【2023年最新版】介護福祉経営士とは？資格取得の流れやメリットを解説

介護福祉経営士とは、介護施設の経営に必要な知識やマネジメント力を習得するための資格です。介護福祉経営士は介護施設の経営に関する知識やマネジメント力が身についていることを証明する資格のため、介護施設の施設長を目指す方にオススメです。
本記事では、介護福祉経営士の資格取得の流れやメリットについて解説します。

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介護福祉経営士とは？

介護福祉経営士とは、介護施設や介護事業所の経営者を育成することを目的とし、「一般社団法人 日本介護福祉経営人材教育協会」が認定を行っている資格です。
介護福祉経営士の資格取得過程では、介護施設・介護事業所の運営に必要な法律や財務管理、人材育成、コンプライアンスなどの幅広い知識が習得できます。介護福祉経営士には2級と1級があり、いずれも資格取得後、3年後との更新が必要です。

介護福祉経営士の資格取得要件

介護福祉経営士2級の受験要件は特になく、基本的には誰でも受講できます。介護福祉経営士1級を受験できるのは、介護福祉経営士2級を持っている方です。いずれも、「成年被後見人および被保佐人でないこと」が受験要件です。
以下では、2級と1級の受験要件の詳細をご紹介します。

介護福祉経営士2級の資格取得要件

介護福祉経営士2級の受験要件は特になく、年齢や学歴問わず誰でも受講可能です。介護福祉経営士2級の講座では、介護施設・介護事業所の経営知識の基礎を習得します。資格取得後、3年ごとの更新が必要です。資格更新の際は更新手数料と年会費、正会員更新申請書、顔写真が必要です。

介護福祉経営士1級の資格取得要件

介護福祉経営士1級が受験できるのは、介護福祉経営士2級の資格を保持している方です。介護福祉経営士1級では、介護施設・介護事業所を経営するための実践力を身につけます。1級では、2級よりも専門性が高い知識と実践力を習得することができます。1級も2級と同様に、資格取得後、3年ごとの更新が必要です。資格更新の際は更新手数料と年会費、正会員更新申請書、顔写真の用意に加え、選択式の課題提出と介護福祉経営士実践研修の受講が必要です。
なお、自己都合により、介護福祉経営士実践研修の受講ができない場合は、協会推薦図書から1つの章を選び、1,000～2,000字程度の論述の提出を求められます。

介護福祉経営士の資格取得方法

介護福祉経営士2級と介護福祉経営士1級は、いずれもCBT方式で試験を行います。CBT方式とは、コンピュータで受験し、その場で合否が確認できる方式です。介護福祉経営士2級と介護福祉経営士1級、それぞれの資格取得で学習する試験科目や、資格取得の流れをご紹介します。

介護福祉経営士2級の資格取得方法

介護福祉経営士2級の試験内容は、公式テキストから出題されます。
介護福祉経営士2級の試験科目は以下の通りです。

●大項目
【介護福祉経営学基礎Ⅰ】
介護福祉経営史
介護福祉関連法規
介護福祉の仕組み
高齢者介護と介護技術の進歩
介護福祉倫理学
【介護福祉経営基礎Ⅱ】
介護報酬制度／介護報酬請求事務
介護福祉産業論
多様化する介護福祉サービス

●中項目
介護福祉政策概論
医療を知る

受験日は年末年始を除く3ヶ月先までの日程であれば、自由に選択することができます。
全40問（60分）の試験で、受験料は9,000円です。
選択式の問題のため、事前学習を徹底して取り組めば合格できる試験内容となっています。

介護福祉経営士1級の資格取得方法

介護福祉経営士1級の資格取得方法介護福祉経営士1級の試験内容は、2級と同様に公式テキストから出題されます。
介護福祉経営士1級の試験科目は以下の通りです。

●大項目
【介護福祉経営学実践Ⅰ】
介護福祉コミュニケーション
事務管理／人事・労務管理
介護福祉財務会計
【介護福祉経営学実践Ⅱ】
介護福祉マーケティングと経営戦略
介護福祉ITシステム
リハビリテーション・マネジメント
医療・介護福祉連携とチーム介護
介護事故と完全管理
リーダーシップとメンバーシップ、モチベーション

●中項目
介護福祉経営概論
組織構築・運営
社会保障に関する時事問題等

1級も2級と同様に、年末年始を除く3ヶ月先までの日程であれば、受験日を自由に選択することができます。全50問（80分）の試験で、受験料は10,400円です。1級は2級よりも難易度が上がりますが、2級と同様に選択式の問題のため、事前学習を徹底して取り組めば合格できる試験内容となっています。
なお、介護福祉経営士1級の資格取得までの流れは以下の通りです。

①介護福祉経営士2級資格認定試験合格
②登録審査後、「介護福祉経営士2級」取得
③介護福祉経営士1級資格認定試験合格
④介護福祉経営士実戦研修修了
⑤資格変更登録審査後、「介護福祉経営士1級」取得

介護福祉経営士1級を取得するには、筆記試験への合格後、介護福祉経営士実践研修を修了する必要があります。さらに、2級から1級に資格変更する際は、等級変更申請書と2,600円の手数料、顔写真、事後課題の提出が必要です。

介護施設の経営者になるには介護福祉経営士の資格が必要？

介護施設・介護事業所の経営者に必要な資格は特に定められていません。しかし、介護施設を経営するのであれば、無資格ではスキルが証明できません。介護福祉経営士の資格を保持していることで、介護施設・介護事業所の経営に必要な知識やマネジメント力を有していることが証明でき、周囲からの信頼度が高まります。
介護福祉経営士の資格を有している経営者と無資格の経営者では業務内容に大きな差はありませんが、法人によっては資格手当がつく場合があります。また、現在介護職として勤めている方で、将来管理職や施設長へのキャリアアップを考えているという場合は介護福祉経営士2級への挑戦がオススメです。管理職であれば、介護福祉経営士の資格を持っていることで資格手当による昇給や施設長への昇進が目指しやすくなります。管理職や施設長などの役職に就きたいと考えている方は、是非介護福祉経営士の資格取得を目指してみてください。

介護福祉経営士を取得するメリット

介護福祉経営士は、介護施設・介護事業所の管理職や施設長を目指す方が経営に必要な基礎知識やマネジメント力を習得するのに最適な資格です。管理職や施設長へのキャリアアップを考えている方が、介護福祉経営士の資格を取得するメリットをご紹介します。

経営に関する幅広い知識が身につく

介護施設・介護事業所の運営には、ある程度の資金や運営費が必要です。さらに、従業員を雇用することで、人材育成や人件費も必要になります。介護福祉経営士の資格を取得することで、資金計画やコスト削減、国からもらえる助成金・補助金などについての理解が深まります。介護福祉経営士で習得できるのは経営にかかる費用についての知識だけではありません。人材育成や従業員のキャリアアップ制度、経営マネジメントなど、幅広い知識が身につきます。介護福祉経営士の資格は、経営に必要なノウハウが幅広く学べることが魅力です。

従業員が働きやすい職場を提供できる

介護福祉経営士の資格取得では、従業員の人材育成やキャリアアップ制度、働きやすい職場環境の作り方などが習得できます。人材育成に関する知識で従業員を牽引できるため、従業員からの信頼度が高まります。働きやすい職場環境が提供できることで、介護業界全体が抱えている人手不足問題に悩むことなく、質の高い介護事業の運営が実現するでしょう。

キャリアアップや独立開業が目指せる

介護福祉経営士の資格取得により、経営ノウハウや人材育成の知識が身につきます。習得した知識を活かして管理職や施設長にキャリアアップすることはもちろん、自身で介護施設・介護事業所を独立開業することも可能です。これまで培ってきた介護の実務経験や、身につけた経営ノウハウを活かし、好待遇の職場に転職したり、独立開業したりして収入アップを目指すことができます。また、独立開業を目指す際は、介護福祉経営士の他に、介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士の資格を取得することもオススメです。

介護福祉経営士の取得で「経営力」を証明しよう

介護福祉経営士の資格を保有していることで、介護施設・介護事業所の経営に必要な基礎知識やマネジメント力を有していることが証明できます。介護福祉経営士には2級と1級があるため、段階的に専門的知識を身につけることができます。経営に関する法律や人材育成、コンプライアンスなどの幅広い知識を身につけたい方は、段階的に介護福祉経営士の資格取得を目指してみてください。

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