デイサービスやグループホームなどの介護施設では、さまざまレクリエーションが実施されています。レクリエーションは、リハビリテーションだけでなく利用者さんにとっての日々の楽しみともなる重要な活動です。しかし、「レクリエーションを盛り上げるのが苦手」「何をすれば良いのかわからない」と悩んでいる介護職員もいるのではないでしょうか?
本記事では、レクリエーションの目的やメリット、種類、盛り上げるポイントまでを解説します。レクリエーションに慣れていない介護職員は、ぜひこのまま読み進めてください。
介護におけるレクリエーションの目的とは?
介護におけるレクリエーションの目的は、主に次の3つです。
1.身体機能の維持・向上
2.認知機能の維持・向上
3.OQL(生活の質)の向上
以上の要素は、利用者さんが日々を自分らしく活発に生活するために必要です。実際に、レクリエーションにはどのようなメリットがあるのかは次の章で解説します。
介護レクリエーションにより得られるメリット
介護レクリエーションで得られるメリットは次の3つです。
1.身体・認知機能のリハビリになる
2.コミュニケーションの場となる
3.日々の楽しみになる
ここでは介護レクリエーションのメリットを解説します。
身体・認知機能のリハビリになる
レクリエーションを行うことで、日常では使用しない身体の筋肉や関節を動かすことができます。それにより、身体機能の維持・向上につながります。また、頭の体操や運動は脳への刺激になります。そのため、身体機能だけでなく認知機能の維持・向上にもつながるでしょう。
コミュニケーションの場となる
レクリエーションは、職員だけでなく他の利用者さんとのコミュニケーションの場となります。コミュニケーションによる会話は脳への刺激となり、認知機能の維持・向上に効果があります。また、交流を深めて人とつながりをもつことは、QOLの向上につながるでしょう。
日々の楽しみになる
利用者さんの日程にレクリエーションが加われば、日々の生活に楽しみを見出すことができます。楽しみを見出すことができれば日々の生活の充実度も高まり、利用者さんの心身の健康の維持・向上につながるでしょう。
ただし、利用者さんにレクリエーションを楽しんでもらうには、しっかり盛り上げる必要があります。レクリエーションを盛り上げるためのポイントは次の章で解説します。
介護レクリエーションを盛り上げるためのポイント
レクリエーションを盛り上げるためのポイントは、次の4つです。
1.事前にシミュレーションを行う
2.実際に行いながら説明をする
3.利用者さんに適宜声かけをする
4.職員も一緒に楽しむ
ここでは、レクリエーションを盛り上げる方法を解説します。
事前にシミュレーションを行う
レクリエーションがスムーズに進行されなければ盛り上がりません。事前にどのような流れで進行していくかをシミュレーションして、問題点はないかを確認しておきましょう。
実際に行いながら説明をする
言葉だけの説明では、利用者さんが理解しづらい場合もあります。どうなれば成功・失敗なのかを実際に行いながら、レクリエーションの説明を行いましょう。
利用者さんさんに適宜声かけをする
レクリエーション中は積極的に利用者さんへ声をかけましょう。ゲームの点数が入った時や、制作物ができたときは、「すごいですね」「上手ですね」と褒めることが大切です。利用者さんは褒められることで、レクリエーションへの参加意欲が向上してより楽しめます。ただし、特定の人だけに声をかけるのは控えたほうが良いです。声かけは、参加者全員にまんべんなく行いましょう。
職員も一緒に楽しむ
職員が楽しんでいないとレクリエーションは盛り上がりません。職員も心から楽しんでいる姿を見せれば、利用者さんも一緒に楽しむことができます。レクリエーション中は笑顔と積極性を忘れずに、職員も楽しむようにしましょう。
では、レクリエーションにはどのような種類があるのでしょうか? レクリエーションの種類に関しては次の章で解説します。
介護レクリエーションの種類
介護レクリエーションには、専門の本があるほどさまざまな種類があります。ここでは、4つに分類してレクリエーションの一部を紹介します。
【レクリエーションの種類】
身体を動かすレクリエーション
- 風船バレー
- 球蹴り
- バトンつなぎゲーム
- 新聞戻しゲーム
- ボーリング
頭の体操のレクリエーション
- カルタ・百人一首
- 絵合わせゲーム
- クイズ・しりとり
- 計算ゲーム
- 指あそびゲーム
ものづくりのレクリエーション
- 料理やおやつ作り
- ビーズアクセサリー作り
- フェルトコースター作り
- 折り紙
- 指編みもの
気分転換のレクリエーション
- カラオケ大会
- 音楽鑑賞
- 童話や季節の歌などの合唱
さまざまなレクリエーションがありますが、実施するうえで注意すべき点があります。
次の章では、レクリエーションでの注意点を解説します。
介護レクリエーションでの注意点
レクリエーションを行うにあたって注意すべき点は次の4つです。
1.安全に注意する
2.無理に参加させない
3.利用者さんの心身へ配慮する
4.水分補給をこまめにする
注意点を把握して、安全かつ快適にレクリエーションを実施しましょう。
安全に注意する
レクリエーションの使用物品や内容に、危険性がないか注意しなければなりません。物品が破損しているものはないか、転倒リスクが高い内容ではないかなどを確認しましょう。また、利用者さんの身体状況に合わせた安全対策も必要です。
例えば、
- 長時間の座位保持が難しい
- 麻痺があるため左右どちらかに傾きやすい
- 耳が遠いため呼びかけに反応しづらい
- 立位保持が難しいがすぐに立ち上がってしまう
など、利用者さんそれぞれのリスクを把握して安全管理を行いましょう。
無理に参加させない
レクリエーションは強制参加ではありません。
無理強いしてしまえば、レクリエーションに対してマイナスの感情を抱いてしまいかねません。
参加を拒否する方がいれば、利用者の意志を尊重しましょう。
また、参加を拒否される方は、体調がすぐれなかったり遠慮したりしている場合もあります。
拒否される理由を傾聴することも大切にしましょう。
利用者さんの心身へ配慮する
レクリエーションによっては、難易度が高かったり進行ペースが速かったりするものがあります。
対応能力は利用者それぞれであるため、一人ひとりのペースに合わせることが大切です。
「わからないところはありますか」などの声かけをして、決して責めるような発言をせず、利用者さんの不安を軽減しましょう。
また、レクリエーションによっては体力を使うゲームも存在します。
利用者さんの中には無理をしてしまう方もいます。
「疲れていませんか」「休んで良いんですよ」などの声かけをして、利用者さんの身体への配慮を忘れないようにしましょう。
水分補給をこまめにする
高齢になると喉の乾きを感じにくくなり、脱水のリスクがともないます。
レクリエーション前後や実施中も水分をこまめにとってもらいましょう。
特に夏の暑い時期には注意が必要です。
風船バレーや球蹴り、ボーリングなど身体を動かすレクリエーションでは、水分補給を忘れないようにしましょう。
介護レクリエーションによりQOLや心身の健康を高めましょう
レクリエーションは利用者の身体機能や認知機能の維持・向上だけなく、QOLの向上にもつながります。利用者の日々の楽しみとなり生活の充実度を高めるためにも、本記事を参考にしてレクリエーションの質を高めましょう。また、介護資格の中には、レクリエーション介護士という資格があります。より充実したレクリエーションを提供したい方は、レクリエーション介護士の資格の取得をめざしてみてはいかがでしょうか。
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