介護のスキルアップ

介護職員は年間休日をどれくらい取れるの?有給を含め休みが増えるポイントを解説

介護の仕事をする上で休みの取り方には納得して働きたいものですよね。
しかし、介護施設で働く中で「年間休日が少なく感じる」や「有給が取りづらい」と不満に感じている方もいるのではないでしょうか?

そこで、この記事では介護施設の年間休日・有給休暇の実際や休みを増やすためのポイントを解説します。
介護施設の年間休日や有休の在り方に不満を感じているという方は、特に参考にしてみてください。

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介護職員の年間休日について

「介護職員の年間休日は少ないの?」と思っている方もいるのではないでしょうか。
ここでは、介護職員の年間休日や有給休暇の現状を紹介していきます。

年間休日と有給の違い

年間休日はその会社や事業所に勤める全ての正社員に適用される年間の休日です。
一方で有給休暇は、条件を満たした労働者全員に付与される休日であり、所有している有給休暇日数は人により違います。
有給休暇が年間休日に含まれることはなく、同じ「休日」であっても2つは全く別のものということになります。

介護職員の年間休日数

介護職員の年間休日数は勤務先によって異なります。
厚生労働省による令和4年就労条件総合調の概況を引用した日本の企業全体の平均年間休日数は以下になります。

●令和4年就労条件総合調査の概況
・労働者1人平均年間休日総数
115.3日

・企業規模1,000人以上の労働者
1人平均年間休日総数
119.1日

・企業規模300~999人の労働者
1人平均年間休日総数
116.8日

・企業規模100~299人の労働者
1人平均年間休日総数
113.0日

・企業規模30~ 99人の労働者
1人平均年間休日総数
110.0日

※参考: 厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況

日本の企業全体で見た平均年間休日数は約115日であることに対し、企業規模が小さくなるほどに平均年間休日数が少なくなっていることがわかります。
介護業界においても、年間休日数の多さは企業規模の大きさに比例している部分があるといえるでしょう。

一概に言えるわけではありませんが、年間休日が多めの職場を狙いたい場合は、企業規模の大きい法人や運営元の介護施設を探してみるのも一つの手です。

介護職員の有給取得率

厚生労働省による令和4年就労条件総合調査の概況を引用した医療・福祉分野従業員の平均有給付与日と取得日は以下になります。

医療,福祉労働者1人の労働者1人平均年次有給休暇の取得状況

・平均付与日16.4日
・平均取得日9.9日
・平均取得率60.3%

※参考: 厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況

年間平均で16日程度の有給休暇が与えられていることに対し、実際に取得している日数は約10日であることが明らかになりました。
有給消化率が最も高い「複合サービス事業」が 72.4%なのに対し、医療・福祉分野の平均取得率は60.3%と若干低いことがわかります。

年間休日数や有休などが原因で抱えがちな不満

年間休日や有給についてのことで不満を抱える介護職員も少なくないです。

そこでここからは、介護職員が年間休日や有給休暇について抱えがちな不満を紹介していきます。

有給が取れない

介護施設によっては有給が取れない、または取りづらいことがあります。
これは人手不足が招いた現象で、人がいないことで全員が与えられたぶんの有給を消化してしまうと施設がまわらないといったことが原因のようです。

有給休暇は毎年貰えるものの、有給消化しきれず捨ててしまうということも。
有給があるのに実際には取れていない現状に不満を感じる介護職員は多いようです。

休みが少なく感じる

有給が使えない上、年間休日も少なく感じると言った声も聞かれます。
特に8時間夜勤をする場合、明けが休みになることもあるため、夜帰って次の日仕事だと休んだ気がしないと思う人もいるようです。

また上記でも説明した通り、企業規模の小さい介護事業所は比較的年間休日数も少ないことが多いです。
介護施設を運営する会社や法人は小規模であることも多いため、年間休日自体も少ない傾向にあります。

土日に休めない

介護施設は24時間365日運営の交代勤務であるため、なかなか土日休みが貰えないのが現状です。
特に、土日休みはパート優先であるケースが多く、正社員はなかなか土日休みを貰えない現実があります。
土日や祝日休みが取りづらいのも休みに関する不満のうちのひとつです。

希望休が取れない

「休日が少なくても希望休さえ取れればまだいいけど、希望休さえ取れない」といった声も聞かれます。
これも実は、人材不足や施設の風潮が招いている介護施設勤務のデメリットです。

介護施設によって多少違いはありますが、交代勤務の場合、大半は2、3日の希望休が取れるようになっています。

しかし、在籍職員数自体が少ないため、希望休が他のスタッフと被ってしまえば、片方の人は同じ日に希望休が取れないという事態に。
数少ない希望休にもかかわらず、希望の日に休みが取れないことに不満を抱く人も少なくありません。

休日を増やすためのポイント

気持ち良く働くためにはプライベートな時間も大切にしたいところですよね。
ここからは、休日数を増やすためのポイントを紹介していきます。

求人欄の年間休日をチェック

求人欄には、年間休日数が記載されていることが大半です。
就職・転職の際は、介護施設の年間休日数までチェックするようにしましょう。
働き始めた時に「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、求人欄をしっかり確認することは大切です。

転職も視野に入れる

現在の勤務先の年間休日が少なかったり、有給休暇が取りにくかったりする場合は、転職を考えてみるのも一つの手です。
求人欄で年間休日などを確認することができるため、待遇や条件をしっかりとチェックして応募するようにしましょう。

休みの取りやすさは入ってみなければわからない面もありますが、介護業界の中で言えば、比較的職員数の多い特別養護老人ホームは休みが取りやすい傾向にあります。

また、どうしても休みの取りやすさを含んだ内情を知りたい場合は、職場口コミサイトなどを覗いてみるのもおすすめ。

転職希望先で働いていた・または働いているスタッフの内情口コミが見られる場合があります。

土日休みのデイサービスに就職する

土日休みを希望するのであれば、デイサービスへの就職・転職もひとつの手です。
土日を定休日にしているデイサービスは存在します。

また、土日休みではなく日曜日休みとしているデイサービスもあるため、そういった職場を探してみるのもおすすめです。
土日休みのデイサービスであれば、正社員であったとしても平日のみ出勤する働き方ができます。

雇用形態を変えてみる

介護施設で正社員として働くとなると、自由に休みづらい傾向にあります。
それに対して不満な場合は、パートなどに雇用形態を変えてみるのもおすすめ。

介護施設によっては、パートになっても手取り自体はそれほど変わらないケースもあります。
手取り自体はそれほどまでに変わらないのに、休みが取りやすくなるのは嬉しいメリット。

しかし、パートになることで主任やリーダーなど昇進のチャンスも逃してしまうデメリットもあることは理解しておきましょう。

介護職の派遣を試してみる

休みを充実させたい場合には、介護の派遣を試してみるのもおすすめです。
派遣は、比較的休みが通りやすく希望通りの勤務での仕事がしやすい傾向にあります。

また、条件を満たせば派遣職員として働いても有給休暇が与えられます。
自由なスタイルで仕事をしたい方は、思い切って派遣介護職員になってみるのはいかがでしょうか?

まとめ

介護業界全体の問題点として抱える「休みにくさ」については、介護施設側の努力がこれからも必要なのは事実です。

しかし、介護の仕事自体が全て休みにくいかと言ったら、それは違うのも事実。
視野を広げることで、現状の不満を自分自身で解消することはできます。
記事を参考に、今一度自分にとってのより良い「休みの取り方」を見つめ直し、どうしたら改善できるのかを考えてみましょう。

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