介護の仕事内容

介護福祉士のファーストステップ研修は受けるべき?様々な視点で研修を解説

介護福祉士向けの研修の一つにファーストステップ研修があります。ただ、多くの方はファーストステップ研修の受講方法や目的などがわからずに、困っているのではないでしょうか。そこで、この記事ではファーストステップ研修の内容や目的、受講するべきかどうかなどを解説します。キャリアアップやスキルアップを考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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介護福祉士のファーストステップ研修とは

まずは研修の目的や受講のメリット・デメリット、研修費用について解説します。

チームリーダーや指導係などの育成が目的

ファーストステップ研修の目的は、介護現場のチームリーダーや新人介護職員の指導係の養成です。研修の理念は以下のとおりです。

・リーダーレベルの職員の養成
・資格取得ルートや職場などが異なる介護福祉士の経験・能力の補完
・ケア理念や継続的な自己研鑽の実施などの能力基盤の確立
・キャリアプランの明確化による早期離職の防止

受講対象者は、原則として介護福祉士資格を取得し、約2年間の実務経験がある方です。

また、同研修は日本介護福祉士会が中心になって行っている研修であり、同会に申請した全国の都道府県の介護福祉士会が主に実施しています。

研修受講で得られるもの

ファーストステップ研修は、介護職員が介護現場でリーダーシップを取るために必要な知識やスキルについて体系的に学べる研修です。受講のメリットは以下のとおりです。

・介護職員としての専門性の向上
・チームリーダーとしての知識・スキルが学べる
・実務能力の向上によりキャリアアップが目指せる

上記のような様々なメリットがあるため、チームリーダーとして活躍したい方にとっては実践的な研修と言えます。

高額な研修受講料が・・・

ファーストステップ研修のデメリットは高額な受講料です。令和4年度に同研修を実施した北海道と大阪府、沖縄県の介護福祉士会の研修受講料は以下のとおりでした。

実施団体会員非会員
北海道介護福祉士会80,000円170,000円
神奈川県介護福祉士会60,000円120,000円
大阪介護福祉士会85,000円140,000円
山口県介護福祉士会80,000円160,000円
沖縄県介護福祉士会42,000円84,000円

他の都道府県の介護福祉士会でも多少の違いはありますが、受講料は介護福祉士会会員で5〜10万円、非会員で10〜20万円と高額です。同研修を受講するかどうかの判断材料の一つは、高額な研修受講料をどのように負担するかと言えるでしょう。

次章では、研修内容についてみていきましょう。

介護福祉士のファーストステップ研修の内容とは

ここではカリキュラムの構成や各領域の目的・到達目標、研修方法について解説します。

カリキュラムは三領域で構成されている

ファーストステップ研修のカリキュラムの構成と研修時間は以下のとおりです。

・ケア領域:72時間
・連携領域:48時間
・運営管理基礎領域:80時間

上記のように介護分野のチームリーダーとして必要な知識やスキルを、多角的に学べる内容になっています。なお、研修時間は合計200時間と長時間です。

各領域の目的や到達目標とは

ファーストステップ研修は介護現場のチームリーダーの養成が目的です。カリキュラムの各領域の目的や到達目標も、研修の目的から逆算して作成されています。同研修の各領域の目的は以下のとおりです。

・ケア領域:的確に判断し利用者理解にもとづいた尊厳を支えるケアの実践
・連携領域:介護過程を適切に実施し、他職種や家族、地域と連携してチームケアを推進する
・運営管理基礎領域:サービスや運営の管理の基礎的な知識や方法の獲得

また、同研修の到達目標の一部は以下のとおりです。

・ケア領域:豊かな人間観で利用者に対して全人的や共感的、多面的な理解ができ、利用者の尊厳が保持されるようにチームで取り組める
・連携領域:利用者の生活全体を支える生活プランの視点で、アセスメントや介護計画の策定、援助内容・介護計画の評価ができるる
・運営管理基礎領域:チームリーダーとしての役割や責任を自覚し、よりよいチームワークを展開できる

上記のように各領域の目的と到達目標は、どれも介護現場のチームリーダーとして必要なものばかりです。

自職場課題や通信学習もある

ファーストステップ研修は座学を基本としていますが、研修時間200時間のうちの100時間を、自職場課題や通信学習に当てているものもあります。自職場課題は事前課題や事後課題など、通信学習は各領域の知識の学習です。座学だけではなく主体的に取り組める内容を盛り込むことで、より実践的な研修になっていると言えます。また、両学習の時間数の上限は以下のとおりです。

・ケア領域:36時間
・連携領域:24時間
・運営管理基礎領域:40時間

どれも研修時間の半分が上限になっています。

ここまで、ファーストステップ研修の概要や研修内容について解説しました。最後は同研修を受講するべきかどうかの判断について解説します。

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最後はどのように研修の受講を判断すればよいかについて解説します。

高額な研修受講料は誰が支払うのか?

研修受講の判断の一つ目は受講料の支払いと言えます。なぜなら、ファーストステップ研修の受講料は高額であるためです。

同研修は、受講生が介護福祉士会の会員か非会員かによっても異なりますが、5〜20万円と高額な受講料が必要です。この高額な受講料を受講生が支払うことは、大きな負担であると言えます。ただ、研修支援制度が充実している施設もあります。全額は難しいかもしれませんが、受講料の一部を施設が支払ってくれるかもしれません。もし、勤務先の施設が支払ってくれるのであれば、とてもよい内容の研修のため受講を前向きに検討してみましょう。

社会福祉士やケアマネを目指してもよいかも

自分自身のチームリーダーとしての適性を判断できているなら、社会福祉士やケアマネジャーを目指すことも考えてみましょう。なぜなら、5年以上の実務経験から、チームリーダーとしての適性があるかどうかの判断が自分自身で出ていると考えられるためです。

ファーストステップ研修の受講生は、以下の合計5年間の実務経験がある方がほとんどです。

・介護福祉士国家試験の受験資格である3年間(実務経験ルートの場合)
・受講資格である介護福祉士資格取得後の2年間

介護現場で5年間以上の実務経験があるのなら、職場ではチームのリーダー的役割をすでに担っていると考えられます。すでにリーダー的実務をこなしているなら、自分に適性があるかわかっているのではないでしょうか。研修時間や受講費用だけではなく、チームリーダーとしての適正からも研修受講の必要性を判断しましょう。もし、社会福祉士やケアマネジャーなどの他の資格に興味があるのなら、積極的に挑戦することも考えてみましょう。

様々な状況を判断しファーストステップ研修を受講するか考えよう

介護福祉士のファーストステップ研修は、介護現場のチームリーダーの養成を目的とする研修です。研修内容はチームリーダーとして活躍したい方にとっては実践的と言えます。ただ、研修受講料が高いことや研修時間が長いことなどのデメリットがあります。自分自身のリーダーとしての適性や研修受講料、研修時間などを判断して、同研修を受講するべきかどうかを判断してください。

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