障害福祉サービスの生活介護とは？生活支援員の仕事内容を解説！

「生活介護の生活支援員って何をするの？」と疑問に感じている求職者はいませんか？
障害者福祉の仕事に興味があっても、詳しい内容がわからないと不安で求人に応募できませんよね。その悩みを解決するために、

この記事では生活介護の基本的内容や生活支援員の仕事内容・必要な資格などについて解説します。

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生活介護とは

まずはインテークそのものについて見ていきましょう。

生活介護は障害福祉サービスの一つ

まずは生活介護がどのようなサービスなのかについて解説します。

生活介護は介護を必要とする利用者に対して様々なサービスを提供しています。主なサービスの内容は以下のとおりです。

・身体介護：入浴・排泄・食事など
・生活支援：食事の準備・洗濯・掃除・相談・助言など

この他には、施設・事業所によって特徴のある創作的活動や生産活動の機会を提供しています。創作的活動と生産的活動の内容は以下のとおりです。

・創作的活動：カラオケ・体操・アロマ体験・足浴・DVD鑑賞など
・生産的活動：クリーニング作業・農作業・パン作り・弁当作り・清掃など

創作活動を行っている施設・事業所には比較的障害の程度が重い利用者が、生産的活動を行っている施設・事業所には軽い利用者が利用していると言えます。対象の利用者は後ほど解説します。

提供している事業所や施設

生活介護の提供は、通所事業所と入所施設で行われています。二つの違いは以下のとおりです。

通所事業所：日中にサービスを提供。利用者は公共交通機関や事業所の送迎などで事業所に通う
入所施設：施設内で一体的にサービスを提供。法的には日中に生活介護などの日中支援、夜から朝・土日は施設入所支援のサービスに分類

なお、入所施設は正式には「障害者支援施設」という名称です。

障害福祉サービスの根拠法である障害者総合支援法は、利用者へのサービスを以下ように「日中活動の場」と「住まいの場」に分けて考えています。
生活介護を提供する入所施設も、日中の生活介護とその他の時間帯の施設入所支援の二つにサービスを分けています。

【日中活動の場】
以下から、1ないし複数の事業を選択
・療養介護※
・生活介
・自立訓練（機能訓練・生活訓練）
・就労移行支援
・就労継続支援（Ａ型＝雇用型、Ｂ型＝非雇用型）
・地域活動支援センター（地域生活支援事業）
※療養介護については、医療機関への入院とあわせて実施

【住まいの場】
障害者支援施設の施設入所支援　又は
居住支援（グループホーム、福祉ホームの機能）

※参考： 社会福祉法人　全国社会福祉協議会「障害福祉サービスの利用について　2021年4月版」

対象者は通所事業所と入所施設で違う

生活介護の提供は、通所事業所と入所施設で行われています。二つの違い

生活介護は通所事業所と入所施設でサービスが提供されていますが、対象となる利用者は異なります。対象者の違いは以下のとおりです。

50歳以上と50歳未満で対象者の基準が異なることが特徴です。

次章では生活介護で働く生活支援員という職種にスポットを当ててみましょう。

生活介護で働く生活支援員とは

生活介護を提供する施設・事業所では生活支援員という職種の勤務が法的に義務づけられています。ここでは生活支援員の仕事内容や勤務形態などについて解説します。

仕事内容は身体介護や生活支援

生活支援員の仕事内容は通所事業所と入所施設で異なります。先ほど解説した生活介護のサービス内容と同じで、生活介護の仕事内容は身体介護と生活支援、創作活動・生産活動の支援です。
ただ、通所事業所と入所施設では利用者の障害の重さが異なるため、仕事内容も以下のように異なります。

・通所事業所：創作活動・生産活動の支援が中心
・入所施設：身体介護・生活支援が中心

仕事内容が異なるため生活支援員が活かしやすい経験・スキルも以下のように異なります。

・通所事業所：趣味やビジネスの経験・スキルが創作活動・生産活動の支援で活かしやすい。異業種から転職者が活躍しやすい
・入所施設：介護職の経験・スキルが身体介護・生活支援で活かしやすい。介護・福祉業界からの転職者が活躍しやすい

生産活動を行っている通所事業所はパソコンやパン作り、清掃作業など経験・スキルが、創作活動を行っている通所事業所は体操や園芸活動などの経験・スキルが活かしやすいと言えます。
また、入所施設は身体介護や生活支援が仕事の中心であるため、介護や福祉の実務経験者が経験・スキルを活かしやすい職場です。

勤務形態は通所事業所と入所施設で違う

通所事業所と入所施設で勤務形態が異なります。勤務形態が異なる理由としては、通所事業所は日中のみの勤務、入所施設は夜勤を含む変則勤務であるためです。通所事業所と入所施設の変則勤務があるかないかの違いは、以下のような生活支援員のメリットとデメリットに関係します。

給与優先で働きたい方は夜勤手当がある入所施設のほうが、生活リズムを整えた状況で働きたい方は通所事業所のほうがよいでしょう。

最後に生活支援員として働きたい方に有用な情報を紹介します。

生活支援員として働きたい

ここでは、生活支援員の求人状況や必要な資格、類似の介護保険のサービスについて解説します。

生活支援員の求人状況

生活支援員は就職しやすい状況と言えます。なぜなら、有効求人倍率が全産業よりも高い状況であるためです。

全国社会福祉協議会が運営する中央福祉人材センターでは、福祉分野の求人求職動向を発表しています。
生活支援員そのものは調べられてはいませんが、生活支援員が該当する「相談・支援・指導員（施設）」の有効求人倍率は2.18倍でした。
一方、厚生労働省が発表するハローワークの一般職業紹介状況（令和4年9月分）の全業種有効求人倍率は1.35倍でした。生活支援員のほうが全産業よりもはるかに就職しやすい状況です。

なお、有効求人倍率とは一人の求職者に対して、どれだけの求人があるかを示す数値です。有効求人倍率は以下の数式で求められます。

・有効求人倍率=有効求人数／有効求職者数

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生活支援員に必要な資格はあるの？

福祉・介護系の資格があると生活支援員に採用されやすいでしょう。利用者への支援で福祉・介護の知識やスキルが必要になるためです。
例えば、身体介護をするためには利用者の障害特性を理解する必要があります。福祉・介護の知識やスキルがあると、障害特性にあわせた身体介護が可能です。採用されやすい資格としては以下があります。

・社会福祉士
・介護福祉士
・介護職員初任者研修

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実務経験や教育機関での単位取得がないと受験できない資格もありますが、介護職員初任者研修は130時間の研修時間で修了できるため比較的取得しやすい資格です。
なお、介護職員初任者研修は「研修」という名称がついていますが、福祉・介護業界では「資格」として位置づけられているため、履歴書に記載してアピールできます。

生活介護とデイサービスの違い

生活介護と類似しているサービスにデイサービスがありますが、両サービスは別の法律が根拠であるため分けて考えてください。両サービスの違いは下表のとおりです。

ただ、事業所に利用者が通ってサービスを受けることや介護の状況などから、対象の利用者やサービス内容は類似していると言えます。もし、デイサービスでの勤務経験のある方は、比較的対応しやすい仕事かもしれません。

生活介護を理解して生活支援員として活躍しよう！

生活介護は利用者へ身体介護や生活支援をするサービスです。生活介護で働く生活支援員は、利用者への身体介護や生活支援が仕事ですが、入所施設と通所事業所では主な仕事やメリット・デメリットが異なります。
また、生活支援員は他の業種よりも就職しやすい状況です。資格取得も考えながら求人への応募を考えてみましょう。

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