド・浴槽・車椅子)
・更衣(上衣)
・床からの立ち上がり
・トイレ
・社会的交流
・清拭

また、FIMの項目以外にも、外出する機会が増えたり歩行距離が長くなったりする効果もあります。このような結果からも、訪問リハビリは介護が必要な方の心身機能の維持・回復に効果的だといえるでしょう。

まとめ

訪問リハビリは、自立した生活を目標として機能訓練や生活動作訓練などを行います。理学療法士などが自宅に訪問してリハビリするため、実際の生活にも役立つのがメリットです。訪問リハビリや必要になる原因について理解を深め、利用者の支援に役立てましょう。

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