高齢者グループホームの違いと仕組みについて

高齢者グループホームには種類があります。この記事ではグループホームのご説明を中心に外部サービス利用型の仕組みもご説明していきます。

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高齢者グループホームについて
グループホームの入所条件
グループホームのメリット、デメリット
1. グループホーム利用のメリット
2. グループホーム利用のデメリット
外部サービス利用型とは
まとめ

高齢者グループホームについて

たくさんある介護施設の中で、本記事では高齢者が利用するグループホームについて説明していきます。

まずはグループホームの定義を記載します。

「知的障害者や精神障害者、認知症高齢者などが専門スタッフの支援のもと集団で暮らす家のこと」
※参考：厚生労働省「e-ヘルスネット」

厚生労働省の方でこのような定義が示されています。

この定義に補足を入れますと、グループホームは5人から9人の少人数を1つのユニットとし、その環境下でケアサービスを提供する介護施設です。

認知症を発症しているご利用者様は、環境の変化に馴染めない人が多いです。
その点から見ても、グループホームは人員の少なさと環境の規模の小ささから、馴染みやすい環境でもあります。
この環境は、認知症の方から見ても心身の状況を穏やかに保つことに勤められるため、認知症の改善につながります。

ここからグループホームの特徴について説明していきます。

少人数単位での生活ができる

先ほど記載しましたが、グループホームの定員は5人から9人の少人数を1つのユニットという仕組みになります。

1つのグループホームに作れるユニットの上限は2ユニットまでです。そのため、グループホームは最大18人までの入居が可能です。
つまり、介護施設の中でも小規模の介護施設であることが言えます。

この小規模の仕組みは、特に認知症のご利用者様に適しており、症状改善しやすい環境といえます。
なぜなら、先にもご説明した通り認知症のご利用者様は生活環境変化に適応するのが苦手な方が多いです。

理由としては、症状の特性上新しいことへの定着が難しく、以前住み慣れた環境と違うことにより混乱してしまうことが多いからです。
大規模な環境よりも、小規模の環境の方が認知症のご利用者様には環境変化が小さく適応しやすいのです。少人数での生活の利点はそこにあります。

1人暮らし用のサテライト型

少人数制に特化したグループホームですが、ユニット型とは別に1人暮らしを意識したサテライト型のグループホームもあります。

このグループホームは、ユニット型と同じようなケアを受けることができる本体住居とは別に、少し離れた場所で一人暮らしができるようになっています。
食事やレクリエーションは本体住居のユニット型グループホームで行い、そのほかはサテライト型住居で生活するといった利用の仕方です。

ユニット型のように近くに職員がいる形ではないですが、何かしらのトラブルの時はユニットの方から職員に来てもらい助けてもらえる環境です。

サテライト型を利用するうえでオススメなのは、共同生活が苦手だが支援の手はいつでも受けられるようにしたい方や、将来的に一人暮らしをしようと思っている方に適した環境です。

なので比較的自立度の高い方が多いと思います。

運営母体は様々

運営母体は多くの組織が参入しています。
基本的には民間企業が多い印象ですが、NPO法人、医療法人、社会福祉法人によって運営されているところもあります。
どのグループホームがいいかは、ご利用者様次第ですので住みやすい環境を探して見学するといいです。

グループホームの入所条件

グループホームには入所するときに条件があります。

要約すると以下になります。

・医師から認知症の診断書が発行されている方

・65歳以上の高齢者で、さらに要支援2か、要介護1〜5の認定を受けている方

・少人数の共同生活を営むことに抵抗がない方

・利用しようとしている施設のある市区町村に住民票をお持ちの方

基準として1番重要なのが、2つ目のの要支援2もしくは要介護1〜5の認定を受けているかどうかです。

まずはこの診断が必要になることを知っておいてください。

グループホームのメリット、デメリット

ここからはグループホームを利用する上でのメリットとデメリットを改めてお伝えします。

グループホーム利用のメリット

認知症の症状に良い

認知症のご利用者様は、認知症が発症したからといってすぐに日常生活が難しくなったり、記憶を無くしやすくなるわけではありません。

この症状は徐々に起こるもので、薬による対処以外に本人の自発性を引き出すような取り組みをすることで、症状の進行をゆっくりにすることができます。

生活の中に施設職員のサポートもあり、さらにご自身の自発性も促せるため認知症のご利用者様に適しています。

コミュニケーションが取りやすい

少人数規模のため、ご利用者様間でコミュニケーションが取りやすいのもいい点です。小規模の生活を意識して入居されている方も多いため、価値観も近く交流が図りやすいです。
人数が少ないと、関わる人も少なくなるため入居者間で打ち解けやすくなり安心感も得られやすいです。
入れ替わりも比較的少なく、新しい人の顔を覚えたり激しい変化に対応する必要が少ないのもメリットと言えます。

昔馴染みの環境で生活できる

グループホームは「地域密着型サービス」に分類されます。入居する条件は、その施設のある地域に住民票を持っている人が対象です。
それは、今まで住んでいた環境に近いところで生活できると言うことです。
認知症の方は環境の変化に弱い傾向があるため、その点はストレス軽減の点で大きなメリットと言えます。

グループホーム利用のデメリット

特別養護老人ホームより費用が高い

グループホームは、特別養護老人ホームに比べて入居費用が高いです。その点で、利用が困難な場合もあるかもしれません。

定員が少ないので、すぐに入居できないこともある

入居できる人数も少ないため、申し込んですぐに入居できるとは限りません。定員が少ないのと、入れ替わりが激しくないので空きができることも少ないです。
そのため、万が一行きたいところが空いている時は運がいいです。行きたいところであれば、入居を決めても良いかもしれません。

医療ケアは充実してない

グループホームは基本的に医療ケアが充実していません。必要に応じて、適宜対応している時はありますが医療的ケアが必要なご利用者様はグループホームはむいていないと思います。

外部サービス利用型とは

平成18年に介護保険法改正で新しくできた仕組みで、介護などのサービスがついた有料老人ホームのことです。
「介護付き有料老人ホーム」ではケアプランの作成や生活相談、安否確認等はホームのスタッフが行なっていますが、実際の介護は業務委託した介護サービス事業所が提供している点です。入居条件は、基本的には65歳以上が対象ですが、60歳以上が対象の施設もあります。

「一般型」の介護付き有料老人ホームと同様で、「自立型」「介護型」「混合型」の大きく分けて3種類があります。自立型は入居時に自立した生活ができることが条件で、介護型は要支援・要介護の方の受け入れが可能です。混合型は自立型と介護型、両方の受け入れを行なっています。

費用としては、外部サービス利用型の場合限度額を超えた分については全額負担になります。またサービスを利用した時間帯やタイミングによって、費用は変動して支払う点も抑えるポイントです。