柔道整復師の気になるギモン！？ 年収から働き方まで徹底解説！！

柔道整復師と聞くと、どんな仕事に就くと思いますか？
理学療法士や整体や鍼灸など目的が比較的似ている業種もたくさんあり、具体的に業務としてどんなことをしているのかイメージがつきづらいかもしれません！
しかし、柔道整復師の資格を活かして活躍できる場はたくさんあります！！
今回は、他の医療免許と比較した柔道整復師の業としての特徴とどんな働き方があるのかをご紹介し、その現場の特徴や年収なども一緒にお話ししていきます！！

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業務を独占！？柔道整復師ができること！

柔道整復師は、国家資格の1つです。
医療の国家資格では

・その資格を有する者以外が名乗ってはならないという『名称独占』
・その資格を有する者以外が業（仕事）として携わってはならないという『業務独占』

の２種類があります。

柔道整復師は柔道整復師法15条で「医師である場合を除き、柔道整復師でなければ、業として柔道整復を行ってはならない。」という業務独占を有しています。
つまり、柔道整復師と医師以外は柔道整復術を行ってはならないのです。

※参考： 厚生労働省「柔道整復師法」

では、柔道整復師の「業としての柔道整復」とは何か？
柔道整復術に関してこのように定義されています。

柔道整復とは、「骨・筋・関節・靭帯などの運動器に発生した骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷などの怪我に対して整復・固定・后療法を用いて行われる施術」のことである、と。
ちなみに后療法とは、物理療法や運動療法や手技療法を使って損傷した組織を回復させる治療法のことを指しています。

つまり、運動器への怪我やそれによって生じた二次的な障害に対して、電気治療などの物理療法やリハビリ、手技によるケアを通して、対象者の早期社会復帰を目指す仕事です。
また、柔道整復師は医師の指示を必要としません。病院であればレントゲンやエコー、血液検査など様々な検査を行い、その上で映像やデータ、ドクターの経験により診断や治療の方針が決まります。柔道整復師は、科学的検査などは行えないので、膨大な経験によるデータと猛勉強の上に成り立った知識による判断によって施術を行う必要があるのです。独自で判断ができるという事は、とても大きな責任が伴うという事です。
だからこそ柔道整復師は、様々な力を身につける必要があります。

医学的な知識は当然です。これも整形外科や柔道整復師の知識だけではなく、ドクターと同じレベル、むしろそれを超えるくらいの知識が必要だと思います。解剖生理や疾患の知識、栄養学や東洋医学や自然療法に関する知識もあると良いでしょう。
それに加えて、問診力やメンタル的なサポートなどコミュニケーションの能力も必要ですし、なんといっても指先の感覚や手技の感性を磨くことは必須とされます。
僕の知る先生には、指の感覚をとにかく鍛えたおかげで、患部の熱感を細かく把握することができるので、骨折線が分かると言っていました。

他の職種との違い

柔道整復師は、「理学療法士」「鍼灸師」「按摩マッサージ師」「整体師」「カイロプラクティック」などと混同されることが多いです。この違いを見てみましょう。
国家資格か否かで、大きく分けるとこのようになります。

国家資格・・・柔道整復師、理学療法士、鍼灸師、按摩マッサージ師
民間の資格・・整体師、カイロプラクティック

ちなみに、日本で取得したカイロプラクティックは民間の資格ですが、アメリカではD.C(Doctor of chiropractic)と呼ばれ、医者と同様に扱われる格式の高い国家資格となります。
整体師には免許はありませんが、会社独自の勉強会などを通して知識をつけ、手技を磨いている方が多いです。

【理学療法士】
理学療法士は、PT（Physical Therapist）とも呼ばれています。
医師の指示の下、『身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えること。』とされており、
身体に障害のある方がたに運動療法や物理療法などを行なうことによって、日常生活を送るうえでの基本的動作の改善を図る治療科学を行っているので、業務としては重複するところが多いです。

柔道整復師と大きく違うところは、
・医師の指示が必要
・機能回復のプログラムを行うのが中心で、包帯固定などの処置ができない
と言ったところです。

【鍼灸師】
はり・きゅうは、古来の中国より伝来した施術です。
東洋医学では、「気」というエネルギーが流れているとされています。それを「気血」と言い、その通り道とされる経絡や経穴（ツボ）に鍼やお灸ができる資格です。
はり師は、症状や体の状態に合わせて適切なツボや皮膚・筋肉に鍼を刺して刺激を与えます。きゅう師は、艾（もぐさ）の燃焼などによる温熱刺激を用いて施術を行い、生体の変調を調整して自然治癒力を引き出します。「はり師」「きゅう師」それぞれが国家試験であるため、はりきゅう両方するためには2つの国家資格を持つ必要があります。
また、鍼灸師は神経痛、リウマチ、頸腕症候群、五十肩、腰痛症、頸椎捻挫後遺症、その他の慢性疼痛に関して医師の同意のもと、健康保険を適用した施術が行えます。

柔道整復師とは、自然治癒力を高めるという目的に関しては近いところがありますが、その施術内容や東洋医学を中心とした考え方をもとに行われているので、そういったところで大きく違います。

【按摩マッサージ師】
按摩マッサージ指圧師は、なでる、押す、揉む、叩くなど手を使ったあん摩手技を通して、人間が本来持つ「ホメオスタシス（恒常性）」に働きかけ、身体を健康な状態に導くことを業とする国家資格です。
『マッサージ』という言葉は、この資格を持っている者のみが使える名称です。もともと、按摩・鍼・灸の国家資格は、視覚障害者が取得し施術していることも多かったですが、現在では、健常者がほとんどとなっています。
また、医師の同意のもとで筋麻痺や関節拘縮等の症状が認められ、その制限されている関節の可動域拡大と筋力増強を促すなどの症状改善を目的としてた按摩マッサージ指圧は、保険の適応となります。

按摩マッサージ師は、柔道整復師や理学療法士の様に「なでる」「押す」「揉む」「叩く」といった手技療法ができます。しかし、怪我に対する知識や処置ができる点など、大きく違います。
現場によっては、一緒に仕事ができる資格でしょう。

こんな働き方①整骨院・接骨院での勤務

柔道整復師として、一番ポピュラーで誰しもが経験するのが整骨院や接骨院などの治療院での勤務です。
ここでは、来院された患者さんに対して施術を行います。

・問診
・治療計画の作成と検証
・整復や固定、后療法などの施術
・保険診療の請求書作成
などなど、整骨院での業務やつけれる力は柔道整復師の基礎の部分です。

また、整骨院それぞれで問診や施術の仕方が違っていたり、勤務形態も違います。会社の規模や整骨院の流派によって変化するので、自分自身がどういうキャリアを積みたいのか、そのためにどんな経験をしたいのか、そこから会社を選べるといいですね。
気になる年収は、240万〜450万と幅は広めです。新人では給料はもちろん低いですが、経験やスキル次第では上がっていきます。

こんな働き方②介護施設

柔道整復師は、介護施設で「機能訓練指導員」として働くことができます。
機能訓練指導員とは、通所介護事業所にて「日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練」を行う指導員のことで、柔道整復師の他に理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師の資格保有者も行えます。
日常生活の改善を図る仕事なので、具体的には「歩行訓練」や「マッサージ」「脳トレ」などの活動を行っていきます。怪我に対する経験や知識が豊富であればあるほど、介護施設ではより重宝されるでしょう。
年収は350万~400万くらいで、一定の経験やスキルが必要とされますし、経験によって収入もキャリアアップも可能性がグッと上がる職業です。。

こんな働き方③開業

柔道整復師は、独立開業ができます。
以前は、国家資格を取得した瞬間に独立開業が可能でしたが、平成30年4月から新たに、資格取得後の「実務経験」と「研修の受講」が要件に加わりました。
これによって柔道整復師が整骨院や医療機関でしっかりと勉強し、修行した上で安心して独立していく道ができました。
開業には、お金がかかりますし、お金をかけても必ず成功するという保証はありません。

・高いスキル
・コミュニケーション力
・経営力
・集客力

など様々な力が必要です。
年収は様々ですが、300万くらいの店舗から年収1000万を超える店舗もあります。努力次第、能力次第ってところですね。

可能性は無限大！！職種にこだわるな！！

今回は、柔道整復師の業や他の類似職種、柔道整復師の年収などをお話ししました。
自分のスキルや知識、経験次第でどこまでも広がっていく、可能性が無限大な仕事だと思います。自分がどういう経験をしたいのか、スキルを得たいのか、柔道整復師としてどんな仕事をしていきたいのか、そこから仕事を探していくと良いかもしれません。

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