機能訓練指導員として職務にあたるためには国家資格が必要で、7種類の資格が該当します。自分に合った資格を取ることが重要ですが、合格率も見ることで資格取得の際の参考になります。
機能訓練指導員の仕事とは?
機能訓練指導員は、介護保険法によって定められている職種のひとつです。利用者様の心身の状態に合わせて機能訓練(リハビリテーション)をおこない、できる限り自分で身の回りのことができるように支援していく役割を担っています。業務の内容としては、まず体の状態を評価します。
歩く速さや安定感・握力・各関節の可動域などを調べます。また、実際に日常生活で困っていることを共有して目標を立てます。目標に対してどのような訓練が必要なのかを判断して機能訓練計画書を作成します。計画書が完成したのち、機能訓練がスタートします。その後は目標に近づいているか、機能は実際に改善しているのかについて3ヶ月ごとに見直すルールとなっており、その都度機能訓練計画書を作成しなければなりません。
機能訓練計画書はケアマネジャーが作成するケアプランの内容に沿っているか確認し、利用者本人やご家族の同意を得る必要があります。作成した機能訓練計画書に沿って、利用者の機能訓練を行うのが機能訓練指導員の主な仕事です。
機能訓練指導員になるために必要な資格の種類は7種類!その合格率とは?
機能訓練指導員に必要な資格・免許は以下の7つです。
看護師または准看護師
看護師が求められる仕事は健康状態や体調管理はもちろん、病気やケガの予防や処置をおこなうことです。デイサービスなどの通所介護施設では、機能訓練指導員と看護師を兼務する場合もあります。しかし、看護師は機能訓練やリハビリの知識や技術が足りないこともあるため、機能訓練指導員として働きながら経験を積むことが多いようです。2023年の看護師国家試験の合格率は90.8%となっており、直近5年間の平均を見ても90.2%となっております。
柔道整復師
柔道整復師が求められる仕事は筋肉や関節の損傷を回復させながら、体の本来持っている機能を改善させることです。柔道整復師は整骨院や接骨院で働くケースが多いため、治療の要素が強くなる傾向があります。2023年の柔道整復師国家試験の合格率は49.6%でした。直近5年間の平均は61.7%となっており年々難易度が上がっている傾向にあります。
鍼灸師
鍼灸師は平成30年から機能訓練指導員として認められるようになりました。鍼灸師以外の機能訓練指導員が在籍する施設で、半年以上の実務経験が必要になってきます。鍼灸を利用者に提供するとなると、「リハビリ」ではなく「治療」が目的になるため機能訓練指導員として鍼灸を取り入れることは少なく、業界としても鍼灸師の機能訓練指導員は少ない傾向です。2023年の鍼灸師国家試験の合格率は70.4%。直近5年間の平均は72.9%でした。
理学療法士
理学療法士は運動療法や物理療法が活用できる点が特徴で、機能の回復や悪化の予防を目標として利用者の自立を促します。また、学校でのカリキュラムとして実務経験のインターンシップもあるため即戦力になりやすい傾向があります。病院でのリハビリや介護業界でも活躍できるため、幅広く活躍できます。2023年の理学療法士国家試験の合格率は87.4%。直近5年間の平均も83.6%でした。
作業療法士
作業療法士は読んで字のごとく、食事や更衣動作・字を書くことや掃除をするといった応用動作のリハビリテーションを行います。理学療法士と同様に病院でのリハビリや介護業界でも活躍できるため、幅広く活躍できます。2023年の作業療法士国家試験の合格率は83.3%。直近5年間の平均は80.8%でした。
言語聴覚士
言語聴覚士は言語機能や聴覚機能に障害がある方に対して、食べる・飲み込む・喋るなどのリハビリテーションが主流です。理学療法士や作業療法士と同様に病院でのリハビリや介護業界でも活躍できるため、幅広く活躍できます。2023年の言語聴覚士国家試験の合格率は67.4%となっており直近5年間の平均は69.2%ということです。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師はマッサージを武器として、体の不調を緩和させることが得意です。医療や介護業界でのリハビリはもちろん、訪問マッサージとしても需要があります。2023年のあん摩マッサージ指圧師国家試験の合格率は88.5%。直近5年間の平均は85.7%でした。
機能訓練指導員が活躍できる職場とは?
機能訓練指導員として働くことができるのは、大きく分けて2パターンあります。
介護施設
介護施設は以下の6種類です。
・特別養護老人ホーム:介護度が要介護3以上の利用者が入居する施設
・介護老人保健施設:利用者の在宅復帰を目的とする施設
・デイサービス:在宅生活を送る利用者が通いで利用する
・有料老人ホーム:利用者一人ひとりに手厚い介護サービスを提供する施設
・ケアハウス:自立度が高い利用者が入居する施設
・グループホーム:認知症の診断を受けた利用者が入居する施設
介護施設はそれぞれ求められるスキルが違います。例えば特別養護老人ホームは在宅復帰が難しい利用者が多く歩行困難な利用者が多いため、日常生活の基本的な動作に特化したリハビリ内容が求められます。
一方グループホームは認知症の診断を受けた利用者が入所している施設のため、体は元気な利用者も多く体の機能を維持する目的のリハビリが求められがちです。またリハビリ業務だけではなく介護業務や送迎など、機能訓練指導員の業務以外のことも任される場合があります。
医療施設
医療施設は以下の2種類です。
・病院併設型リハビリテーション(デイケア):リハビリ希望の利用者が通いで利用する
・介護療養型医療施設:重度の要介護者に充実した医療処置とリハビリを提供する
医療施設の場合、デイケアが大半です。デイケアは病院と併設してあるため、病院から退院後にもリハビリを受けたいという意欲が高い利用者や、日常生活に困っている利用者が多いです。また、病院との繋がりがあるため、様々な症例を見ることができるほか、ドクターと連携してリハビリを行なうので直接指示や相談を受けることができます。そのため即戦力として活躍できる理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などが多く働く傾向にあります。
まとめ
近年の急速な超高齢化社会の進行に伴って機能訓練指導員の需要が高まってきています。心身の衰えに不安を感じる高齢者は数多く存在しており、機能訓練指導員はその救世主となることができます。
これからもますます高齢化が進むと言われている中、AI技術が発展して仕事をロボットに取られていく業種もある中、機能訓練指導員の仕事はロボットではできないことです。なぜなら体のケアだけでなく、コミュニケーションをとりながら心のケアも同時に行なう必要があるからです。
機能訓練指導員になって高齢者の未来を変えるために活躍したいと思っている方は、まずどの資格が一番自分の働くイメージに近いのか考えてみてください。
ミラクス介護の特徴
- 介護業界では最大級の求人数を保有しています。
- 介護の専門知識を有するコンサルタントがサポート。
「ミラクス介護」に登録するメリット
- 求人情報には載っていない、評判や施設情報を提供します。
- 無料で履歴書・職務経歴書を添削します。
- 無料で面接対策をサポートします。
- 登録した方限定で、ご案内可能な求人があります。
上記の特徴のようにあなたの転職を全力でサポートさせていただきます!
伺った希望条件からピッタリの求人をピックアップすることやお給料・勤務時間などの待遇面の交渉などをあなたに代わって、弊社のコンサルタントが行います。きっとあなたが希望するお仕事を見つけることができます。
ご相談をお待ちしております!