居宅サービスとは？種類ごとの仕事内容や向いている人の特徴を徹底解説！

「居宅サービスとは、どんなサービスのことか分からない」「仕事内容について詳しく知りたい」と考えておられるかもしれません。
そこで今回は、居宅サービスについて詳しく紹介します。また仕事内容や向いている人の特徴についても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。

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居宅サービスとは

居宅サービスとは、自宅で生活する高齢者を対象とした介護サービスのことです。居宅サービスは、要介護認定を受けている方を対象に提供されます。在宅サービスと呼ばれることもありますが、意味は同じです。
居宅サービスは、以下の4つに分類できます。

1.訪問サービス：訪問介護、訪問入浴介護など
2.通所サービス：デイサービス、通所リハビリテーションなど
3.短期入所サービス：ショートステイなど
4.その他：特定施設入居者生活介護、福祉用具レンタル・購入費の支給など

以下は、厚生労働省が公表している介護サービスの一覧です。参考にしてみてください。

※参考： 厚生労働省老健局「介護保険の制度の概要（P.13）」

それでは続けて、居宅サービスにおける介護職の仕事内容に関する説明に⼊ります。

居宅サービスにおける介護職の仕事内容

前章では、居宅サービスの種類について解説しました。ここでは、各サービスの仕事内容について紹介します。

具体的には、

1.訪問サービス
2.通所サービス
3.短期入所サービス
4.その他

それでは順番に解説していきます。

①訪問サービス

介護職が行う訪問サービスは、「訪問介護」と「訪問入浴」です。
訪問介護では、ホームヘルパーが利用者の自宅を訪問し介護サービスを提供します。具体的なサービス内容は、排せつや入浴などの介助を行う「身体介助」、掃除や洗濯などを支援する「生活援助」の2つです。またホームヘルパーとしてサービスを提供するには、介護職員初任者研修を受講する必要があります。
訪問入浴とは、利用者の自宅に浴槽を持ち込んで入浴介助を行うサービスです。ベッドで過ごす時間が長い方でも利用しやすい特徴があります。訪問入浴は、基本的に看護師1名と介護職2名の計3名で利用者宅を訪問します。

②通所サービス

通所サービスとは、「デイサービス」や「デイケア」のことです。一口にデイサービスと言っても、利用者数や目的は異なります。最近では、運動や認知症対応に特化したデイサービスも増えてきました。
デイサービスにおいて、介護職は以下のようなサービスを中心に提供します。

・入浴介助
・食事介助
・排泄介助
・レクリエーションの企画や進行
・送迎

※運動特化型のデイサービスでは、入浴や食事が無いこともあります。

デイケアは通所リハビリテーションとも呼ばれます。入浴や食事などの介護サービスに加えて、リハビリテーションを行うことが目的です。施設には、医師や看護師、理学療法士などが配置されています。介護職の仕事内容は、介護サービスの提供やリハビリテーションの補助などです。

③短期入所サービス

短期入所サービスはショートステイとも呼ばれます。数日間、利用者が施設に入所し介護サービスを受けます。介護職の仕事内容は、入浴や排泄などの介助を行ったり、レクリエーションを企画したりすることです。また、利用者の自宅と施設間を送迎することもあります。施設サービスとしての特徴を持つため、夜勤業務があります。

④その他

ここでは、その他の居宅サービスとして「特定施設入居者生活介護」と「福祉用具レンタル・販売」を紹介します。特定施設入居者生活介護とは、一定の条件を満たした有料老人ホームやケアハウスのことです。これら有料老人ホームなどの施設は、利用者の居宅としてみなされます。介護スタッフの仕事内容は、入居する利用者へ身体介助や生活支援を行うことです。ケースに応じて、外部サービスを利用することもあります。
福祉用具レンタル・販売は、利用者が自宅で生活するために必要な福祉用具のレンタルや販売を行います。業務を行うには、福祉用具専門相談員の資格が必要です。ベッドや車いすなどはレンタル可能ですが、ポータブルトイレなどレンタルに適さないものは購入対象となります。
それでは続けて、居宅サービスで働くメリットに関する説明に⼊ります。

居宅サービスで働くメリット

ここでは居宅サービスで働くメリットについて紹介します。具体的には、以下の2つです。

1.規則正しいリズムで勤務できる
2.利用者の住み慣れた環境でサービスを提供できる

原則として居宅サービスには夜勤がないため、規則正しいリズムで勤務することが可能です。特にデイサービスでの勤務は、朝に出勤して夕方には仕事を終えられるでしょう。夜勤が体力的に厳しい方や、体質的に向いていない人におすすめの働き方です。
また居宅サービスでは、利用者が住み慣れた自宅で生活しています。これまでの生活環境のもとでサービスを提供できるため、地域とのつながりや利用者の人生観を大切にしながら仕事ができるでしょう。
それでは続けて、居宅サービスで働く際の注意点に関する説明に⼊ります。

居宅サービスで働く際の注意点

ここでは居宅サービスで働く際の注意点について紹介します。具体的には、以下の2つです。

1.施設に比較して給与が低い
2.介護の環境が整っていない

居宅サービス施設での勤務は、入居型施設での勤務に比べて給与が低い傾向にあります。入居型施設では、夜勤手当などが支給されるのが原因のひとつです。
厚生労働省の調査によると、令和3年の給与は以下の通りです。

【①居宅サービス施設】
通所介護事業所（デイサービス）　　 278,180円
訪問介護事業所（ホームヘルパー） 314,590円

【②入居型サービス施設】
介護老人福祉施設（特別養護老人ホーム） 345,590円
介護老人保健施設 　　　　　　　　　 338,390円

※参考： 厚生労働省「令和3年介護従事者処遇状況等調査」

もう一つの注意点は、介護をする環境が整っていないケースがあることです。例えばホームヘルパーは利用者の自宅を訪問し、サービスを提供します。段差などに手すりが設置されていないなど、入居施設ほど設備が充実していないことも珍しくありません。その中で安全に介護サービスを提供しなければならないため、高い技術が求められます。
それでは続けて、居宅サービスでの勤務に向いている人に関する説明に⼊ります。

居宅サービスで働くのに向いている人の特徴

ここでは、居宅サービスで働くのに向いている人の特徴を3つ紹介します。

具体的には、

1.在宅支援の最前線で働きたい人
2.臨機応変に対応できる人
3.多職種や地域と関わりたい人

それでは順番に解説していきます。

在宅支援の最前線で働きたい人

高齢者は病気や身体機能の低下などが原因で、自宅で生活することが難しくなる場合があります。しかし可能であれば、誰しも自宅で生活したいと思うものです。利用者ができないことをサポートし、自宅での生活を実現させることは「介護の醍醐味」と言えるでしょう。「自宅で生活する高齢者を最前線で支えたい」と感じる人は、居宅サービスで働くことを検討してみましょう。

臨機応変に対応できる人

居宅サービスでは、臨機応変に対応できる力が求められます。利用者の自宅を訪問した際、転倒や体調不良を起こしていることも珍しくないからです。緊急時の対応にはマニュアルがありますが、冷静に対応しなければなりません。

多職種や地域と関わりたい人

自宅で生活する高齢者のサポートには、多職種での連携が欠かせません。デイサービスやホームヘルパー、福祉用具など多くの人が関わります。また地域の人々との連携も必要です。多くの人と関わりながら利用者をサポートしたいと感じる人は、居宅サービスが向いているでしょう。

まとめ

今回は、居宅サービスについて解説しました。居宅サービスとは、自宅で生活する人を対象とした介護サービスのことです。訪問サービス、通所サービス、短期入所サービスなどに分類されます。
デイサービスやホームヘルパーには、原則夜勤がありません。よって、規則正しいリズムで勤務できるメリットがあります。また自宅で生活する高齢者をサポートする過程では、地域とのつながりや利用者の人生観を感じられるでしょう。デイサービスやホームヘルパーなど「自宅で生活する高齢者を最前線で支えたい」と感じる人には、居宅サービスで働くのがおすすめです。
今回の記事をお読みになり、居宅サービスへの理解を深めていただければ幸いです。

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