介護施設やデイサービスでは、高齢者の認知機能の低下を防ぐためにゲームやカラオケ、手芸などのレクリエーションが実施されています。特に、スポーツレクリエーションは、高齢者の筋力低下や身体機能の維持に最適です。
本記事では、高齢者の健康維持にオススメのスポーツレクリエーションを20種類ご紹介します。
高齢者のレクリエーションにはどんなものがある?
デイサービスや介護施設では、利用者の運動不足解消や認知機能の維持を目的としたレクリエーションが実施されています。高齢者向けのレクリエーションには、以下のようなものがあります。
・体操やスポーツなどの身体を動かすレクリエーション
・カラオケや音楽療法などの音楽レクリエーション
・脳トレやゲームなどの脳を刺激するレクリエーション
・手芸や書道などの手先を動かすレクリエーション
行われるレクリエーションの種類・内容は介護施設によって異なります。いずれのレクリエーションも、高齢者の脳を活性化し、他者とコミュニケーションを図る機会を提供することが目的です。本記事では、高齢者の運動不足解消や身体機能の維持を目的とした「スポーツレクリエーション」にスポットを当て、レクリエーションの具体例をご紹介します。
集団でできるスポーツレクリエーション
デイサービスや介護施設の利用者が楽しく運動不足を解消するには、スポーツレクリエーションがオススメです。ここでは、集団で楽しめるスポーツレクリエーションを7つご紹介します。
ボウリング
水を半分くらい入れたペットボトルを10本用意し、ボールで倒してスコアを競います。参加者の身体機能に応じてペットボトルの水の量やボールを変えることも可能です。1人で楽しむこともできますが、集団で行うことでスコアを競い合うことができ、盛り上がります。
ボッチャ
ボッチャとは、身体麻痺や四肢機能障害がある方向けに考案されたパラリンピック正式種目です。的となる「ジャックボール(白いボール)」に赤チームと青チーム、どちらのチームが自分のチームのボールを近づけられるか競うスポーツです。ルールは単純ですが、投げるのにコツや戦略が必要なため、非常に盛り上がります。
ゴルフ
紙コップを使用し、ゴルフのカップ(ホール)を作ります。点数をつけた紙コップを複数用意し、ボールが入った紙コップの点数を競うといったルール変更で、さらに盛り上がります。
ゲートボール
ゲートボールはゴルフと違ってチーム戦のため、他者とのコミュニケーションに最適です。ボールを通過させるゲートが3つあり、チーム内でボールを当てる順番や作戦を話し合います。頭を使って作戦を考えたり、仲間同士でのコミュニケーションを図ることができます。
パンくい競争
高さが自由に調整できるゴム紐に洗濯ばさみで袋入りの菓子パンを吊るします。職員が利用者一人ひとりに合った高さでパンを吊るし、利用者は徒歩や車椅子、椅子に座ったままなど、自由な体勢で口や手を使ってパンを取ります。パンをとる際に手や身代を伸ばすため、ストレッチに最適です。
風船運び
参加者全員が輪になり、隣の参加者同士で1枚の新聞またはビニールシートを持ちます。新聞またはビニールシートを動かしながら、風船を横へ横へとパスします。風船の動きに合わせて身体を動かすため、高齢者の運動に最適です。
スリッパ飛ばし
得点が書いてある空のペットボトルを目標とし、椅子に座った状態で履いたスリッパを飛ばします。得点を競い合って楽しむだけではなく、足や足首の運動にも効果的です。レクリエーションでスリッパ飛ばしをする際は、広い場所を用意するようにしてください。
車椅子でも参加できるスポーツレクリエ―ション
車椅子を使用している方でも、スポーツレクリエーションに参加することは可能です。ここでは、車椅子を使用していても参加できるスポーツレクリエーションを7つご紹介します。
玉入れ
玉入れゲームでは、参加者が大きめのバスケットや開いて逆さに持った雨傘などに紅白の玉を投げ、得点を競います。的となるバスケットや雨傘のサイズを変えることで、難易度の調節ができます。
風船バレー
風船バレーは、利用者が輪になってランダムに風船を打ち合う方法や、本格的なコートを用意して対戦する方法など、様々な形式で楽しむことができます。風船はボールに比べて動きがゆっくりなため、車椅子の方でも安心して参加できます。
風船テニス
風船テニスは風船バレーに似たゲーム内容ですが、手ではなくうちわを使います。利用者が輪になってランダムに打ち合ったり、コートで対戦するなど形式は自由です。
転がし卓球
転がし卓球は通常の卓球と異なり、テーブルの上でピン球を転がします。ピン球を落とした方が負けで、通常の卓球のように得点を競います。
棒サッカー
棒サッカーゲームは、通常のサッカーとゲーム内容が似ていますが、足ではなく手で持った棒を使ってボールを打ち合います。車椅子や椅子に座った状態ででき、上半身の運動効果が期待できます。
旗上げ
紅白などの色がついた旗を持ち、「赤上げて」「白上げて」といった指示で旗を上げ下げします。肩周りの運動だけでなく、脳の活性化・脳トレとしても最適です。
ボール運び
スプーンや卓球のラケットにピン球やお手玉などを乗せ、利用者同士で乗せた球をリレーします。車椅子や椅子に座ったまま参加できる上、手指の運動や利用者同士のコミュニケーションなど、様々な効果が期待できます。
継続的に楽しめるスポーツレクリエーション
スポーツレクリエーションは高齢者にとって体力消耗となるため、なかなか長続きしません。
ここでは、継続的に楽しめる体操中心のスポーツレクリエーションを6つご紹介します。
グーパー入れ替え体操
グーパー入れ替え体操とは、片手ずつ交互に腕を前に出し、前に出しているてはぐーに、反対側の手はパーにして腕の前に当てる体操です。手指の拘縮予防や脳の活性化が期待でき、音楽に合わせて行うと継続的に楽しめます。
リズム体操
リズム体操とは、音楽に合わせて手を振る・足踏みするなどの身体の動きを加える体操です。椅子や車椅子に座った状態でも参加でき、ダンスのような感覚で楽しめます。
タオル体操
タオル体操とは、伸ばしたフェイスタオルを両手で掴み、そのまま両腕を上げ下げする体操です。体幹を鍛える・バランス力向上・姿勢改善などの効果が期待できます。
棒体操
棒体操とは、丸めた新聞紙やゴム製の棒の両端を持ち、そのまま両腕を上げ下げする体操です。タオル体操に似ていますが、棒はタオルよりも一定の硬さがあるため、筋力トレーニングや機能訓練、リハビリに向いています。
口腔体操
口腔体操とは、発語の練習で嚥下機能を向上させる体操です。人間の生命維持に欠かせない食事や、人との会話をスムーズに行えるようトレーニングします。「あめんぼの詩」を読む・覚えることや、嚥下機能を鍛える「パタカラ体操」がオススメです。
新聞紙パンチ
介護職が広げた新聞を利用者がパンチして破る運動です。ストレス発散と上半身の運動効果が期待できます。
スポーツレクリエーションを楽しむためのポイント
スポーツレクリエーションを実施する際は、いくつかの注意点があります。ここでは、スポーツレクリエーションを楽しむための注意点・ポイントを3つ解説します。
積極的な声かけで参加者の交流を促す
スポーツレクリエーションは集団で行う内容のものが多いため、介護職が積極的に声かけを行い、利用者同士の交流を促すことが大切です。特に「集団の輪に入るのが苦手」という利用者でも参加しやすい雰囲気を作る必要があります。また、声かけを行う際は利用者への敬意を忘れず、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
ルールやレクリエーションへの参加を強要しない
レクリエーションへの参加を拒否する利用者を無理やり参加させることは避けましょう。どう過ごしたいかを尋ね、本人の意思を尊重した対応を行うことが大切です。また、スポーツのルールやルール違反を利用者に強要・指摘するのではなく、参加者全員が楽しめるように、柔軟に対応しましょう。
利用者の怪我や利用者同士の喧嘩に要注意
スポーツレクリエーションでは、利用者が椅子や車椅子から転落したり、利用者同士が言い争いになるリスクがあります。必ず利用者の様子観察を徹底し、安全に配慮しながらレクリエーションを進行させましょう。
楽しみながら健康維持を目指そう
高齢者は若年層に比べて身体を動かす機会が少なく、運動不足になりがちです。また、運動不足になることで、身体機能や認知機能の低下につながるリスクがあります。デイサービスや介護施設では、スポーツレクリエーションを積極的に取り入れ、高齢者の運動不足解消・身体機能の維持を目指すことが重要です。
「ミラクス介護」では、あなたの転職活動を求人紹介から入職決定まですべて無料でサポートさせていただきます。
ミラクス介護の特徴
- 介護職がおすすめする求人サイトNo.1(実施委託先:日本トレンドリサーチ 2020年1月実施:サイトのイメージ調査)。
- 介護業界では最大級の求人数を保有しています。
- 介護の専門知識を有するコンサルタントがサポート。
「ミラクス介護」に登録するメリット
- 求人情報には載っていない、評判や施設情報を提供します。
- 無料で履歴書・職務経歴書を添削します。
- 無料で面接対策をサポートします。
- 登録した方限定で、ご案内可能な求人があります。
上記の特徴のようにあなたの転職を全力でサポートさせていただきます!
伺った希望条件からピッタリの求人をピックアップすることやお給料・勤務時間などの待遇面の交渉などをあなたに代わって、弊社のコンサルタントが行います。きっとあなたが希望するお仕事を見つけることができます。
ご相談をお待ちしております!